年が明けた翌日の、1月2日。大阪府豊中市にある無人販売所に、薄いグレーのコートにマフラー姿の男が現れた。
男は有料の保冷バッグを手に取ると、冷凍ケースを開けた。
そしてローストビーフを7パック、次々と中に入れ始めた。
しかし、入れすぎたのか、ローストビーフが中からこぼれ落ちてしまう。
保冷バッグにこれ以上入らないと見るや…、男は店にあった“箱”を持ってきた。
すると、えびギョーザ4袋をつかみ取り、箱に投げ入れる。
続けてチャーシューを3パック、さらに牛すじカレーを10パック。
最後に1本5000円の高級食材「トマホークステーキ」を2本追加。
商品で山積みとなった箱を持つと、男は代金約4万6000円を払うことなく、店から出て行った。
さらに8日後。マフラー男が再び、店に現れた。この日も、袋に商品を入れ続ける。
袋がパンパンになっても、なお強引に商品を詰め込んでいく。
それでも満足しない男が狙ったのは、またしてもトマホークステーキ。巨大な骨付き肉を、全部で5本も袋の中へ入れる様子が映っている。
大量の商品を詰め込みすぎて、最後には袋の持ち手が破れてしまっている。男は重たそうに袋をかかえながら、4万3000円分の商品を盗み出した。
被害にあった店の店長は、「トマホークステーキは1本1キロありまして、それを5本持ち帰ってるので、大胆…」と戸惑いを隠せない。
この店では、わずか1カ月で4回の窃盗被害に遭い、被害総額は12万円以上に上った。男は店を出ると、駅や繁華街とは逆の方向へ逃げていったという。
被害にあった店の店長:日に日に盗む量が増えまして、最後の4回目は3袋に商品を詰め込んで堂々と帰って行かれたので。非常に残念でしかたないです。
警察は、窃盗事件として捜査している。
(「イット!」1月19日放送より)