今年1年間の日本と世界の平均気温は、いずれも気象庁が明治時代に統計を始めてから、最も高くなる見込みです。
気象庁はきょう、今年1年間の日本と世界の平均気温についての見通しを発表しました。
それによりますと、日本の平均気温は、明治時代の1898年に統計を開始して以降、これまでで最高だった2020年の記録を大きく上回り、最も高くなる見込みです。
地球温暖化が進んでいることから2019年からの最近5年間の年平均気温はすべて歴代5位以内に入っていますが、今年はさらに▼寒気と暖気の境目である偏西風が平年より北側に蛇行したことや、▼日本の南の高気圧の勢力が強かったことで日本付近が1年を通じて暖かい空気に覆われたため、特に気温が高くなったということです。
気象庁気候情報課 平井雅之気候情報調整官「今年は歴史的な高温の年になっていて、高温のレベルが一段上がった年になったと受け止めています」
気象庁の担当者は「地球温暖化が進み平均気温がさらに上昇すれば、猛暑日などの極端な高温や大雨など極端な現象の頻度や強さも増すことになる。私たちの生活や健康面への影響が懸念される」としています。
一方、世界の平均気温についても、明治時代の1891年に統計を開始して以降、これまでで最高だった2016年の記録を大きく上回り、最も高くなる見込みです。
さらに日本近海の平均海面水温も、明治時代の1908年に統計を開始して以降、おととしの記録を大きく上回り、最も高くなる見込みです。