依頼人のために預かった約800万円を着服したとして、福岡地検は24日、福岡市南区、弁護士清田知孝容疑者(43)(福岡県弁護士会)を業務上横領容疑で逮捕した。
地検は認否を明らかにしていない。
発表では、清田容疑者は2021年6月、企業に対し未払い代金の支払いを求めた民事事件を巡り、同社側から未払い金の支払いとして銀行口座に振り込まれ、依頼人のために預かった約880万円のうち約800万円を引き出し、着服した疑い。
福岡県弁護士会は昨年3月、債務整理など受任した事件を放置したとして清田容疑者を業務停止1年6月の懲戒処分にしていた。同会によると、清田容疑者に関する相談は19年度以降、延べ332件寄せられているという。
同会所属の弁護士や元弁護士が預かり金を着服したなどとして、逮捕されるのは昨年以降3人目。同会は「信頼回復に努める」としている。