大阪湾の淀川河口付近にとどまっているクジラについて、12日に現場で様子を確認した大阪市立自然史博物館外来研究員の鍋島靖信さん(69)が取材に応じ、「死んでいる可能性が非常に高い」との見解を示した。頭の部分が海中に沈んだまま動かず、「呼吸をしていないと思う」としている。
<続報>大阪湾の迷いクジラ、死ぬ 専門家確認 クジラは12日も、9日の発見時とほぼ同じ阪神高速湾岸線中島パーキングエリア(大阪市西淀川区)の南約400メートル付近の海域にとどまっている。本社ヘリで上空から確認したところ、体は横倒しになり、口は開きっぱなしで、潮を吹く噴気孔(鼻)は水中に沈んだままとなっている。

鍋島さんによると、深海に潜る際は最大1時間程度、息継ぎをしないこともあるが、この日は観察した約1時間半の間、噴気孔がずっと沈んだ状態だったという。鍋島さんは「背中だけ海面に出た状態で、頭を上げて息継ぎする様子が確認できなかった」と話した。 水産庁によると、クジラが陸に打ち上げられた場合は発見場所の自治体が救出や処理をする対応マニュアルがある。しかし、クジラが死んで、水中に浮遊している場合の対処法は定まっていない。今回は協議の結果、地元の大阪市を主体に対応していくことが決まっている。市の担当者は「まずは専門家を現地に派遣して生死を確認することになると思うが、人選も含めて検討中だ」としている。 SNS(ネット交流サービス)ではクジラを「淀ちゃん」と呼び、「無事に沖に向かってね」など、応援するメッセージが投稿されていた。【川畑さおり、山田毅】
クジラは12日も、9日の発見時とほぼ同じ阪神高速湾岸線中島パーキングエリア(大阪市西淀川区)の南約400メートル付近の海域にとどまっている。本社ヘリで上空から確認したところ、体は横倒しになり、口は開きっぱなしで、潮を吹く噴気孔(鼻)は水中に沈んだままとなっている。
鍋島さんによると、深海に潜る際は最大1時間程度、息継ぎをしないこともあるが、この日は観察した約1時間半の間、噴気孔がずっと沈んだ状態だったという。鍋島さんは「背中だけ海面に出た状態で、頭を上げて息継ぎする様子が確認できなかった」と話した。
水産庁によると、クジラが陸に打ち上げられた場合は発見場所の自治体が救出や処理をする対応マニュアルがある。しかし、クジラが死んで、水中に浮遊している場合の対処法は定まっていない。今回は協議の結果、地元の大阪市を主体に対応していくことが決まっている。市の担当者は「まずは専門家を現地に派遣して生死を確認することになると思うが、人選も含めて検討中だ」としている。
SNS(ネット交流サービス)ではクジラを「淀ちゃん」と呼び、「無事に沖に向かってね」など、応援するメッセージが投稿されていた。【川畑さおり、山田毅】