2018年、観光中のフランス人女性が栃木県日光市で突然行方不明になったことについて、国連が「日本政府から情報提供がないことは極めて遺憾」だとして先月、再び日本側に捜査を要請したことがFNNの取材でわかった。
2018年7月、日光市で観光中に突然行方がわからなくなったティフェヌ・ベロンさん(41)について、国連の強制失踪委員会は2023年3月、事件に巻き込まれた可能性があるとして、日本政府に犯人特定に向けた捜査と、家族やフランス当局への捜査情報の提供を要請していた。
これに対し日本政府は、「事件に巻き込まれた証拠がない」と回答していたが、国連は9月11日、「日本の捜査機関は『100の防犯カメラから得られた823時間分の映像を分析した』としながら、プライバシーやデータの大きさを理由に映像提供を断ってきた」と指摘し、「捜査状況が共有されないことは極めて遺憾」だとして、捜査するよう再び要請していることが新たにわかった。
ベロンさんの兄のダミアンさんはFNNの取材に対し、「親愛なる妹、見つけに行くよ。探し続けるし、まだ終わっていない。私たちはあなたを忘れない」と話した。
ベロンさんの家族は、ベロンさんが突然失踪する理由がなく、携帯電話の位置情報が滞在していたホテル周辺から突然途切れたことから、事件に巻き込まれた可能性があると訴えている。
ベロンさんの兄は、12日にも来日する予定。