愛知医科大学病院(愛知県長久手市)で2018年、入院中の男児(5)が医療ミスで意識不明の重体になったなどとして、男児の両親(名古屋市名東区)が7日、同大に対し、約1億7000万円の損害賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こしたことがわかった。
男児は現在も意識が戻っておらず、両親は1月、看護師ら3人を業務上過失致傷容疑で愛知県警に刑事告訴している。
「病院に裏切られた思いだ」。男児の父親は、読売新聞の取材に心境を吐露した。
事故で重篤な状態となった男児を受け入れられる病院は他になく、事故以降も、同病院での入院が続く。
現在も入院していることから、刑事告訴や提訴に踏み切れなかったが、刑事、民事ともに時効の5年が迫り、「このままだとうやむやにされてしまう」と決意したという。「懸命に生きている息子のためにも真実を明らかにしていきたい」と語った。