400年前、大阪城の石垣用に切り出された石が、来年の大阪・関西万博でトイレの建物に使われることになり、物議をかもしています。
江戸時代初期、大阪城を再建する石垣用に京都の木津川周辺の山から運ばれてきた石は、結局使われなかったため「残念石」と呼ばれています。
よく見ると、表面には切り出された際の痕が。地元の木津川市は、護岸工事などに紛れて埋もれてしまう恐れのある残念石の一部を移設し、保存。なんとか活用できないか検討を進めてきました。そんななか、あるアイディアが!
加工を施したり傷付けたりすることなく返却することを条件に、来年開催される大阪・関西万博会場のトイレが入る建物の柱に使う計画がスタートしたのです。
しかし、専門家や街の人からは厳しい意見が上がりました。
400年前、大阪城の石垣用に切り出された残念石。およそ6300万円の建設費をかけ、来年の大阪・関西万博会場のトイレが入る建物の柱に使われる計画が進められています。発案した建築家らは、ただ柱として利用するだけではなく、会場に残念石のことを説明する表示も用意する予定です。
今回の計画に街の人からはこのような声が聞かれました。
その一方で、このような意見も。
賛否の声が上がる残念石の活用計画に、考古学の専門家はこのように話します。
さらに、これまで木津川市に向けても、残念石の保護活動に力を入れるよう訴えてきたという城の専門家からはこのような指摘も。
木津川市は「計画に理解を得られるように丁寧に説明していきたい」とコメントしています。

(「グッド!モーニング」2024年2月12日放送分より)