元衆院議員の横粂(よこくめ)勝仁弁護士が代表を務める弁護士法人に代理人業務を依頼したのに、判決で敗訴したことを知らされず控訴の機会を失ったとして、茨城県の男性が、横粂弁護士らに約1570万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は10日、横粂弁護士と法人に計275万円の支払いを命じた。鈴木わかな裁判長は「判決結果の報告という訴訟代理人としての基本的な職務を怠った」と指摘した。
アニメや漫画にただ乗り? クールジャパンの「さもしさ」 判決によると、男性は2013年6月、暴行事件の加害者として約1430万円の損害賠償訴訟を東京地裁に起こされ、横粂弁護士が代表の法人に相談。同法人所属の男性弁護士(18年3月に死亡)と横粂弁護士が代理人となった。訴訟は主に男性弁護士が担当。地裁は15年11月に男性に約570万円の賠償を命じ、翌月に確定した。 男性側は「横粂弁護士側から敗訴の結果を知らされなかった」として提訴。横粂弁護士側は「判決の言い渡しがあったことは男性に報告した」などと反論していた。 判決で鈴木裁判長は、男性が、暴行事件の民事訴訟で争う姿勢を示していたことを挙げ「判決内容を認識していれば控訴しないことは考えがたい。横粂弁護士は男性に報告する義務があった」と結論付けた。 横粂弁護士は取材に「まだ主文だけを聞いた状況で、判決内容を踏まえて控訴するかを検討したい」と話した。横粂弁護士は09年8月の衆院選で民主党(当時)から出馬して初当選。12年12月の衆院選で落選した。【遠藤浩二】
判決によると、男性は2013年6月、暴行事件の加害者として約1430万円の損害賠償訴訟を東京地裁に起こされ、横粂弁護士が代表の法人に相談。同法人所属の男性弁護士(18年3月に死亡)と横粂弁護士が代理人となった。訴訟は主に男性弁護士が担当。地裁は15年11月に男性に約570万円の賠償を命じ、翌月に確定した。
男性側は「横粂弁護士側から敗訴の結果を知らされなかった」として提訴。横粂弁護士側は「判決の言い渡しがあったことは男性に報告した」などと反論していた。
判決で鈴木裁判長は、男性が、暴行事件の民事訴訟で争う姿勢を示していたことを挙げ「判決内容を認識していれば控訴しないことは考えがたい。横粂弁護士は男性に報告する義務があった」と結論付けた。
横粂弁護士は取材に「まだ主文だけを聞いた状況で、判決内容を踏まえて控訴するかを検討したい」と話した。横粂弁護士は09年8月の衆院選で民主党(当時)から出馬して初当選。12年12月の衆院選で落選した。【遠藤浩二】