私がはじめて「熟年離婚」をテーマにテレビ番組でコメントを求められたのは、たしか2005年頃だったと思います。この年は、その名もズバリ『熟年離婚』というテレビドラマが放映されて話題になりました。
以降、年を追うごとに熟年離婚の相談は増えている印象を受けます。実際、厚生労働省のデータによると、2020年に離婚した夫婦のうち、20年以上同居して別れた熟年離婚の割合は21.5%と過去最高になったといいます。
熟年離婚の相談を受けるなかで特徴的なのは、男性たちの声です。妻から離婚を切り出されることが「寝耳に水」というパターンが多く、相当なダメージを受けたり、離婚後も長い間そのことを引きずっていたりする傾向が見られます。
もちろん、女性も夫から離婚を言い渡されたらショックであることは間違いありませんが、離婚後の気持ちの切り替えは男性と比べて比較的早いといえそうです。
今回は、突然妻から熟年離婚を切り出され、離婚後もメンタルのバランスを崩したままの男性のケースをご紹介します。
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結婚24年目に訪れた夫婦の危機「妻がそこまで真剣に離婚を考えていたなんて、まったく気づきもしませんでした。ましてや、妻との離婚でこんなに精神的にダメージを受けることになるとは…」そう話すのは、結婚24年目にして1歳年上の妻から熟年離婚を迫られた沢井翔さん(51歳・仮名・会社員)。ひとり息子は独立し、ひとり暮らしをしています。翔さんは自他ともに認める「仕事人間」。とくに30代、40代は社内でもっとも厳しい部署に配属されたこともあって、ほぼ毎晩遅い時間に帰宅していたといいます。「今思えば、その頃から妻の美奈子はしきりに『翔は“疲れた”と“眠い”しか言わなくなったね』と話していて、夫婦の会話がなくなったことを寂しがっていたのかもしれません」休日も家族はおろか、夫婦そろって外出した記憶はほぼないとのこと。「たしかに、息子が小さいうちは、僕が家事や育児を手伝わないことに対し、妻からいろいろ不満を言われました。でも、塾に通いはじめて育児に手がかからなくなってからは、何も言わなくなっていたので、現状の夫婦関係に満足しているものだとばかり思っていました」Photo by iStock そうこうしているうちに、美奈子さんは自身の仕事が楽しくなっていたようでした。「もともと自分のカフェを開業したいと話していた妻は、昔から地元では有名な独立系のカフェで働いていました。仕事熱心なオーナーのもと、一からカフェの経営を学ばせてもらったり、買い付けのために出張に行かせてもらったりと充実していた様子。妻はだいぶ前から開業のために貯金もしていたと後から知りました」妻の話を聞くのも面倒になった翔さんと、そんな夫へのイライラを募らせる美奈子さんの夫婦関係は完全に冷めきっていました。翔さんいわく「結婚して20年もたつと、どこの夫婦もこんなものだろうと思っていた。だから、突然離婚を切り出された時は、何を言われているのかしばらく理解できないほど驚きました」とのことです。後編記事『「熟年離婚」し年上妻から捨てられた51歳夫、「メンタル崩壊」して迎えた残酷すぎる末路』へと続きます。※登場された方のプライバシーに配慮し、実際の事例を一部変更、再構成しています。
「妻がそこまで真剣に離婚を考えていたなんて、まったく気づきもしませんでした。ましてや、妻との離婚でこんなに精神的にダメージを受けることになるとは…」
そう話すのは、結婚24年目にして1歳年上の妻から熟年離婚を迫られた沢井翔さん(51歳・仮名・会社員)。ひとり息子は独立し、ひとり暮らしをしています。
翔さんは自他ともに認める「仕事人間」。とくに30代、40代は社内でもっとも厳しい部署に配属されたこともあって、ほぼ毎晩遅い時間に帰宅していたといいます。
「今思えば、その頃から妻の美奈子はしきりに『翔は“疲れた”と“眠い”しか言わなくなったね』と話していて、夫婦の会話がなくなったことを寂しがっていたのかもしれません」
休日も家族はおろか、夫婦そろって外出した記憶はほぼないとのこと。
「たしかに、息子が小さいうちは、僕が家事や育児を手伝わないことに対し、妻からいろいろ不満を言われました。でも、塾に通いはじめて育児に手がかからなくなってからは、何も言わなくなっていたので、現状の夫婦関係に満足しているものだとばかり思っていました」
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そうこうしているうちに、美奈子さんは自身の仕事が楽しくなっていたようでした。「もともと自分のカフェを開業したいと話していた妻は、昔から地元では有名な独立系のカフェで働いていました。仕事熱心なオーナーのもと、一からカフェの経営を学ばせてもらったり、買い付けのために出張に行かせてもらったりと充実していた様子。妻はだいぶ前から開業のために貯金もしていたと後から知りました」妻の話を聞くのも面倒になった翔さんと、そんな夫へのイライラを募らせる美奈子さんの夫婦関係は完全に冷めきっていました。翔さんいわく「結婚して20年もたつと、どこの夫婦もこんなものだろうと思っていた。だから、突然離婚を切り出された時は、何を言われているのかしばらく理解できないほど驚きました」とのことです。後編記事『「熟年離婚」し年上妻から捨てられた51歳夫、「メンタル崩壊」して迎えた残酷すぎる末路』へと続きます。※登場された方のプライバシーに配慮し、実際の事例を一部変更、再構成しています。
そうこうしているうちに、美奈子さんは自身の仕事が楽しくなっていたようでした。
「もともと自分のカフェを開業したいと話していた妻は、昔から地元では有名な独立系のカフェで働いていました。仕事熱心なオーナーのもと、一からカフェの経営を学ばせてもらったり、買い付けのために出張に行かせてもらったりと充実していた様子。妻はだいぶ前から開業のために貯金もしていたと後から知りました」
妻の話を聞くのも面倒になった翔さんと、そんな夫へのイライラを募らせる美奈子さんの夫婦関係は完全に冷めきっていました。翔さんいわく
「結婚して20年もたつと、どこの夫婦もこんなものだろうと思っていた。だから、突然離婚を切り出された時は、何を言われているのかしばらく理解できないほど驚きました」
とのことです。
後編記事『「熟年離婚」し年上妻から捨てられた51歳夫、「メンタル崩壊」して迎えた残酷すぎる末路』へと続きます。
※登場された方のプライバシーに配慮し、実際の事例を一部変更、再構成しています。