山口県・周防大島の南の沖合で、海上自衛隊の護衛艦「いなづま」のスクリューが損傷し、自力で航行できなくなった事故で、海自は11日、艦首付近にも亀裂やへこみが確認されたと発表した。
海自によると、同日午前、隊員が海中から同艦を調べたところ、艦前方の「ソナードーム」が損傷していた。右側のスクリューでは、5枚あるプロペラの一部が脱落しており、その付近から油が漏れていることも確認された。海上保安庁と海自は、油の流出を止めるまで、同艦のえい航はできないと判断している。
海自は事故調査委員会を設置しており、本格的な調査を実施する。海自は10日の発表で、同艦の水面から船底までの最も深い部分は10・9メートルと説明していたが、11日、約8メートルだったと訂正した。