【前編】「『はやく専業主婦になりたくて』…年収300万の女性が年収1500万の男性と『15歳差婚』をして青ざめたワケ」で紹介した通り、ブラック気味の中小企業で働く年収300万円の恵子さんは、30歳の時に15歳年上ながら年収1500万円の直人さんと結婚しました。
結婚後は専業主婦になり、長女も生まれ、充実した暮らしをしていた恵子さんだったのですが…結婚して8年後、彼から「もうすぐ役職定年だ」といわれます。
旦那の年収が1000万円ダウン直人さんは恵子さんに役職定年について説明しました。役職定年はある年齢になると、管理職を降ろされ、一般職などに処遇されることを指します。直人さんの場合、サポート係に降格になり、年収が1500万円から500万円に落ちるそうです。Photo by iStock直人さん自身、役職定年などまだまだ先だと思っていたらしく、1年ほど前にようやく強く意識したというのです。「本当にゴメン!もっと早く言いたかったんだけど、言ったら嫌われると思って言い出せなくて…」恵子さんは、直人さんの定年退職ですらすっかり忘れていました。まだ38歳の彼女なら仕方ないかもしれませんが…。呆然とする彼女に、直人さんは説明を続けます。「年収500万円になったら、この部屋も引っ越さないといけなくなるし、もう今までみたいなプレゼントや生活費も渡せなくなる。本当にゴメン…」これを聞いて、恵子さんは目の前が真っ暗になったそうです。さらに、直人さんは追い打ちをかけるように話を続けます。Photo by iStock 「君に嫌われたくない一心で今までお金を使ってきて、俺にはほとんど貯金がないんだ。このままだと俺たちの老後資金はおろか、長女の学費すら厳しい。今、ウチにはいくらくらい貯金あるかな? あんまりなかったら…本当に悪いんだけど、もう一度働きに出てくれないかい?」彼女は、直人さんがいくらでもお金を持っていると思っていたので、貯金など考えたこともありませんでした。これを聞き、彼女は大声で泣き叫んでしまいました……。離婚、再就職、「どちらも無理!」しばらくして予定通り直人さんは役職定年となり、年収は500万円にまで落ちてしまいました。この影響は恵子さんの想像以上でした。家賃10万円で1DKの割安なマンションに引っ越しして、節約をしながらの生活を強いられますが、それでもお金が足りなかったそうです。急に切り詰めた生活を送ることになった彼女は、そのあまりのギャップと息苦しさに、頻繁に直人さんを責めてしまったといいます。「離婚したいけど、もう38歳で子供もいるんだし、再婚はムリだろう。彼は一応がんばってるけど、今さら転職は厳しいだろうし、それは私も一緒。というか、もう働く気力なんか残ってない。でも私も働かないと、娘の学費が…。どうしたらいいの……」このようなことを考える日々でした。Photo by iStock しかし、ストレスが溜まっていく恵子さんに対して、直人さんはどんなに責められても怒ることはなく、今まで通り彼女への気遣いを忘れなかったといいます。このため次第に恵子さんも、現実を受け入れていったとのことです。現在の彼女は、40歳を超えています。どうにかパートとして働き始め、世帯として年収600万円を確保し、貯金もできるようになったといいます。できれば、このまま末永く幸せに暮らしてほしいものですが…。定年について知っていますか?人事院の平成29年「民間企業の勤務条件制度等調査」によると、役職定年制がある会社は、企業全体の16.4%、従業員500人以上の会社に絞ると30.7%です。役職定年制の内容は企業次第ですが、おおむね「50代のどこかで役職がなくなる」という内容になっています。それに伴って、大幅に年収が下がることが一般的ですが、将来の年金額も下がり、中には退職金も下がるケースもあります。導入している企業のほうが少なく、制度を知らなくてもムリはありませんが、ライフプランを立てるときは注意しましょう。上記の令和2年の同調査によると、現在でも81.8%の企業が定年を「60歳」に設定しています。よく勘違いされている方を見ますが、定年は現在でも65歳ではなく60歳が基本であり、9割程度の企業が「再雇用」を実施しているにすぎません。再雇用とは、一度退職した扱いでの再度(新規で)雇用するという意味です。つまり雇用は維持されるものの、多くの場合、役職定年と同じく大幅に年収が下がります。下げ幅は30%~50%が一般的ですが、中にはそれ以上に(新卒程度に)下がってしまうところもあります。Photo by iStock 歳の差婚をしている場合は、相手の年収が高くても注意が必要です。さらに、相手の年齢が高いほどに介護をしなければならない可能性がでてきますし、その時期も早まってしまいます。女性は男性より長生きするので男性が年上の場合、一人で生きていく時間が長くなってしまいます。年の差婚それ自体は、けして悪いものではありません。ただ年の差婚をする場合は、同年代との結婚以上に計画性が必要といえます。特にお金の使い方を注意しなければなりません。年収1500万円の生活は裕福と言えるのか年収1500万円とは、税金や社会保険料などを差し引くと、手取り額は1020万円ほどです。仮に賞与(ボーナス)が年2回(1回2ヵ月分)とすると、1ヵ月あたり63.75万円となります。一方、年収500万円の手取り額は380万円ほどであり、同様の賞与があるとすると、1ヵ月あたりは23.75万円となる計算です。厳密には会社などにもよりますが、おおむね月40万円ほど違う計算になります。直人さん、恵子さん夫婦の場合、今後のお金としては「教育費と老後資金」が課題です。ひとまず、一般的とされる数字に基づき、教育費は1400万円、老後資金は2000万円で考えると、総額3400万円が必要になります。結婚時の直人さんは45歳だったので、役職定年までの8年なら1ヵ月あたり約35万円、定年までの15年で考えても1ヵ月あたり約19万円の貯金が本当は必要でした。 貯金すべき額を全額生活費にしていたのですから、いかに、二人が無茶な生活をしていたかが伺えるかと思います。余談ですが、年収が高い人が好きな女性と結婚して、見栄を張ってお金を使いすぎると言った話は意外とよく聞きます。女性側も、年上男性はたくさんお金を持っていて当然と考えて、無茶をしていることに気がつきません。恵子さんのように高年収を経験していない人にとって、年収1500万は「使いきれないほどの大金」と感じてしまうこともあります。年の差婚は、どうしても年上側が相手に甘くなりがち、年下側が相手に頼りがちです。それが歳の差婚のメリットという側面もあるものの、度が過ぎると破滅の元となります。最低限、年上側は節度を持って接して、年下側は相手を金銭的にも支える姿勢を持ち、長続きする夫婦関係を構築しましょう。
直人さんは恵子さんに役職定年について説明しました。
役職定年はある年齢になると、管理職を降ろされ、一般職などに処遇されることを指します。直人さんの場合、サポート係に降格になり、年収が1500万円から500万円に落ちるそうです。
Photo by iStock
直人さん自身、役職定年などまだまだ先だと思っていたらしく、1年ほど前にようやく強く意識したというのです。
「本当にゴメン!もっと早く言いたかったんだけど、言ったら嫌われると思って言い出せなくて…」
恵子さんは、直人さんの定年退職ですらすっかり忘れていました。まだ38歳の彼女なら仕方ないかもしれませんが…。
呆然とする彼女に、直人さんは説明を続けます。
「年収500万円になったら、この部屋も引っ越さないといけなくなるし、もう今までみたいなプレゼントや生活費も渡せなくなる。本当にゴメン…」
これを聞いて、恵子さんは目の前が真っ暗になったそうです。さらに、直人さんは追い打ちをかけるように話を続けます。
Photo by iStock
「君に嫌われたくない一心で今までお金を使ってきて、俺にはほとんど貯金がないんだ。このままだと俺たちの老後資金はおろか、長女の学費すら厳しい。今、ウチにはいくらくらい貯金あるかな? あんまりなかったら…本当に悪いんだけど、もう一度働きに出てくれないかい?」彼女は、直人さんがいくらでもお金を持っていると思っていたので、貯金など考えたこともありませんでした。これを聞き、彼女は大声で泣き叫んでしまいました……。離婚、再就職、「どちらも無理!」しばらくして予定通り直人さんは役職定年となり、年収は500万円にまで落ちてしまいました。この影響は恵子さんの想像以上でした。家賃10万円で1DKの割安なマンションに引っ越しして、節約をしながらの生活を強いられますが、それでもお金が足りなかったそうです。急に切り詰めた生活を送ることになった彼女は、そのあまりのギャップと息苦しさに、頻繁に直人さんを責めてしまったといいます。「離婚したいけど、もう38歳で子供もいるんだし、再婚はムリだろう。彼は一応がんばってるけど、今さら転職は厳しいだろうし、それは私も一緒。というか、もう働く気力なんか残ってない。でも私も働かないと、娘の学費が…。どうしたらいいの……」このようなことを考える日々でした。Photo by iStock しかし、ストレスが溜まっていく恵子さんに対して、直人さんはどんなに責められても怒ることはなく、今まで通り彼女への気遣いを忘れなかったといいます。このため次第に恵子さんも、現実を受け入れていったとのことです。現在の彼女は、40歳を超えています。どうにかパートとして働き始め、世帯として年収600万円を確保し、貯金もできるようになったといいます。できれば、このまま末永く幸せに暮らしてほしいものですが…。定年について知っていますか?人事院の平成29年「民間企業の勤務条件制度等調査」によると、役職定年制がある会社は、企業全体の16.4%、従業員500人以上の会社に絞ると30.7%です。役職定年制の内容は企業次第ですが、おおむね「50代のどこかで役職がなくなる」という内容になっています。それに伴って、大幅に年収が下がることが一般的ですが、将来の年金額も下がり、中には退職金も下がるケースもあります。導入している企業のほうが少なく、制度を知らなくてもムリはありませんが、ライフプランを立てるときは注意しましょう。上記の令和2年の同調査によると、現在でも81.8%の企業が定年を「60歳」に設定しています。よく勘違いされている方を見ますが、定年は現在でも65歳ではなく60歳が基本であり、9割程度の企業が「再雇用」を実施しているにすぎません。再雇用とは、一度退職した扱いでの再度(新規で)雇用するという意味です。つまり雇用は維持されるものの、多くの場合、役職定年と同じく大幅に年収が下がります。下げ幅は30%~50%が一般的ですが、中にはそれ以上に(新卒程度に)下がってしまうところもあります。Photo by iStock 歳の差婚をしている場合は、相手の年収が高くても注意が必要です。さらに、相手の年齢が高いほどに介護をしなければならない可能性がでてきますし、その時期も早まってしまいます。女性は男性より長生きするので男性が年上の場合、一人で生きていく時間が長くなってしまいます。年の差婚それ自体は、けして悪いものではありません。ただ年の差婚をする場合は、同年代との結婚以上に計画性が必要といえます。特にお金の使い方を注意しなければなりません。年収1500万円の生活は裕福と言えるのか年収1500万円とは、税金や社会保険料などを差し引くと、手取り額は1020万円ほどです。仮に賞与(ボーナス)が年2回(1回2ヵ月分)とすると、1ヵ月あたり63.75万円となります。一方、年収500万円の手取り額は380万円ほどであり、同様の賞与があるとすると、1ヵ月あたりは23.75万円となる計算です。厳密には会社などにもよりますが、おおむね月40万円ほど違う計算になります。直人さん、恵子さん夫婦の場合、今後のお金としては「教育費と老後資金」が課題です。ひとまず、一般的とされる数字に基づき、教育費は1400万円、老後資金は2000万円で考えると、総額3400万円が必要になります。結婚時の直人さんは45歳だったので、役職定年までの8年なら1ヵ月あたり約35万円、定年までの15年で考えても1ヵ月あたり約19万円の貯金が本当は必要でした。 貯金すべき額を全額生活費にしていたのですから、いかに、二人が無茶な生活をしていたかが伺えるかと思います。余談ですが、年収が高い人が好きな女性と結婚して、見栄を張ってお金を使いすぎると言った話は意外とよく聞きます。女性側も、年上男性はたくさんお金を持っていて当然と考えて、無茶をしていることに気がつきません。恵子さんのように高年収を経験していない人にとって、年収1500万は「使いきれないほどの大金」と感じてしまうこともあります。年の差婚は、どうしても年上側が相手に甘くなりがち、年下側が相手に頼りがちです。それが歳の差婚のメリットという側面もあるものの、度が過ぎると破滅の元となります。最低限、年上側は節度を持って接して、年下側は相手を金銭的にも支える姿勢を持ち、長続きする夫婦関係を構築しましょう。
「君に嫌われたくない一心で今までお金を使ってきて、俺にはほとんど貯金がないんだ。このままだと俺たちの老後資金はおろか、長女の学費すら厳しい。今、ウチにはいくらくらい貯金あるかな? あんまりなかったら…本当に悪いんだけど、もう一度働きに出てくれないかい?」
彼女は、直人さんがいくらでもお金を持っていると思っていたので、貯金など考えたこともありませんでした。これを聞き、彼女は大声で泣き叫んでしまいました……。
しばらくして予定通り直人さんは役職定年となり、年収は500万円にまで落ちてしまいました。この影響は恵子さんの想像以上でした。
家賃10万円で1DKの割安なマンションに引っ越しして、節約をしながらの生活を強いられますが、それでもお金が足りなかったそうです。
急に切り詰めた生活を送ることになった彼女は、そのあまりのギャップと息苦しさに、頻繁に直人さんを責めてしまったといいます。
「離婚したいけど、もう38歳で子供もいるんだし、再婚はムリだろう。彼は一応がんばってるけど、今さら転職は厳しいだろうし、それは私も一緒。というか、もう働く気力なんか残ってない。でも私も働かないと、娘の学費が…。どうしたらいいの……」
このようなことを考える日々でした。
Photo by iStock
しかし、ストレスが溜まっていく恵子さんに対して、直人さんはどんなに責められても怒ることはなく、今まで通り彼女への気遣いを忘れなかったといいます。このため次第に恵子さんも、現実を受け入れていったとのことです。現在の彼女は、40歳を超えています。どうにかパートとして働き始め、世帯として年収600万円を確保し、貯金もできるようになったといいます。できれば、このまま末永く幸せに暮らしてほしいものですが…。定年について知っていますか?人事院の平成29年「民間企業の勤務条件制度等調査」によると、役職定年制がある会社は、企業全体の16.4%、従業員500人以上の会社に絞ると30.7%です。役職定年制の内容は企業次第ですが、おおむね「50代のどこかで役職がなくなる」という内容になっています。それに伴って、大幅に年収が下がることが一般的ですが、将来の年金額も下がり、中には退職金も下がるケースもあります。導入している企業のほうが少なく、制度を知らなくてもムリはありませんが、ライフプランを立てるときは注意しましょう。上記の令和2年の同調査によると、現在でも81.8%の企業が定年を「60歳」に設定しています。よく勘違いされている方を見ますが、定年は現在でも65歳ではなく60歳が基本であり、9割程度の企業が「再雇用」を実施しているにすぎません。再雇用とは、一度退職した扱いでの再度(新規で)雇用するという意味です。つまり雇用は維持されるものの、多くの場合、役職定年と同じく大幅に年収が下がります。下げ幅は30%~50%が一般的ですが、中にはそれ以上に(新卒程度に)下がってしまうところもあります。Photo by iStock 歳の差婚をしている場合は、相手の年収が高くても注意が必要です。さらに、相手の年齢が高いほどに介護をしなければならない可能性がでてきますし、その時期も早まってしまいます。女性は男性より長生きするので男性が年上の場合、一人で生きていく時間が長くなってしまいます。年の差婚それ自体は、けして悪いものではありません。ただ年の差婚をする場合は、同年代との結婚以上に計画性が必要といえます。特にお金の使い方を注意しなければなりません。年収1500万円の生活は裕福と言えるのか年収1500万円とは、税金や社会保険料などを差し引くと、手取り額は1020万円ほどです。仮に賞与(ボーナス)が年2回(1回2ヵ月分)とすると、1ヵ月あたり63.75万円となります。一方、年収500万円の手取り額は380万円ほどであり、同様の賞与があるとすると、1ヵ月あたりは23.75万円となる計算です。厳密には会社などにもよりますが、おおむね月40万円ほど違う計算になります。直人さん、恵子さん夫婦の場合、今後のお金としては「教育費と老後資金」が課題です。ひとまず、一般的とされる数字に基づき、教育費は1400万円、老後資金は2000万円で考えると、総額3400万円が必要になります。結婚時の直人さんは45歳だったので、役職定年までの8年なら1ヵ月あたり約35万円、定年までの15年で考えても1ヵ月あたり約19万円の貯金が本当は必要でした。 貯金すべき額を全額生活費にしていたのですから、いかに、二人が無茶な生活をしていたかが伺えるかと思います。余談ですが、年収が高い人が好きな女性と結婚して、見栄を張ってお金を使いすぎると言った話は意外とよく聞きます。女性側も、年上男性はたくさんお金を持っていて当然と考えて、無茶をしていることに気がつきません。恵子さんのように高年収を経験していない人にとって、年収1500万は「使いきれないほどの大金」と感じてしまうこともあります。年の差婚は、どうしても年上側が相手に甘くなりがち、年下側が相手に頼りがちです。それが歳の差婚のメリットという側面もあるものの、度が過ぎると破滅の元となります。最低限、年上側は節度を持って接して、年下側は相手を金銭的にも支える姿勢を持ち、長続きする夫婦関係を構築しましょう。
しかし、ストレスが溜まっていく恵子さんに対して、直人さんはどんなに責められても怒ることはなく、今まで通り彼女への気遣いを忘れなかったといいます。このため次第に恵子さんも、現実を受け入れていったとのことです。
現在の彼女は、40歳を超えています。どうにかパートとして働き始め、世帯として年収600万円を確保し、貯金もできるようになったといいます。
できれば、このまま末永く幸せに暮らしてほしいものですが…。
人事院の平成29年「民間企業の勤務条件制度等調査」によると、役職定年制がある会社は、企業全体の16.4%、従業員500人以上の会社に絞ると30.7%です。役職定年制の内容は企業次第ですが、おおむね「50代のどこかで役職がなくなる」という内容になっています。それに伴って、大幅に年収が下がることが一般的ですが、将来の年金額も下がり、中には退職金も下がるケースもあります。
導入している企業のほうが少なく、制度を知らなくてもムリはありませんが、ライフプランを立てるときは注意しましょう。
上記の令和2年の同調査によると、現在でも81.8%の企業が定年を「60歳」に設定しています。よく勘違いされている方を見ますが、定年は現在でも65歳ではなく60歳が基本であり、9割程度の企業が「再雇用」を実施しているにすぎません。
再雇用とは、一度退職した扱いでの再度(新規で)雇用するという意味です。つまり雇用は維持されるものの、多くの場合、役職定年と同じく大幅に年収が下がります。下げ幅は30%~50%が一般的ですが、中にはそれ以上に(新卒程度に)下がってしまうところもあります。
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歳の差婚をしている場合は、相手の年収が高くても注意が必要です。さらに、相手の年齢が高いほどに介護をしなければならない可能性がでてきますし、その時期も早まってしまいます。女性は男性より長生きするので男性が年上の場合、一人で生きていく時間が長くなってしまいます。年の差婚それ自体は、けして悪いものではありません。ただ年の差婚をする場合は、同年代との結婚以上に計画性が必要といえます。特にお金の使い方を注意しなければなりません。年収1500万円の生活は裕福と言えるのか年収1500万円とは、税金や社会保険料などを差し引くと、手取り額は1020万円ほどです。仮に賞与(ボーナス)が年2回(1回2ヵ月分)とすると、1ヵ月あたり63.75万円となります。一方、年収500万円の手取り額は380万円ほどであり、同様の賞与があるとすると、1ヵ月あたりは23.75万円となる計算です。厳密には会社などにもよりますが、おおむね月40万円ほど違う計算になります。直人さん、恵子さん夫婦の場合、今後のお金としては「教育費と老後資金」が課題です。ひとまず、一般的とされる数字に基づき、教育費は1400万円、老後資金は2000万円で考えると、総額3400万円が必要になります。結婚時の直人さんは45歳だったので、役職定年までの8年なら1ヵ月あたり約35万円、定年までの15年で考えても1ヵ月あたり約19万円の貯金が本当は必要でした。 貯金すべき額を全額生活費にしていたのですから、いかに、二人が無茶な生活をしていたかが伺えるかと思います。余談ですが、年収が高い人が好きな女性と結婚して、見栄を張ってお金を使いすぎると言った話は意外とよく聞きます。女性側も、年上男性はたくさんお金を持っていて当然と考えて、無茶をしていることに気がつきません。恵子さんのように高年収を経験していない人にとって、年収1500万は「使いきれないほどの大金」と感じてしまうこともあります。年の差婚は、どうしても年上側が相手に甘くなりがち、年下側が相手に頼りがちです。それが歳の差婚のメリットという側面もあるものの、度が過ぎると破滅の元となります。最低限、年上側は節度を持って接して、年下側は相手を金銭的にも支える姿勢を持ち、長続きする夫婦関係を構築しましょう。
歳の差婚をしている場合は、相手の年収が高くても注意が必要です。
さらに、相手の年齢が高いほどに介護をしなければならない可能性がでてきますし、その時期も早まってしまいます。
女性は男性より長生きするので男性が年上の場合、一人で生きていく時間が長くなってしまいます。
年の差婚それ自体は、けして悪いものではありません。ただ年の差婚をする場合は、同年代との結婚以上に計画性が必要といえます。特にお金の使い方を注意しなければなりません。
年収1500万円とは、税金や社会保険料などを差し引くと、手取り額は1020万円ほどです。仮に賞与(ボーナス)が年2回(1回2ヵ月分)とすると、1ヵ月あたり63.75万円となります。一方、年収500万円の手取り額は380万円ほどであり、同様の賞与があるとすると、1ヵ月あたりは23.75万円となる計算です。厳密には会社などにもよりますが、おおむね月40万円ほど違う計算になります。
直人さん、恵子さん夫婦の場合、今後のお金としては「教育費と老後資金」が課題です。ひとまず、一般的とされる数字に基づき、教育費は1400万円、老後資金は2000万円で考えると、総額3400万円が必要になります。
結婚時の直人さんは45歳だったので、役職定年までの8年なら1ヵ月あたり約35万円、定年までの15年で考えても1ヵ月あたり約19万円の貯金が本当は必要でした。
貯金すべき額を全額生活費にしていたのですから、いかに、二人が無茶な生活をしていたかが伺えるかと思います。余談ですが、年収が高い人が好きな女性と結婚して、見栄を張ってお金を使いすぎると言った話は意外とよく聞きます。女性側も、年上男性はたくさんお金を持っていて当然と考えて、無茶をしていることに気がつきません。恵子さんのように高年収を経験していない人にとって、年収1500万は「使いきれないほどの大金」と感じてしまうこともあります。年の差婚は、どうしても年上側が相手に甘くなりがち、年下側が相手に頼りがちです。それが歳の差婚のメリットという側面もあるものの、度が過ぎると破滅の元となります。最低限、年上側は節度を持って接して、年下側は相手を金銭的にも支える姿勢を持ち、長続きする夫婦関係を構築しましょう。
貯金すべき額を全額生活費にしていたのですから、いかに、二人が無茶な生活をしていたかが伺えるかと思います。
余談ですが、年収が高い人が好きな女性と結婚して、見栄を張ってお金を使いすぎると言った話は意外とよく聞きます。女性側も、年上男性はたくさんお金を持っていて当然と考えて、無茶をしていることに気がつきません。恵子さんのように高年収を経験していない人にとって、年収1500万は「使いきれないほどの大金」と感じてしまうこともあります。
年の差婚は、どうしても年上側が相手に甘くなりがち、年下側が相手に頼りがちです。それが歳の差婚のメリットという側面もあるものの、度が過ぎると破滅の元となります。最低限、年上側は節度を持って接して、年下側は相手を金銭的にも支える姿勢を持ち、長続きする夫婦関係を構築しましょう。