4人が死傷した事故現場=2022年12月、堺市
堺市で昨年末、飲酒して車を運転し町内会の防犯パトロール中だった4人をはねて2人を死亡させ、2人に軽傷を負わせたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の罪に問われた建築業猪木康之被告(49)は7日、大阪地裁堺支部の初公判で起訴内容を否認した。弁護側は飲酒の影響を否定し危険運転致死傷罪は成立しないとして無罪を主張した。
被告本人は「お酒の影響だけかどうかは自分では分からない」と述べた。検察側は冒頭陳述で、被告が居酒屋とカラオケ店でハイボールなどを飲んだ後、ふらつきながら駐車場に向かったと指摘した。
起訴状などによると、被告は昨年12月27日午後11時55分ごろ、アルコールの影響によって前方不注意になった状態で乗用車を時速約64キロで運転し、堺市中区の市道でパトロールをしていた4人に衝突。大阪市職員山中正規さん(46)と自営業村上伸治さん(47)を死なせ、男性2人に軽傷を負わせたとしている。