政府が導入を推進する洋上風力発電を巡り、自民党を離党した秋本真利衆院議員(47)=比例南関東=が風力発電会社「日本風力開発」(東京都)側から計約3000万円を受領したとされる事件で、資金の一部が、同社の塚脇正幸社長(64)から秋本議員に直接渡り、競走馬の購入資金に充てられていたことが関係者への取材で判明した。
再生エネ「自民の旗振り役」 捜索うけた秋本氏 東京地検特捜部は秋本議員への利益供与とみているが、塚脇社長側は「馬の購入のために一時的に秋本議員に渡っただけで、共同で設立した馬主組合への資金提供だ」として賄賂性を全面的に否定している。

特捜部は5日、東京都千代田区にある塚脇社長の自宅マンションや同社本社を贈賄容疑で家宅捜索した。秋本議員の関係先に収賄容疑で捜索に入った4日に続き、2日連続となる。 関係者によると、秋本議員と塚脇社長は他の知人とともに2021年10月ごろ、馬を共同で所有・管理する組合を設立した。塚脇社長は議員との関係が表に出ないよう、名義を知人にしていたという。 塚脇社長は同年10月~23年6月ごろ、複数回にわたって計約3000万円を用意。一部は秋本議員が直接受け取って、馬2頭を競り落としたとされる。 特捜部は秋本議員への利益供与に当たるとみているが、塚脇社長の弁護士は取材に、そもそも組合の持ち分は、秋本議員と社長がそれぞれ45%程度だったと説明。秋本議員が購入した2頭も、うち1頭は組合所有で、もう1頭は社長個人が所有しているとし、資金は組合や社長のために使われており、秋本議員への賄賂には当たらないと主張している。 日本風力開発側から資金提供があったとされる時期は、秋本議員が洋上風力発電の公募に関して、国会で繰り返し質問していた時期と重なる。特捜部は国会での質問と、資金提供の関連性を重点的に捜査しているとみられる。【井口慎太郎、松尾知典、北村秀徳、岩本桜】
東京地検特捜部は秋本議員への利益供与とみているが、塚脇社長側は「馬の購入のために一時的に秋本議員に渡っただけで、共同で設立した馬主組合への資金提供だ」として賄賂性を全面的に否定している。
特捜部は5日、東京都千代田区にある塚脇社長の自宅マンションや同社本社を贈賄容疑で家宅捜索した。秋本議員の関係先に収賄容疑で捜索に入った4日に続き、2日連続となる。
関係者によると、秋本議員と塚脇社長は他の知人とともに2021年10月ごろ、馬を共同で所有・管理する組合を設立した。塚脇社長は議員との関係が表に出ないよう、名義を知人にしていたという。
塚脇社長は同年10月~23年6月ごろ、複数回にわたって計約3000万円を用意。一部は秋本議員が直接受け取って、馬2頭を競り落としたとされる。
特捜部は秋本議員への利益供与に当たるとみているが、塚脇社長の弁護士は取材に、そもそも組合の持ち分は、秋本議員と社長がそれぞれ45%程度だったと説明。秋本議員が購入した2頭も、うち1頭は組合所有で、もう1頭は社長個人が所有しているとし、資金は組合や社長のために使われており、秋本議員への賄賂には当たらないと主張している。
日本風力開発側から資金提供があったとされる時期は、秋本議員が洋上風力発電の公募に関して、国会で繰り返し質問していた時期と重なる。特捜部は国会での質問と、資金提供の関連性を重点的に捜査しているとみられる。【井口慎太郎、松尾知典、北村秀徳、岩本桜】