秋篠宮家の次女・佳子さまが来月、ペルーを公式訪問なさると正式に決まった。それでも、ご一家を取り巻く状況は依然として険しい。折からの宮邸改修をめぐる疑念は尾を引き、あろうことか先日は新型コロナに感染された悠仁さまの「情報遮断」もあったというのだ。
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【独占入手 写真46枚】「パーティーにお出かけ?」色気あふれるドレッシーな眞子さんと、笑顔で手をつなぐ圭さん 小室夫妻NY生活の現在の様子を見る 佳子さまのペルーご訪問は9月29日の閣議で了解された。日程は11月1日から10日間、首都リマとインカ帝国の都として知られるクスコに滞在されるという。

「佳子さまの外国公式ご訪問は2019年9月のオーストリアとハンガリー以来、4年ぶりとなります」悠仁さま とは、宮内庁担当記者。「今年は日本とペルーとの外交関係樹立150周年の節目。ペルーには14年に秋篠宮ご夫妻が国交140周年を記念して訪問され、19年にも眞子さんが日本人移住120周年の節目で渡航しています」 今回、佳子さまは11月1日の朝に民間機で羽田をたたれ、「その日の夜にリマへ到着され、翌日は外交樹立150周年の記念式典に出席されます。続いて3日にはクスコへと移動され、4日は眞子さんも視察した世界遺産のマチュピチュ遺跡をご覧になります」 5日にはリマへ戻られ、「翌6日には手話で授業を行う特別支援学校を視察されます。そして7日、大統領が主催する午餐会にご出席。9日に現地をおたちになり、10日の午後、羽田に到着されます」眞子さんとお会いになる予定は… このほか、現地では日系人とのご交流なども予定されているという。ちなみに、「リマでは『スイスホテル』、クスコでは修道院を改装した『モナステリオ』と、いずれも現地を代表する五つ星ホテルに宿泊されます」(同) とのこと。閣議了解に先立ち、9月28日夕刻には、庁内で式部職のレクが行われた。そこで行程が判明すると、本来の趣旨である国際親善を離れ、次のような質疑も交わされたという。「往路は全日空便でヒューストンまで飛び、ここでユナイテッド便に乗り継いでリマに向かわれます。復路も同じくヒューストン乗り換え。行きは朝8時過ぎに経由地に着いてから9時間ほど空き時間があり、佳子さまは空港の外にあるホテルでお休みになります。帰りは朝7時ごろに経由地に着き、乗り継ぎ時間は3時間ほど。この時は空港内でお待ちになるとのことです」(同) そんな事情もあり、「レクでは“米国で眞子さんとお会いになる予定はあるのか”との質問が飛びました。式部職は『(ホテルの)外に出られる予定はない』とし、『どなたかとお会いになる予定もない』と説明していたのですが……」記者会は半信半疑 翌29日、秋篠宮家の側近トップである加地隆治・皇嗣職大夫の定例レクでは、そのやり取りが再び繰り返されたのだった。「われわれがあらためて“滞在中にお会いになるのか”と尋ねると、大夫は『皆さんにお知らせした日程以外に、“そういう方”にお会いになるご予定はないと承知している』などと述べました。もっとも、いくら念を押されたところで記者会は“本当かな”と半信半疑です。もはや大夫の回答は、額面通りには受け取れなくなっているからです」(同) それは皇嗣職、ひいては宮内庁が意図的に虚偽の情報を伝えてきた経緯があるからだというのだ。細かく指示をなさるのは紀子さま その“経緯”とは取りも直さず、20年春に始まった秋篠宮邸の改修工事に端を発する。昨秋、工事が終了した時点で宮内庁は、〈22年度末までに御仮寓所(仮住まい)から宮邸へご一家で引っ越される〉 と説明したにもかかわらず、実際は佳子さまのみ「分室」(旧御仮寓所)にとどまられ、その実態が報じられても「プライベートなので」と取り合わなかった。ところが一転、今年6月末には唐突に「経費削減のため」初めから改修後の宮邸には佳子さまのお部屋を設けなかったなどと、不自然極まりない弁明を始めたのだ。 さる宮内庁関係者が言う。「秋篠宮さまはもともと、『私的な情報は明かさなくてもよい』とのお考えをお持ちです。また、毎週金曜日に行われる皇嗣職レクの前にはご夫妻と加地大夫とで打ち合わせを行っており、その場で『このように伝えてください』などと細かく指示なさるのは、もっぱら紀子さまなのです」 会見の内容はご夫妻にも文書で届けられるため、「大夫がどのように話したのかは一目瞭然。言葉足らずの箇所はもちろん、必要以上に踏み込んだ言及にも、紀子さまからご指導がなされます。ご指示から逸れたレクを行えば、それはすなわちご夫妻のご意向に反することになる。ご不興を買っては元も子もないので、大夫は“余計なことは一切口にしない方が身のため”といったスタンスを貫いているのです」(同) が、こうした姿勢は宮内庁を挙げて推し進める「発信力強化」とは大いに矛盾する。そもそも秋篠宮さまご自身が提唱された方針であり、今年4月には鳴り物入りで「広報室」も新設されているのだ。「個人情報」を盾に… そんな迷走ぶりを雄弁に物語る一幕が、先ごろ庁内で展開されていた。先の記者が振り返って、「悠仁さまの新型コロナウイルス感染が発表されたのは9月14日。前日、学校から帰宅後に高熱を出されたとのことでした。15日の皇嗣職レクでもご症状について質問が出たのですが、例のごとく大夫は『全体的に落ち着いておられる』と最低限のことしか言わない。われわれは高熱がどうなったのかを知りたかったのですが、『具体的なご症状や、お熱が何度かは存じ上げない』と切り上げようとするのです。平熱に戻られたのか高熱のままなのか、との問いにすら『分からない』と繰り返す有様でした」 とはいえ、皇位継承順位2位であられる悠仁さまのご症状は、紛れもなく公共の関心事であろう。「その点をわれわれが質すと、何と大夫は『お熱などを含め個人情報だと思う』と、回答を拒んだのです」(同) かくして記者会と大夫との間では、“高熱か平熱か”との一点で、数分にわたって激しい応酬が繰り広げられたのだった。「あちらは『回復に向けて療養中と侍医から聞いている』と言うばかり。“熱が下がったのかどうかを確認してほしい”と頼んでも言を左右にするので、われわれもあきれてしまい“皇嗣職のトップなのに熱や症状について耳に入っていないのか”と、核心を突く直言も飛んだのですが、まったくらちが明きませんでした」(同)「隠す必要のない情報をなぜ遮断するのか」 こうしたやり取りは、先月24日に感染が確認された佳子さまの時にも繰り返されたというのだ。「佳子さまは『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』ご出席のため9月23日から鳥取を訪問され、開催当日の24日朝に発熱。ご欠席を余儀なくされました」(同) 25日には宮内庁ナンバー2の池田憲治次長の定例会見が開かれたものの、「佳子さまのご体調について質問が出ると、まるで皇嗣職と示し合わせたかのように『落ち着いておられる』と言うのです。“それでは分かりづらい。まだ症状が出ているのか”と聞いても、しばし黙り込んだのち『全体的なご様子としてです』と、要領を得ない回答に終始したのでした」(同) 側近トップである加地大夫の発言と齟齬(そご)がないように“調整”した形跡もうかがえたというのだが、「そもそも隠す必要のない情報をなぜ遮断するのか。秋篠宮ご夫妻のご意向が強く働いているのはもちろんですが、あまりに世間の感覚とかけ離れていると言わざるを得ません」(同)「連携が全く取れていない」 先の関係者が明かすには、「これまで、上皇ご夫妻のお風邪やご病気の際には、事細かなご症状の説明がありました。それはご夫妻の『国民にありのままを伝えてほしい』とのご意向をくんでのことですが、一方で秋篠宮さまは、今回の悠仁さまや佳子さまの感染や発症について“家庭内のことを大げさにしなくても”というふうに受け止められているのだと拝察いたします」 そうしたお考えに基づくため、「大夫もレク前の打ち合わせで“お熱についてはどう言いましょうか”などと切り出せない状況になっている。つまり、ご夫妻と皇嗣職、さらには庁全体との連携が全く取れていないのが現状なのです」(同) 言うまでもなくそれは、先述した「宮邸改修ならびに佳子さま別居」問題にも通底する。先の記者は、「紀子さまのお誕生日にあわせ、記者会ではあらためて改修工事に関する質問を提出しました。ところが頂いた文書回答は皇嗣職大夫の弁明をなぞったものに過ぎず、疑念が払拭されたとはいえません。われわれは秋篠宮さまのお誕生日(11月30日)に先立つ会見でも、この問題を質問に盛り込むことを視野に入れています」 と、不信感をあらわにする。ここまで尾を引くのも、ひとえに役所が“虚偽で隠蔽(いんぺい)”を図った代償だというのだ。プランナーが不在 当の宮内庁に聞くと、「悠仁親王殿下並びに佳子内親王殿下の御体調について説明したタイミングは、いずれも発症2日後で、解熱剤で熱を抑えている段階であり、『お熱が下がった』『快方に向かっておられる』とは、言い切れないような事情がありました」(報道室) 象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授が言う。「悠仁さまのご体調とは、公の性質を帯びつつもプライベートな面もあり、微妙な事柄だと思います。ただし今回のように単に『個人情報』を理由にその内容を詳しく説明しないといった手法は好ましくありません。秋篠宮家には広報全体をプランニングする職員が不在なのではないでしょうか」 さらに加えて、「宮内庁が国民との橋渡し役を意識しない限り、新設された『広報室』の発信力には何も期待できません」 そう断じるのは、元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司氏である。「悠仁親王殿下のご体調や佳子内親王殿下のお住まいについて国民に分かりやすく説明するなど、上手に橋渡しをして皇室への尊敬の念を損なわないようにするのも宮内庁の仕事です。秋篠宮ご一家のお気持ちはもちろん大切ですが、最近はそこに重点が置かれ『お気持ち絶対主義』になっているように感じます。宮内庁は行政機関の一員として国民意識にもっと目を向けるべきです。そもそも皇嗣職職員は、秋篠宮家の召使いではありません。必要な進言をしていかなければ、国民意識とのズレが大きくなっていくばかりです」 自ら情報を遮断するなど、もっての外というわけだ。「週刊新潮」2023年10月12日号 掲載
佳子さまのペルーご訪問は9月29日の閣議で了解された。日程は11月1日から10日間、首都リマとインカ帝国の都として知られるクスコに滞在されるという。
「佳子さまの外国公式ご訪問は2019年9月のオーストリアとハンガリー以来、4年ぶりとなります」
とは、宮内庁担当記者。
「今年は日本とペルーとの外交関係樹立150周年の節目。ペルーには14年に秋篠宮ご夫妻が国交140周年を記念して訪問され、19年にも眞子さんが日本人移住120周年の節目で渡航しています」
今回、佳子さまは11月1日の朝に民間機で羽田をたたれ、
「その日の夜にリマへ到着され、翌日は外交樹立150周年の記念式典に出席されます。続いて3日にはクスコへと移動され、4日は眞子さんも視察した世界遺産のマチュピチュ遺跡をご覧になります」
5日にはリマへ戻られ、
「翌6日には手話で授業を行う特別支援学校を視察されます。そして7日、大統領が主催する午餐会にご出席。9日に現地をおたちになり、10日の午後、羽田に到着されます」
このほか、現地では日系人とのご交流なども予定されているという。ちなみに、
「リマでは『スイスホテル』、クスコでは修道院を改装した『モナステリオ』と、いずれも現地を代表する五つ星ホテルに宿泊されます」(同)
とのこと。閣議了解に先立ち、9月28日夕刻には、庁内で式部職のレクが行われた。そこで行程が判明すると、本来の趣旨である国際親善を離れ、次のような質疑も交わされたという。
「往路は全日空便でヒューストンまで飛び、ここでユナイテッド便に乗り継いでリマに向かわれます。復路も同じくヒューストン乗り換え。行きは朝8時過ぎに経由地に着いてから9時間ほど空き時間があり、佳子さまは空港の外にあるホテルでお休みになります。帰りは朝7時ごろに経由地に着き、乗り継ぎ時間は3時間ほど。この時は空港内でお待ちになるとのことです」(同)
そんな事情もあり、
「レクでは“米国で眞子さんとお会いになる予定はあるのか”との質問が飛びました。式部職は『(ホテルの)外に出られる予定はない』とし、『どなたかとお会いになる予定もない』と説明していたのですが……」
翌29日、秋篠宮家の側近トップである加地隆治・皇嗣職大夫の定例レクでは、そのやり取りが再び繰り返されたのだった。
「われわれがあらためて“滞在中にお会いになるのか”と尋ねると、大夫は『皆さんにお知らせした日程以外に、“そういう方”にお会いになるご予定はないと承知している』などと述べました。もっとも、いくら念を押されたところで記者会は“本当かな”と半信半疑です。もはや大夫の回答は、額面通りには受け取れなくなっているからです」(同)
それは皇嗣職、ひいては宮内庁が意図的に虚偽の情報を伝えてきた経緯があるからだというのだ。
その“経緯”とは取りも直さず、20年春に始まった秋篠宮邸の改修工事に端を発する。昨秋、工事が終了した時点で宮内庁は、
〈22年度末までに御仮寓所(仮住まい)から宮邸へご一家で引っ越される〉
と説明したにもかかわらず、実際は佳子さまのみ「分室」(旧御仮寓所)にとどまられ、その実態が報じられても「プライベートなので」と取り合わなかった。ところが一転、今年6月末には唐突に「経費削減のため」初めから改修後の宮邸には佳子さまのお部屋を設けなかったなどと、不自然極まりない弁明を始めたのだ。
さる宮内庁関係者が言う。
「秋篠宮さまはもともと、『私的な情報は明かさなくてもよい』とのお考えをお持ちです。また、毎週金曜日に行われる皇嗣職レクの前にはご夫妻と加地大夫とで打ち合わせを行っており、その場で『このように伝えてください』などと細かく指示なさるのは、もっぱら紀子さまなのです」
会見の内容はご夫妻にも文書で届けられるため、
「大夫がどのように話したのかは一目瞭然。言葉足らずの箇所はもちろん、必要以上に踏み込んだ言及にも、紀子さまからご指導がなされます。ご指示から逸れたレクを行えば、それはすなわちご夫妻のご意向に反することになる。ご不興を買っては元も子もないので、大夫は“余計なことは一切口にしない方が身のため”といったスタンスを貫いているのです」(同)
が、こうした姿勢は宮内庁を挙げて推し進める「発信力強化」とは大いに矛盾する。そもそも秋篠宮さまご自身が提唱された方針であり、今年4月には鳴り物入りで「広報室」も新設されているのだ。
そんな迷走ぶりを雄弁に物語る一幕が、先ごろ庁内で展開されていた。先の記者が振り返って、
「悠仁さまの新型コロナウイルス感染が発表されたのは9月14日。前日、学校から帰宅後に高熱を出されたとのことでした。15日の皇嗣職レクでもご症状について質問が出たのですが、例のごとく大夫は『全体的に落ち着いておられる』と最低限のことしか言わない。われわれは高熱がどうなったのかを知りたかったのですが、『具体的なご症状や、お熱が何度かは存じ上げない』と切り上げようとするのです。平熱に戻られたのか高熱のままなのか、との問いにすら『分からない』と繰り返す有様でした」
とはいえ、皇位継承順位2位であられる悠仁さまのご症状は、紛れもなく公共の関心事であろう。
「その点をわれわれが質すと、何と大夫は『お熱などを含め個人情報だと思う』と、回答を拒んだのです」(同)
かくして記者会と大夫との間では、“高熱か平熱か”との一点で、数分にわたって激しい応酬が繰り広げられたのだった。
「あちらは『回復に向けて療養中と侍医から聞いている』と言うばかり。“熱が下がったのかどうかを確認してほしい”と頼んでも言を左右にするので、われわれもあきれてしまい“皇嗣職のトップなのに熱や症状について耳に入っていないのか”と、核心を突く直言も飛んだのですが、まったくらちが明きませんでした」(同)
こうしたやり取りは、先月24日に感染が確認された佳子さまの時にも繰り返されたというのだ。
「佳子さまは『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』ご出席のため9月23日から鳥取を訪問され、開催当日の24日朝に発熱。ご欠席を余儀なくされました」(同)
25日には宮内庁ナンバー2の池田憲治次長の定例会見が開かれたものの、
「佳子さまのご体調について質問が出ると、まるで皇嗣職と示し合わせたかのように『落ち着いておられる』と言うのです。“それでは分かりづらい。まだ症状が出ているのか”と聞いても、しばし黙り込んだのち『全体的なご様子としてです』と、要領を得ない回答に終始したのでした」(同)
側近トップである加地大夫の発言と齟齬(そご)がないように“調整”した形跡もうかがえたというのだが、
「そもそも隠す必要のない情報をなぜ遮断するのか。秋篠宮ご夫妻のご意向が強く働いているのはもちろんですが、あまりに世間の感覚とかけ離れていると言わざるを得ません」(同)
先の関係者が明かすには、
「これまで、上皇ご夫妻のお風邪やご病気の際には、事細かなご症状の説明がありました。それはご夫妻の『国民にありのままを伝えてほしい』とのご意向をくんでのことですが、一方で秋篠宮さまは、今回の悠仁さまや佳子さまの感染や発症について“家庭内のことを大げさにしなくても”というふうに受け止められているのだと拝察いたします」
そうしたお考えに基づくため、
「大夫もレク前の打ち合わせで“お熱についてはどう言いましょうか”などと切り出せない状況になっている。つまり、ご夫妻と皇嗣職、さらには庁全体との連携が全く取れていないのが現状なのです」(同)
言うまでもなくそれは、先述した「宮邸改修ならびに佳子さま別居」問題にも通底する。先の記者は、
「紀子さまのお誕生日にあわせ、記者会ではあらためて改修工事に関する質問を提出しました。ところが頂いた文書回答は皇嗣職大夫の弁明をなぞったものに過ぎず、疑念が払拭されたとはいえません。われわれは秋篠宮さまのお誕生日(11月30日)に先立つ会見でも、この問題を質問に盛り込むことを視野に入れています」
と、不信感をあらわにする。ここまで尾を引くのも、ひとえに役所が“虚偽で隠蔽(いんぺい)”を図った代償だというのだ。
当の宮内庁に聞くと、
「悠仁親王殿下並びに佳子内親王殿下の御体調について説明したタイミングは、いずれも発症2日後で、解熱剤で熱を抑えている段階であり、『お熱が下がった』『快方に向かっておられる』とは、言い切れないような事情がありました」(報道室)
象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授が言う。
「悠仁さまのご体調とは、公の性質を帯びつつもプライベートな面もあり、微妙な事柄だと思います。ただし今回のように単に『個人情報』を理由にその内容を詳しく説明しないといった手法は好ましくありません。秋篠宮家には広報全体をプランニングする職員が不在なのではないでしょうか」
さらに加えて、
「宮内庁が国民との橋渡し役を意識しない限り、新設された『広報室』の発信力には何も期待できません」
そう断じるのは、元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司氏である。
「悠仁親王殿下のご体調や佳子内親王殿下のお住まいについて国民に分かりやすく説明するなど、上手に橋渡しをして皇室への尊敬の念を損なわないようにするのも宮内庁の仕事です。秋篠宮ご一家のお気持ちはもちろん大切ですが、最近はそこに重点が置かれ『お気持ち絶対主義』になっているように感じます。宮内庁は行政機関の一員として国民意識にもっと目を向けるべきです。そもそも皇嗣職職員は、秋篠宮家の召使いではありません。必要な進言をしていかなければ、国民意識とのズレが大きくなっていくばかりです」
自ら情報を遮断するなど、もっての外というわけだ。
「週刊新潮」2023年10月12日号 掲載