警察署へ入る、あごマスクの男。もう1人の男は、カメラに気づき、あわてて視線を外した。
警視庁は、大手自動車メーカーの偽物のエアバッグを販売した疑いで、パキスタン国籍の男4人を逮捕した。
偽物のエアバッグ販売が摘発されるのは、全国で初めて。
群馬・桐生市の中古車販売店の社員、イスラール・ミアン・アリ容疑者(36)とナワーズィッシュ・エサン容疑者(31)は、26日、トヨタのロゴがついた偽物のエアバッグ3個を販売目的で所持していた、商標法違反の疑いで逮捕された。
また、同じ会社に勤めるアリ・チャン容疑者(37)とカズィ・エサン・アリ容疑者(32)も、日産やホンダなどのロゴをつけた偽物のエアバッグを、2022年、神奈川県の男性ら3人に、およそ7万円で販売した疑いが持たれている。
4人は、どのようにして偽物のエアバッグを販売していたのだろうか。
警視庁によると、イスラール容疑者らは、海外からエアバッグの部品や偽のエンブレムを輸入し、群馬県内の工場で組み立て、販売していた。
偽物のエアバッグを販売していたとみられるインターネットオークションのページを見ると、高いものでは、5万5,000円もの値がつけられていた。
インターネットオークションでの販売により、2021年4月から2022年10月までに、偽物のエアバッグおよそ1,000個、およそ1,700万円を売り上げていたとみられている。
命に危険が及ぶ可能性がある、偽物のエアバッグ。警視庁は、商品の流通先などをくわしく調べている。