東京・豊島区のクリニック院長の男が、治療と称して、女性患者に、わいせつな行為をした他、その様子を盗撮するなどした疑いで逮捕された。盗撮には、めがね型カメラを使っていたという。
豊島区南大塚にあるクリニックの院長・西田隆容疑者は、おととし10月25日午後、診察室で治療と称して、20代の女性患者の下半身を触るなど、わいせつな行為をした疑いが持たれている。逮捕容疑は、準強制わいせつ。
西田容疑者は、2023年7月にクリニックを開設。従業員はおらず、いわゆる”ワンオペ”だったという。事件当日、診察室の中は、西田容疑者と被害者の2人きり。被害者の女性が、何の目的で治療を受けていたのかは明らかにされていないが、本来は必要のない「婦人科」の検査と称して、下半身を触るなどしたとされる。
さらに、めがね型カメラで、その様子を撮影。犯行はおよそ1時間に及んだとのこと。被害者の女性は、長時間、体を触られたことに違和感を覚え、知人に相談。その日のうちに最寄りの警視庁巣鴨署に被害を訴え出たという。
警視庁捜査一課と巣鴨署は、西田容疑者の”行為”が、医療行為なのかどうか判断するため、複数の医師の見解を求めたとのこと。その結果、わいせつ行為と結論付けて、逮捕に踏み切ったという。
なお、西田容疑者のクリニックの看板には、診察内容として、「内科」「脳神経内科」「婦人科」が掲げられていた。押収したパソコンには、複数の女性がわいせつな行為をされている動画が保存されていたという。いずれも診察中のものとみられている。
今回の被害者は、盗撮されていることに気づかていなかったそうだ。捜査関係者によると、犯行に使われためがね型カメラは「普通のめがねに見えるもの」だったそうだ。
調べに対して西田容疑者は、「逮捕された事実については全部否定します。悪いことをした覚えはない」と容疑を否認。盗撮行為については、逮捕前、「後からクレームをいわれないように、状況を担保するために撮影していた」と話していたとのこと。
西田容疑者は、めがね型以外にも、盗撮用のカメラを所持していたとみられていて、捜査一課が、今後、余罪を追及する方針。