岩国地区消防組合(山口県岩国市)は9日、男性消防隊員4人が職員互助会から会員のグループ旅行に対して支給される助成金を1万円ずつ不正受給したとして、訓告や厳重注意の処分を出したと明らかにした。
4月21日付。旅行はしていないのに、旅行先で撮ったとする合成写真を添えた虚偽の報告書を提出していた。
組合によると、4人は同じ出張所の50歳代分隊長、30歳代副分隊長、20、30歳代の隊員2人。3月下旬に1泊2日で広島県内を旅行するとして、助成金の申請書を互助会事務局に提出し、同月20日に現金で1万円ずつ受け取った。
旅行先での写真を添付した報告書の提出が必要で、宮島の鳥居を背景にした4人の写真が添えられていたが、互助会事務局員が写真に不自然さを感じて不正が発覚した。「軽率だった。反省している」として、それぞれ助成金を返納した。
組合は分隊長を訓告、残る3人を厳重注意とした。上司の出張所長も訓告とした。互助会に関する不祥事だったため懲戒処分にはしなかったとしている。冨岡英文消防長は「住民の信頼を損ねる行為で申し訳ない」とコメントした。