静岡市清水区の国道1号「静清バイパス」の高架化工事の現場で6日未明、2人が死亡、6人が重軽傷を負った事故。
重さ約140トンの橋桁が落ちたのは国道沿いの住宅のすぐ近くだった。「雷が落ちたと思った」「地震かと思うくらい家が揺れた」。近隣住民らは当時の緊迫した状況を振り返った。
現場付近で警備員として勤務していた男性(51)は「ドーンという大きな音が聞こえた直後、ドドドドと何かが崩れる金属音がした。仲間たちの無事を祈っている」と沈痛な表情を浮かべた。無線からは「大変だ」という声が聞こえ、「橋桁が落ちたぞ」「現場監督を呼んで」と叫ぶ声が飛び交ったという。
近所に住む男性(84)は「ガッシャーンという音がして、地震かと思うくらい家が揺れた」と声を震わせた。直後から消防や警察車両のサイレンが鳴り響き、「すごい事故だと思って怖くなった」。近くに住む40歳代女性は「サイレンの音もすごくて寝付けなかった」と語り、別の女性(79)も「雷が落ちたような音がして跳び起きた」と話した。
現場は、物流のトラックなどが多く通る幹線道路。工事は下を通る国道の下り線を通行止めにして行われたが、事故後は上り線も規制された。