製薬大手の「第一三共」は、はしかと風疹の混合ワクチンに、おたふくかぜのワクチンを混ぜた「3種混合ワクチン」=「MMRワクチン」について、厚生労働省に承認を求める申請を行ったと発表しました。今後、正式に承認されれば、およそ30年ぶりの「MMRワクチン」となります。
第一三共が開発したのは、はしかと風疹の「2種混合ワクチン」=「MRワクチン」に世界で広く使われている、おたふくかぜのワクチン株を混ぜた「MMRワクチン」です。
このワクチンは、ウイルスの毒性を弱めた生ワクチンというタイプで、第一三共はきのう、厚労省に承認を求める申請を行ったと発表しました。
国内では、はしかと風疹の2種混合ワクチンは小学生になるまでに公費で接種できる「定期接種」となっていますが、おたふくかぜのワクチンは「任意接種」となっています。
第一三共は「接種の回数を減らすことで、接種する人の負担を軽減することが期待される」としています。
MMRワクチンをめぐっては、国内で1989年に導入されましたが、接種した人から健康被害が報告されたため、1993年に定期接種を中止しました。
第一三共によりますと、今回申請されたワクチンは、当時問題となった「無菌性髄膜炎」の発症が極めて少ないとされていて、今後、正式に承認されれば、およそ30年ぶりのMMRワクチンとなります。