23日未明、都内の住宅街に設置された防犯カメラが、浴衣姿で大暴れする外国人の姿を捉えていた。自転車を振り回し、納車して3カ月の新車に投げつけるという蛮行。男は、別件で逮捕されたドイツ人の男と同一人物の可能性があるとみて捜査している。
23日午前3時45分頃の東京・台東区の住宅街を撮影した防犯カメラ映像が1人の男を捉えていた。
住宅のガレージに張られた黄色いチェーンをまたぎ、ためらうことなく侵入。男がチェーンを引っ張ると、チェーンは勢いよく切れ、ガレージの中に止めてあった自転車を外に持ち出そうとする。
映像をよく見てみると、男が着ているのは浴衣で、腰ひもはなく、下着が見えた状態だ。
侵入者を感知する防犯ライトが点滅しても構うことなく、自転車を引きずり続ける男。しかし、鍵が外れなかったのか、駐車してあったオレンジ色の車目がけて自転車を投げつけ、その後、交差点の方に走って逃走した。
現場は東京・台東区の東京メトロ日比谷線・三ノ輪駅から約100メートルのところにある住宅街。
自転車をぶつけられた車には、約5cmの傷などが付いていた。
浴衣姿の外国人に心当たりはなく、男は酒に酔っていたという被害男性は、「自転車を投げつけられたのが買って3カ月くらいの新車だったものですから、一度自転車を盗もうとして走れないのが分かったからって、投げつけるのがすごく腹が立ちます」とやりきれない様子。
犯行の瞬間は、別角度の防犯カメラにも記録されていて、交差点を曲がってきた外国人の男が、一直線に迷うことなく、この住宅のガレージにやってきた様子が映っていた。
防犯カメラ映像の画面から、男の姿が消えてから約30秒後、再び現れた男は一瞬、自転車の方に向かう。
しかし、ガレージに入ろうとした瞬間に、被害男性から「ヘイ!ヘイ!」と声をかけられ、男も「ヘイヘイヘイ!」と、とっさに返事をして、走り去っていった。
酒に酔っているのか。交差点の「止まれ」表示の手前で足元がふらついている。
「旅行に来て、ほかの国の人に迷惑をかけるのは許せないですし、それ以前に酒を飲んで人に迷惑をかけるのはもっと許せない」と語る被害男性は、警視庁に被害届を提出した。
警視庁は、逃げた外国人と同一人物の可能性があるドイツ人の男を、この事件とは別のタクシー運転手に対する傷害容疑で逮捕。余罪についても調べている。(「イット!」 10月25日放送より)