金沢市で2022年9月、当時小学4年だった斉藤莉杏さん(当時10)が登校中に車にはねられ、現在も意識不明になっている事故の裁判で、スマートフォンで脇見運転をしたとして、過失運転傷害の罪に問われた金沢市末町の会社員・長林龍馬被告(34)に対し、金沢地裁は25日、禁錮2年6か月・執行猶予4年(求刑禁錮2年6か月)の有罪判決を言い渡しました。
判決を受けて、莉杏さんの父・斉藤安元さん(34)が報道陣の取材に応じました。
Q. 判決を受けて今の気持ちは?「ものすごく軽い判決だなと思うし、娘のためだけではなく、今後このような事故が少しでも起こらないように闘ってきたものだったので、結局何も変えられてないなと。何も変えられなかったなという悔しい思いでいっぱい」

Q. 被告に対する思いは?「娘だけではなく人生を狂わせておいて、あまりにも軽すぎるので、今後反省していただきたいと思う」

Q. 同じような事故を繰り返さないために、呼びかけたいことや思っていることは?「本来、今回の判決で実刑が下ることがあれば、もう少し携帯なりの運転の仕方が変わると思っていたけれど、今回は執行猶予だったということで、一人ひとりそれぞれが気を付けながら自動車の運転をしなくてはいけないのかなと思う」

Q. 検察官と打合せして控訴するなどの話し合いは?「私としては納得がいかないけど、控訴する予定はない。検察官の求刑通りだったので」

Q. 娘へどのように報告するか?「『本当に、何も変えてあげられなくて申し訳ない』と謝る気持ちでいっぱい」

Q. 量刑の理由などで印象的な言葉や思ったことは?「印象的な言葉かどうかは分からないけれど『任意保険に入っているから』とか、『今までの違反歴等がないから』ということで執行猶予と言われていたけど、関係あるのかなと思う。まったくその言葉は理解できない。被害者としては理解できない言葉だった」

Q. 結審の時に被告の反省の態度が見えなかったと話していたが、きょうの裁判はどうだったか?「きょうに関しても特に目線を合わせてもらえることもなく、頭を下げてもらえることも特になく、反省の色は私は感じられなかった」