フィリピンで拘束されていた4人が24日、日本に強制送還されました。指示役「ルフィ」との関連が疑われている特殊詐欺グループの「かけ子」とみられています。このグループでは、海外にまだ20人ほど摘発されていないメンバーがいるとみられています。 ◇成田空港で24日午後、フィリピンから強制送還された4人が、警視庁の捜査員に先導され姿を見せました。藤田海里容疑者(24)は、長い前髪が顔にかかり、表情をうかがうことができませんでした。寺島春奈容疑者(28)は、パーカーのフードをかぶってうつむきながら歩いていました。

その後ろを、黄色いシャツを着た佐藤翔平容疑者(32)が、ただひとりフードをかぶらず、前を見てまっすぐ歩いていました。4人は大規模特殊詐欺グループのメンバーとみられ、フィリピンで拘束されていました。2019年に東京で起きた特殊詐欺事件で、キャッシュカードを盗んだ疑いがもたれています。また、全国で相次いだ強盗事件の指示役「ルフィ」との関連が疑われている渡辺優樹容疑者をトップとする、特殊詐欺グループの「かけ子」とみられているのです。 ◇――寺島さん! 背後に仲間はいるんでしょうか?寺島容疑者「…」――佐藤さん! 渡辺容疑者から直接、指示はあったのでしょうか?佐藤容疑者「…」記者の問いかけには応じることなく、帰国したその足で都内の警察署へと移されました。 ◇この日の朝、4人の姿は、フィリピンの首都・マニラの収容されていた入管施設にありました。日本への強制送還にむけ、車に乗り込んでいきました。空港につくと、佐藤容疑者は、四方を警察官に囲まれて歩いていましたが、その途中、カメラと“一瞬”目が合いました。出国手続きで、顔を確認するためマスクを外した寺島容疑者は、うつむいたままでした。一方で、藤田容疑者は背筋を伸ばし、まっすぐ前を見ていました。フィリピンをたった4人は、移送中の機内で寝る場面もあったということですが、フライト中の機内で逮捕されました。 ◇被害総額60億円以上の特殊詐欺グループは、フィリピンを拠点としていました。そのトップは渡辺優樹容疑者で、今村容疑者ら3人は幹部でした。強盗事件の指示役「ルフィ」との関連が疑われています。24日に逮捕された4人は、その特殊詐欺グループの中で「かけ子」をしていたとみられています。中でも、佐藤容疑者は1つの「かけ子チーム」のリーダーだったということです。警視庁によると、2019年に佐藤容疑者は、仲間と共謀のうえ、金融庁の職員らになりすまし電話をかけ、都内の80代の女性に「口座が不正利用されている」などとウソを言ってキャッシュカード3枚を盗み、ATMで150万円を引き出した疑いがあります。また、寺島容疑者ら3人は、警察官や財務省の職員になりすまし、都内の60代の女性に電話をかけ、「不正に残高が照会されている」とウソを言って、キャッシュカード5枚を盗んだ疑いがもたれています。 ◇警視庁が逮捕状をとり、行方を追っていた特殊詐欺グループをめぐっては、2019年に現地当局が36人の身柄を拘束しています。その際、寺島容疑者らは摘発を免れていましたが、日本からの情報提供を受けた現地当局が、ビザの延長のため入管事務所を訪れた寺島容疑者の身柄を拘束しました。警視庁は、佐藤容疑者や寺島容疑者らの窃盗事件について、渡辺容疑者の指示があったとみて捜査しています。 ◇これまでに70人以上が検挙されていますが、渡辺容疑者らのグループは、海外にはまだ20人程度、摘発を免れているメンバーがいるとみられています。24日夜、逮捕された4人のうち、25歳の女は体調などを考慮し釈放されました。警視庁は、佐藤容疑者らの本格的な取り調べを進める方針です。(5月24日放送『news zero』より)
フィリピンで拘束されていた4人が24日、日本に強制送還されました。指示役「ルフィ」との関連が疑われている特殊詐欺グループの「かけ子」とみられています。このグループでは、海外にまだ20人ほど摘発されていないメンバーがいるとみられています。

成田空港で24日午後、フィリピンから強制送還された4人が、警視庁の捜査員に先導され姿を見せました。
藤田海里容疑者(24)は、長い前髪が顔にかかり、表情をうかがうことができませんでした。寺島春奈容疑者(28)は、パーカーのフードをかぶってうつむきながら歩いていました。
その後ろを、黄色いシャツを着た佐藤翔平容疑者(32)が、ただひとりフードをかぶらず、前を見てまっすぐ歩いていました。
4人は大規模特殊詐欺グループのメンバーとみられ、フィリピンで拘束されていました。
2019年に東京で起きた特殊詐欺事件で、キャッシュカードを盗んだ疑いがもたれています。また、全国で相次いだ強盗事件の指示役「ルフィ」との関連が疑われている渡辺優樹容疑者をトップとする、特殊詐欺グループの「かけ子」とみられているのです。

――寺島さん! 背後に仲間はいるんでしょうか?
寺島容疑者「…」
――佐藤さん! 渡辺容疑者から直接、指示はあったのでしょうか?
佐藤容疑者「…」
記者の問いかけには応じることなく、帰国したその足で都内の警察署へと移されました。

この日の朝、4人の姿は、フィリピンの首都・マニラの収容されていた入管施設にありました。日本への強制送還にむけ、車に乗り込んでいきました。
空港につくと、佐藤容疑者は、四方を警察官に囲まれて歩いていましたが、その途中、カメラと“一瞬”目が合いました。
出国手続きで、顔を確認するためマスクを外した寺島容疑者は、うつむいたままでした。一方で、藤田容疑者は背筋を伸ばし、まっすぐ前を見ていました。
フィリピンをたった4人は、移送中の機内で寝る場面もあったということですが、フライト中の機内で逮捕されました。

被害総額60億円以上の特殊詐欺グループは、フィリピンを拠点としていました。そのトップは渡辺優樹容疑者で、今村容疑者ら3人は幹部でした。強盗事件の指示役「ルフィ」との関連が疑われています。
24日に逮捕された4人は、その特殊詐欺グループの中で「かけ子」をしていたとみられています。中でも、佐藤容疑者は1つの「かけ子チーム」のリーダーだったということです。
警視庁によると、2019年に佐藤容疑者は、仲間と共謀のうえ、金融庁の職員らになりすまし電話をかけ、都内の80代の女性に「口座が不正利用されている」などとウソを言ってキャッシュカード3枚を盗み、ATMで150万円を引き出した疑いがあります。
また、寺島容疑者ら3人は、警察官や財務省の職員になりすまし、都内の60代の女性に電話をかけ、「不正に残高が照会されている」とウソを言って、キャッシュカード5枚を盗んだ疑いがもたれています。

警視庁が逮捕状をとり、行方を追っていた特殊詐欺グループをめぐっては、2019年に現地当局が36人の身柄を拘束しています。その際、寺島容疑者らは摘発を免れていましたが、日本からの情報提供を受けた現地当局が、ビザの延長のため入管事務所を訪れた寺島容疑者の身柄を拘束しました。
警視庁は、佐藤容疑者や寺島容疑者らの窃盗事件について、渡辺容疑者の指示があったとみて捜査しています。

これまでに70人以上が検挙されていますが、渡辺容疑者らのグループは、海外にはまだ20人程度、摘発を免れているメンバーがいるとみられています。
24日夜、逮捕された4人のうち、25歳の女は体調などを考慮し釈放されました。
警視庁は、佐藤容疑者らの本格的な取り調べを進める方針です。