東京都教育委員会は25日、小学校の教員免許を取得できていない男性(23)を今月1日付で採用し、23区内の小学校で12日まで1年生の担任として授業を行っていたと発表した。
免許を取得しているかの確認がとれないまま4月に入り、その後、大学で必要な単位の取得漏れがあったことが判明。都教委は男性の採用を取り消した。
都教委によると、男性は教員免許の「取得見込み者」として採用選考に応募し、区教委が今年3月に面接を実施。男性は免許状の取得に向け、必要な手続きを進めているとの説明をしていた。
男性は配属先の小学校で今月6日に入学式や始業式に臨み、12日まで担任するクラスで授業。この間、区教委が免許状の提出を求めても出さず、12日に大学での履修漏れで免許を取得できない状態であることが判明した。
都教委によると、採用選考の段階で免許状そのものを提出できない場合は、取得を証明する別の書類の提示を求めているが、男性に対しては書類の確認まで行っていなかった。都教委は「口頭だけではなく、書面で必ず確認するよう改めて関係機関に対する周知徹底を図る」としている。