消防士や救急救命士ら消防職員で作る「全国消防職員協議会(全消協)」が実施したアンケートで、約6割の消防士らが職場でハラスメント被害を受けたり、見聞きしたりしたと回答した。陸上自衛隊に所属する女性隊員の被害に次いで、消防の職場でもハラスメントが広がっている実態が浮き彫りになった。
宝塚歌劇団、演出家の“ハラスメント”報道でコメント アンケートは今年3月、35歳以下の同協議会会員の消防士らを対象として実施され、1063人から回答を得た。それによると、パワハラの被害を受けたり見聞きしたりしたのは52%。セクハラは3%、モラハラは6%で、合計61%に上った。

具体的には、殴ったり蹴ったりする身体的暴力のほか、物事への向き不向きを取り上げてさらし者にするモラハラも目立った。 同協議会は、階級差を利用し、断りづらい雰囲気を作って金銭を要求したり、訓練中に「熱血指導」という名目で過剰なしごきを加えたりするケースを把握しているという。 アンケートを実施した全消協の須藤洋典会長は「加害者の処分やハラスメント教育など、実効性のある職場改善策が必要だ」と訴える。 公務員のハラスメントに詳しい「職場のハラスメント研究所」の金子雅臣所長は「自衛隊、警察同様、消防は階級制度があり、上意下達で動くため構造的にハラスメントが起きやすい」と指摘する。【吉永磨美】
アンケートは今年3月、35歳以下の同協議会会員の消防士らを対象として実施され、1063人から回答を得た。それによると、パワハラの被害を受けたり見聞きしたりしたのは52%。セクハラは3%、モラハラは6%で、合計61%に上った。
具体的には、殴ったり蹴ったりする身体的暴力のほか、物事への向き不向きを取り上げてさらし者にするモラハラも目立った。
同協議会は、階級差を利用し、断りづらい雰囲気を作って金銭を要求したり、訓練中に「熱血指導」という名目で過剰なしごきを加えたりするケースを把握しているという。
アンケートを実施した全消協の須藤洋典会長は「加害者の処分やハラスメント教育など、実効性のある職場改善策が必要だ」と訴える。
公務員のハラスメントに詳しい「職場のハラスメント研究所」の金子雅臣所長は「自衛隊、警察同様、消防は階級制度があり、上意下達で動くため構造的にハラスメントが起きやすい」と指摘する。【吉永磨美】