「怖い話を聞いた…学童がなくなった小4のお子さんが鍵っ子に。お母さんが仕事から帰宅したら、玄関に鍵が刺さりっぱなしだったという 自分で鍵を開けて鍵を抜き、所定の場所に戻すって習慣を今からつけさせておいたほうがいいかな」
【写真】鍵が玄関に刺さりっぱなし!? プロが勧める対策X(旧Twitter)の投稿主のしぶやさん(@wormamaantenna)と、鍵のトラブルについてセコム株式会社にも対策を聞きました。「うちの子も学童を終える前に旦那が鍵を持たせて練習させてました。帰宅したら必ずすぐに内鍵をかけてLINEを送るように言ってます」「我が家の小4も同じく鍵挿しっぱなしでした!練習必要です」「ママ友から色々聞きます。鍵が開いていた、ドアが全開だった…などなど」

投稿には、しぶやさんが聞いた話と同様のエピソードが続々と寄せられました。その他にも、「鍵はカバン(ランドセル)にリール付きキーホルダー固定で」「習い事バッグにも付けます」といった紛失対策や、スマートキーや指紋認証型導入の勧め、また、大人の挿し忘れエピソードも次々と寄せられていました。しぶやさんにお話を聞きました。今は鍵を開け閉めする習慣自体がないので練習していかねば――聞いたエピソードにハッとされたご様子でした。まさに盲点でした。通学路における交通事故や不審者などは誰しも気になるところですが、無事に家に到着した後もトラップがあるのかと。チェーンにつながった鍵をぶんぶん振り回すお子さんを見たこともあり、そのように鍵を見せることで「鍵っ子」という情報が伝わってしまいます。万が一紛失したらドアの鍵ごと取り替えなければならないですし、そういう事情を小学生は想像できないので、「鍵の重要性」から説明すべきかもしれないですね。――お子さんたちの小学校でも4年生から学童サポートはなしに?はい、うちが利用しているところも3年生までで、4年生以上は習い事や鍵っ子になるようです。親が入院したなど事情がある場合のみ、特例として短期間であれば預かることがあるとは聞いております。――では、いずれは自宅の鍵を持たせることに…。鍵を複数つくってランドセル、習いごとのバッグなどにリールで固定するのもいいなと。カバンごとにつけておけば持っていくのを忘れることはないですし、少なくとも子どもが締め出されるのは防げるなと。今は鍵の開け閉めをする習慣自体がないので、「外出時に鍵をかけることが、靴を履くのと同じくらい自然」になるように練習していきたいですね。――色々と気を付けさせなければならないことがあります。あらかじめ鍵を用意し、周囲確認したらもたつかず、すぐに入ることは伝えたいですが、それ以上に心配なのが施錠忘れですね。長女は没頭すると親の声も聞こえないタイプの子なので、家に帰ったらゲームをしたい、マンガを読みたいなど先のことを考えてドア開けてそのまま…というのが起こりそうです。帰宅後15分程度の時間でアレクサに施錠をリマインドしてもらうのもいいかもしれないです。――スマートスピーカーなどを使うのも良いですね。寄せられたコメントからも様々な工夫を改めて知ることができました。スマートキーを導入されている方が想像以上に多かったですね。我が家は現在、築30年以上の古いマンションなので、スマートキーはつけられないと思い込んでいたのですが、調べてみると設置できそうで、検討の余地が十分あるなと。遠隔で鍵をかけられるものなら、鍵のかけ忘れ時も安心ですし。これをきっかけに安全面を強化していきたいです。“安全・防犯のプロ”に話を聞いてみることにしぶやさんの話を受け、小学生の鍵の所持について、“安全・防犯のプロ”セコム株式会社IS研究所(東京都三鷹市)で、子どもの安全に関する研究を行っている主務研究員・舟生岳夫さんにお話を聞きました。子どもに「鍵の大切さを理解させる」ことが最も大切――「挿したままの鍵」、何か防止できる策やアイデアはありますか?基本的には、鍵にひもやキーチェーンなどをつけ、ベルトやベルト通しなどを通して衣服につなぎ、ポケットに入れてしまうようにするのがよいと思います。それにより鍵を挿したまま忘れてしまったり、紛失したり、カバンの奥底に入ってしまって探すのが大変だったりするなどのトラブルを防ぐことができます。衣服につなぐところが無い場合はカバン等につないでも良いですが、そのカバンは常に肌身離さず持つようにした方がいいでしょう。これは子どもに限らず大人でも有効なことで、私もカギには必ずひもをつけてベルトを通してポケットに入れるようにしています。――「鍵の持たせ方」が重要なのですね。「鍵の持たせ方」を工夫するのは親の役目です。子どもの性格や行動パターンなどから「我が子にあった鍵の持たせ方」をさせてあげてください。身につけておくこと、外から見えないようにしまうことが大切です。子どもが鍵を持っていることが見られると、ひとりで留守番する可能性があるとして狙われる要素になります。だから鍵を見せびらかしたりしてはいけません。くれぐれも、上着やズボンのポケットにそのまま入れたり(紛失の可能性)、ひもを使って首からぶら下げることは、遊具などにひっかかる危険性があるためやめましょう。――鍵を持つにあたり、親子で気をつけるべきことは?まず子どもには「鍵の大切さを理解させる」ことが最も大切です。紛失したり盗られたりした場合には、大きな被害が発生する可能性があります。だから「失くしたら泥棒に入られたりして大変なことになるんだ」ということをしっかり伝えてください。――紛失のリスク、大きそうです。万一カバンに入れたまま紛失すると、住所がわかるものが入っている場合、悪意のある人間に拾われると、家に入るフリーパスを渡したことになります。鍵によってはハウスメーカーの名前が入っていて家が特定されてしまうものや、番号の刻印から合鍵が作成されてしまうものもあります。新型の鍵は親が定期的に動作のチェックを――現在、非接触型やスマートキー、指紋認証式など鍵自体の変化も進んでいるようです。こちらの取り扱い注意点は?カード型になっている鍵も増えてきていますが、基本は同じです。カード単体で持ち歩かずにきちんとケースに入れ、ひも等で身に着けられるようにすることが重要です。それはタグやスマートキーでも同様です。カードやタグのタイプだと、扱いが雑だったために汚れたり折れたりしてしまって、反応しなくなってしまうというトラブルがあります。電池切れなどの場合もありますので、子どもに持たせる場合は、一定期間ごとに親がチェックしましょう。水や衝撃に弱いタイプもありますので特に大切に扱うようにしましょう。指紋認証や顔画像認証のタイプについては、きちんと認証できるように指の置き方、顔の向きなどを練習しておくこと、また事前登録された情報が流出しないようにするという別の対策も必要となります。――玄関で気をつけるべきことは?周囲を見渡して変な人が見ていないかを確認し、ポケットからさっと取り出して開けられるようにすることが大切です。玄関前でもたもたしていると、犯罪者に目を付けられる要因になります。家に誰もいないことが分かっていても、「ただいまー!」と言ってドアをあけ、入ったらすぐに鍵を閉め、チェーンをかけるようにしましょう。――なるほど!「ただいま」と言うことで宅内に一人ではないことをアピールするわけですね。ドアを開けたときに、鍵を外から見えるところにぶら下げておかないこと。また、友達と歩きながら「今日うち留守だから遊びにおいでよ!」などと大きな声で話していると、子どもが留守番していることが分かってしまうので注意が必要です。とにかく「鍵を大切にする」「鍵をしっかり閉める」。このことが留守番中の安全につながります。鍵を素早く取り出して開け閉めできるようになるまで、保護者が横についてしっかりと練習しておきましょう。◇ ◇鍵にまつわる様々なうっかりを防ぐためにも、親子で防犯意識を高め、練習しておくことが大切なのですね。最新型の鍵への対策法も勉強になりました。子どもに鍵を持たせる際には、各家庭で様々な事情があったり、親の判断や練習が必要となりますが「あなたを信用しているからね!まかせたよ!」という証にもなります。一人での開け閉めに成功し、お留守番デビューできたら「一人で入れたんだね!偉い!」「頑張って留守番できたね」「鍵しっかり閉めてくれてありがとう!」といった声かけをすることで、子どもたちの自信にもつながりそうです。セコムでは、我が子の「安全・安心」を願う保護者に向け、信頼できる情報を届けるため2006年2月から「子どもの安全ブログ」を開設し運営中。今回お話を聞いた舟生さんがモデレーター(案内役)として、子どもたちを取り巻く現状を伝え、無事に過ごせるよう具体的な傾向と対策を紹介しています。親子で話し合うきっかけに、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。また、子どもの防犯や安全啓発の一環として『セコム子ども安全教室 教材』も製作。ホームページから申し込みした幼稚園・小学校・教育施設へ無償でDVDや指導教本を提供しています。こちらは今年「第17回キッズデザイン賞」を受賞し、教育現場で負担なく質の高い安全教育ができるとして高く評価されています。(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 真弓)
X(旧Twitter)の投稿主のしぶやさん(@wormamaantenna)と、鍵のトラブルについてセコム株式会社にも対策を聞きました。
「うちの子も学童を終える前に旦那が鍵を持たせて練習させてました。帰宅したら必ずすぐに内鍵をかけてLINEを送るように言ってます」「我が家の小4も同じく鍵挿しっぱなしでした!練習必要です」「ママ友から色々聞きます。鍵が開いていた、ドアが全開だった…などなど」
投稿には、しぶやさんが聞いた話と同様のエピソードが続々と寄せられました。
その他にも、「鍵はカバン(ランドセル)にリール付きキーホルダー固定で」「習い事バッグにも付けます」といった紛失対策や、スマートキーや指紋認証型導入の勧め、また、大人の挿し忘れエピソードも次々と寄せられていました。
しぶやさんにお話を聞きました。
――聞いたエピソードにハッとされたご様子でした。
まさに盲点でした。通学路における交通事故や不審者などは誰しも気になるところですが、無事に家に到着した後もトラップがあるのかと。チェーンにつながった鍵をぶんぶん振り回すお子さんを見たこともあり、そのように鍵を見せることで「鍵っ子」という情報が伝わってしまいます。万が一紛失したらドアの鍵ごと取り替えなければならないですし、そういう事情を小学生は想像できないので、「鍵の重要性」から説明すべきかもしれないですね。
――お子さんたちの小学校でも4年生から学童サポートはなしに?
はい、うちが利用しているところも3年生までで、4年生以上は習い事や鍵っ子になるようです。親が入院したなど事情がある場合のみ、特例として短期間であれば預かることがあるとは聞いております。
――では、いずれは自宅の鍵を持たせることに…。
鍵を複数つくってランドセル、習いごとのバッグなどにリールで固定するのもいいなと。カバンごとにつけておけば持っていくのを忘れることはないですし、少なくとも子どもが締め出されるのは防げるなと。今は鍵の開け閉めをする習慣自体がないので、「外出時に鍵をかけることが、靴を履くのと同じくらい自然」になるように練習していきたいですね。
――色々と気を付けさせなければならないことがあります。
あらかじめ鍵を用意し、周囲確認したらもたつかず、すぐに入ることは伝えたいですが、それ以上に心配なのが施錠忘れですね。長女は没頭すると親の声も聞こえないタイプの子なので、家に帰ったらゲームをしたい、マンガを読みたいなど先のことを考えてドア開けてそのまま…というのが起こりそうです。帰宅後15分程度の時間でアレクサに施錠をリマインドしてもらうのもいいかもしれないです。
――スマートスピーカーなどを使うのも良いですね。寄せられたコメントからも様々な工夫を改めて知ることができました。
スマートキーを導入されている方が想像以上に多かったですね。我が家は現在、築30年以上の古いマンションなので、スマートキーはつけられないと思い込んでいたのですが、調べてみると設置できそうで、検討の余地が十分あるなと。遠隔で鍵をかけられるものなら、鍵のかけ忘れ時も安心ですし。これをきっかけに安全面を強化していきたいです。
しぶやさんの話を受け、小学生の鍵の所持について、“安全・防犯のプロ”セコム株式会社IS研究所(東京都三鷹市)で、子どもの安全に関する研究を行っている主務研究員・舟生岳夫さんにお話を聞きました。
――「挿したままの鍵」、何か防止できる策やアイデアはありますか?
基本的には、鍵にひもやキーチェーンなどをつけ、ベルトやベルト通しなどを通して衣服につなぎ、ポケットに入れてしまうようにするのがよいと思います。それにより鍵を挿したまま忘れてしまったり、紛失したり、カバンの奥底に入ってしまって探すのが大変だったりするなどのトラブルを防ぐことができます。
衣服につなぐところが無い場合はカバン等につないでも良いですが、そのカバンは常に肌身離さず持つようにした方がいいでしょう。
これは子どもに限らず大人でも有効なことで、私もカギには必ずひもをつけてベルトを通してポケットに入れるようにしています。
――「鍵の持たせ方」が重要なのですね。
「鍵の持たせ方」を工夫するのは親の役目です。子どもの性格や行動パターンなどから「我が子にあった鍵の持たせ方」をさせてあげてください。身につけておくこと、外から見えないようにしまうことが大切です。
子どもが鍵を持っていることが見られると、ひとりで留守番する可能性があるとして狙われる要素になります。だから鍵を見せびらかしたりしてはいけません。
くれぐれも、上着やズボンのポケットにそのまま入れたり(紛失の可能性)、ひもを使って首からぶら下げることは、遊具などにひっかかる危険性があるためやめましょう。
――鍵を持つにあたり、親子で気をつけるべきことは?
まず子どもには「鍵の大切さを理解させる」ことが最も大切です。紛失したり盗られたりした場合には、大きな被害が発生する可能性があります。だから「失くしたら泥棒に入られたりして大変なことになるんだ」ということをしっかり伝えてください。
――紛失のリスク、大きそうです。
万一カバンに入れたまま紛失すると、住所がわかるものが入っている場合、悪意のある人間に拾われると、家に入るフリーパスを渡したことになります。鍵によってはハウスメーカーの名前が入っていて家が特定されてしまうものや、番号の刻印から合鍵が作成されてしまうものもあります。
――現在、非接触型やスマートキー、指紋認証式など鍵自体の変化も進んでいるようです。こちらの取り扱い注意点は?
カード型になっている鍵も増えてきていますが、基本は同じです。カード単体で持ち歩かずにきちんとケースに入れ、ひも等で身に着けられるようにすることが重要です。それはタグやスマートキーでも同様です。
カードやタグのタイプだと、扱いが雑だったために汚れたり折れたりしてしまって、反応しなくなってしまうというトラブルがあります。電池切れなどの場合もありますので、子どもに持たせる場合は、一定期間ごとに親がチェックしましょう。水や衝撃に弱いタイプもありますので特に大切に扱うようにしましょう。
指紋認証や顔画像認証のタイプについては、きちんと認証できるように指の置き方、顔の向きなどを練習しておくこと、また事前登録された情報が流出しないようにするという別の対策も必要となります。
――玄関で気をつけるべきことは?
周囲を見渡して変な人が見ていないかを確認し、ポケットからさっと取り出して開けられるようにすることが大切です。玄関前でもたもたしていると、犯罪者に目を付けられる要因になります。
家に誰もいないことが分かっていても、「ただいまー!」と言ってドアをあけ、入ったらすぐに鍵を閉め、チェーンをかけるようにしましょう。
――なるほど!「ただいま」と言うことで宅内に一人ではないことをアピールするわけですね。
ドアを開けたときに、鍵を外から見えるところにぶら下げておかないこと。また、友達と歩きながら「今日うち留守だから遊びにおいでよ!」などと大きな声で話していると、子どもが留守番していることが分かってしまうので注意が必要です。
とにかく「鍵を大切にする」「鍵をしっかり閉める」。このことが留守番中の安全につながります。
鍵を素早く取り出して開け閉めできるようになるまで、保護者が横についてしっかりと練習しておきましょう。
◇ ◇
鍵にまつわる様々なうっかりを防ぐためにも、親子で防犯意識を高め、練習しておくことが大切なのですね。最新型の鍵への対策法も勉強になりました。
子どもに鍵を持たせる際には、各家庭で様々な事情があったり、親の判断や練習が必要となりますが「あなたを信用しているからね!まかせたよ!」という証にもなります。一人での開け閉めに成功し、お留守番デビューできたら「一人で入れたんだね!偉い!」「頑張って留守番できたね」「鍵しっかり閉めてくれてありがとう!」といった声かけをすることで、子どもたちの自信にもつながりそうです。
セコムでは、我が子の「安全・安心」を願う保護者に向け、信頼できる情報を届けるため2006年2月から「子どもの安全ブログ」を開設し運営中。今回お話を聞いた舟生さんがモデレーター(案内役)として、子どもたちを取り巻く現状を伝え、無事に過ごせるよう具体的な傾向と対策を紹介しています。親子で話し合うきっかけに、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
また、子どもの防犯や安全啓発の一環として『セコム子ども安全教室 教材』も製作。ホームページから申し込みした幼稚園・小学校・教育施設へ無償でDVDや指導教本を提供しています。こちらは今年「第17回キッズデザイン賞」を受賞し、教育現場で負担なく質の高い安全教育ができるとして高く評価されています。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 真弓)