高級車を狙った“レンタカー乗り逃げ男”が、酒気帯び運転の疑いで警視庁に逮捕されていたことが、FNNの取材で11月7日に分かった。
高級車ばかりを狙い、レンタカーの乗り逃げを繰り返していた苗村泰樹容疑者(20)。9月17日、長野・諏訪市にあるレンタカー店の防犯カメラに、その姿が映っていた。
被害に遭ったレンタカー店は「お化粧をしている感じもあったので、逆に印象に残っている」と話す。
この時、高級外車を5時間レンタルする予定だったが、6日経っても未返却で代金の10万円も未払いのままだ。
GPSの位置情報を調べた結果、この高級外車は長野から約280km離れた大阪駅周辺へと移動していたことがわかった。
さらに滋賀県の琵琶湖などに立ち寄った後、遠く離れた九州の大分県で、高級外車は大破した状態で発見された。
レンタカー店は「琵琶湖あたりで遊んでいるのかな、という動きから大阪に戻っていった。この動きは、嘘をつかれているなと確信になった部分でもありました」という。
その後、大分県内の別のレンタカー店から再び高級外車を借りていた苗村容疑者。次にその姿が確認されたのは、東大阪市にあるレンタカー店だった。
被害に遭ったレンタカー店:ちょっと不思議に思ったのが、長い(12桁の)免許証番号を免許証を見ずに書いたということですね。こんな長い番号を覚えているんですか?と尋ねたら「いつもよくレンタカーを借りるので、覚えています」と。
苗村容疑者が乗ったとみられるレンタカーが、9月に大阪府内の高速道路を走っている様子を捉えたドライブレコーダーの映像では、時速158kmの猛スピードで次々と車を追い抜いていく様子が記録されている。
この車も返却されることなく、レンタカー店から約50km離れた商業施設の駐車場で発見された。
苗村容疑者が乗っていたとみられるレンタカーの5日間の走行距離は、約1300km。これは大阪市から北海道稚内市までと同じ、とても長い距離だ。
乗り捨てたレンタカーには、飲み食いした後のゴミやガソリンスタンドのレシート、アイライナーらしき化粧品、さらに「体験料2万円」と書かれた封筒があったが、中に入ってたと思われる現金は抜き取られていた。
今回、都内で酒帯運転の疑いで逮捕された苗村容疑者。9月にレンタカーの被害が確認された長野の警察から、警視庁に連絡があったということだ。
長野県警は同一人物とみて、横領の疑いで捜査を進めている。(「イット!」11月7日放送)