紫に染めた髪と同じ色合いの上着に身を包み、警察車両へと向かう女。
“旅する社労士”を自称し、約400万円をだまし取ったとして逮捕された。
記者リポート:丸山容疑者が捜査員に囲まれながら、警察署から出てきました
新型コロナウイルスの雇用調整助成金をだまし取った疑いで逮捕された、社会保険労務士の丸山文子容疑者(52)。
動画投稿サイトでは、真っ赤なワンピースに白いカーディガン姿で自身をPR。
丸山容疑者:(動画投稿サイト)皆さんこんにちは。助成金で社長を救う“旅する社労士”の丸山文子と申します。よろしくお願いします
全国を飛び回る“旅する社労士”と名乗り、助成金で社長救うとアピールしていた。
丸山容疑者は、中古車販売会社代表の伊能英徳容疑者(48)と共謀。
一昨年、伊能容疑者の会社が新型コロナの影響を受け、2人の男性従業員に休業手当を支払ったとする嘘の申請書類を提出し、雇用調整助成金約400万円をだまし取った疑いが持たれている。
経営者が集う交流会で知り合ったとみられる2人。警視庁によると、丸山容疑者がうその申請代行を持ちかけ、手数料8万円に加え、だまし取った助成金の20%を報酬として受け取っていた。
記者リポート:丸山容疑者は、こちらの住居の2階部分に、子ども2人と夫の家族4人で住んでいたということです。近隣住民の方によると、派手な服装をして出かける丸山容疑者の姿をたびたび見かけたと話していました
だまし取った助成金は、生活費などに使っていたとみられている。
丸山容疑者のものとみられるブログには、「今年一押しの助成金!」などのタイトルで記事が掲載されていた。
動画でも、“助成金に詳しい社労士”であることを強調していた。
丸山容疑者:(動画投稿サイト)助成金の協会というか、講座って結構あるんですけども、私が考えているのはそういうのじゃないんですね。世の中にないような講座を今、構築中でございます
その後の調べで、丸山容疑者は2020年の5月から嘘の申請を始めたとみられることが新たに分かった。警視庁は、丸山容疑者がほかにも約10社の助成金、約3000万円の不正受給に関与したとみている。
都内の別の社労士の元には、「丸山容疑者からの嘘の申請を持ち掛けられた」という、企業経営者などからの相談が寄せられているという。
都内の別の社会保険労務士:複数のところから、丸山社労士って方から申請持ちかけられて、労働局や警察から事情を聞かれて困っているという話は複数寄せられている
警視庁は、丸山容疑者がこれまでに報酬として数百万円を得ていたとみて、余罪を調べている。
(「イット!」1月11日放送)