和歌山市がマイナンバーカード申請者にクオカードを郵送した事業で、約2000枚が対象の市民に届かなかったことが市への取材でわかった。
市は、受け取られなかったクオカードの利用法を検討している。
市はマイナンバーカードの普及率を向上させようと、昨年12月16日までに申請を完了した市民に3000円分のクオカードを贈る事業を実施。対象者は23万5683人で、同月下旬~今年2月末に玄関で郵便局員が直接手渡す方式で郵送した。
留守の場合、1週間を超えると、クオカードは保管していた郵便局から市に戻る。市は受け取れなかった人にはがきで連絡したり、ホームページで周知したりしたが、対象者の約1%の2172枚(計約650万円分)が受け取られないまま期限(9月末)を迎えた。
市によると、不在票が届いてから問い合わせをしなかったり、住民票に記載された住所と現住所が異なったりしたことが原因とみられる。事業要綱の定めにより、クオカードは10月に市の所有物となったため、今から対象者に贈ることはできないという。
市市民課は「できる限り受け取ってもらえるよう最善を尽くしたつもりだが、残念だ。受け取られなかったクオカードの適切な利用法を考えたい」としている。