山形県で謎の魚が相次いで釣りあげられ、困惑が広がっています。

先月から、山形県内の川で相次いで釣りあげられている謎の魚。サケの仲間「サクラマス」かと思われましたが…。
この魚は、山形県がサクラマスとニジマスを人工的に交配させて開発したご当地サーモン「ニジサクラ」。サクラマスの美しい身の色とニジマスの育てやすさを併せ持ち、適度に脂がのった上品な味わいが特徴のブランド魚です。
しかし、本来養殖場にしかいないはずのニジサクラが川で釣れたことに、養殖業者は驚きを隠せません。
実は、ニジサクラの生産や飼育を担う山形県水産振興協会が放流していたことが判明しました。
協会は「養殖業者から引き取りのキャンセルがあり、余ったニジサクラがそのまま成長すると、水槽がいっぱいになる恐れがあったため川に放流した」と説明しています。
人工的に作られた魚について、以前、水産庁は放流しないよう要領を定めていましたが、おととし廃止しました。一方、山形県のマニュアルでは自然界に流出しないよう求めています。
今回の事態に、山形県の吉村美栄子知事は4日、次のように述べました。
ニジサクラには、生殖能力はありませんが、放流された場合の自然界への影響は分かっていません。
山形県は、川でニジサクラと疑われる魚を捕まえた場合には、再び放流せずに連絡するよう呼び掛けています。
(「グッド!モーニング」2024年4月11日放送分より)