谷国家公安委員長は、きのう、都内で開かれたパーティーで挨拶し、岸田総理大臣の演説の直前に爆発物が投げつけられた際、出張先の高知県で警察庁から事件の報告を受けた後も「うな丼はしっかり食べた」と発言したことが分かった。
この発言をめぐって、野党から批判を浴びている谷委員長は、さきほど取材に応じ、「(うなぎは)四万十町の名物であり、私は地方創生も熱心にやってきた。地域の魅力を発信するのも、国会議員としての大事な仕事。何を食べたかということをパーティーの場で断片的に喋った。言葉足らずだった」と釈明した。
その上で、「誤解を招くような発言と受け取られた。批判は受け止めないといけない」と述べた。一方で、谷委員長は、”うな丼”を食べる前に、岸田首相襲撃事件の事実関係を早期に究明することや、今後の警備に万全を期すことなどを、警察庁側に指示をしたことも明らかにした。
谷委員長の発言をめぐっては、きょうの参院本会議で、立憲民主党の宮口参院議員が「広島サミットを前に、こうした事件に対する危機感も緊張感も感じない人物に、要人警護・警備の責任を担わせてよいのか。『うな丼大臣』は即刻更迭してください」と岸田首相に、谷委員長の更迭を求めた。
これに対し、岸田首相は「谷大臣は、出張先において和歌山での爆発物投てき事件の発生について報告を受、必要な指示、情報収集を行ないながら、業務を継続したものと聞いている。引き続き職務にあたってもらいたいと考えている」と述べ、野党側の更迭要求を拒否した。
きょう午前、取材に応じた、谷委員長も、自身の進退などについて、「しっかりと緊張感をもって、引き続き職務に取り組んでいきたい」と述べた。