宮崎市のグラウンドで3日、熊本県立鹿本高サッカー部員が落雷に遭った事故で、県教委は8日記者会見し、現場の教員らが「雷注意報を把握していなかった」と話していることを明らかにした。県教委は同日付で各学校に再発防止策を通知し、気象状況を事前に確認し、天候急変時はためらわず屋外活動を中止するよう求めた。
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県教委などによると、鹿本高サッカー部員は宮崎市に遠征し、3日午後2時35分ごろ、ピッチ外でウオーミングアップ中に落雷に遭った。生徒18人が搬送され、17人は退院したが1人は意識不明の重体で入院している。
事故当時は5県16チームによる交流試合が企画され、2日の監督会議で天気を確認しながら試合するよう話し合った。翌3日の試合中に一時、遠方で雷鳴が聞こえたが、事故直前はほとんど雨は降らず、雷鳴も聞こえなかったという。教員らは雨雲レーダーなどを確認していたが、同市で2日午後から出ていた雷注意報は認識していなかった。
県教委の重岡忠希・県立学校教育局長は「被害に遭われた生徒とそのご家族には大変なご心労をおかけした。一日も早い回復をお祈り申し上げる」と述べた。【野呂賢治】