さる4月9日と23日に行われた、2023年の統一地方選挙。4年に1度の大きなイベントだ。
そしてその裏では、こんなユニークな「選挙」も行われていた。
複数のポスターが貼られた掲示板は、ここ数日、街のいろんな場所で何度も目にしてきたものにそっくりだが……よく見ると候補者たちが人間じゃない!
全て殺虫剤や虫よけスプレーといった、アース製薬の製品だ。しかも、候補者名は「御鬼十飛(ゴキジェット)」「門田みん(モンダミン)」「更良てくと(サラテクト)」など、商品名を人名っぽくアレンジしたものになっている(入浴剤の「温泡」はそのまま、「温泡(おんぽう)」)。そして「不法侵入絶対に許しません!」「トイレに根差し、スッキリとした空気づくりを!」「お口の健康を守り、笑顔あふれる社会へ!」なんて力強いキャッチコピーまで……。
こちらは、アース製薬の公式ツイッターアカウント(@EarthOfficialJP)が2023年4月18日に投稿した写真。「なんか弊社内でバチバチの選挙はじまってるけど」というつぶやきが添えられていた。
これは何なのか。すでに投票は終わってしまったのか。何人(?)が当選するのか。当選したら、どうなるのか。
Jタウンネット記者は21日、謎だらけの「選挙」について同社マーケティング総合企画本部の稲積大輔さんに話を聞いた。
稲積さんによると、話題のポスター掲示板は「もしもアース製薬商品が選挙に出馬したら」をテーマに公式インスタグラム(@earthofficialjp)上で実施されている企画の告知のために作られた。4月18 日~24 日朝にかけて本社前に掲出されていたという。
その狙い通り、同社のツイートは2万4000件以上のリツイート、9万9000件を超えるいいねを集めるなど注目の的に(4日24時点)。ツイートには、こんな声が寄せられている。
なお、実際に選挙を実施するかどうかや、実施した場合は当選した「候補者」がどうなるかなどは未定とのこと。ただ、ツイッターでの反響を受けて臨時の「期日前投票」を19日の14時まで行ったそうだ。
ツイッター上での反響について、穂積さんは
とコメント。今後は5月中旬までを目途に、インスタグラム上にポスター画像を 1 枚ずつ投稿していく予定とのことだ。