事件現場近くに防犯カメラがあったのに、映像の確認を怠り、捜査資料に「カメラはなかった」と虚偽の記載をしたとして、兵庫県警はいずれも但馬地域の警察署勤務だった30歳代の男性巡査長と男性巡査部長を虚偽有印公文書作成・同行使などの容疑で地検に書類送検し、同僚だった30歳代の男性巡査部長とともに警務部長訓戒の処分にした。
送検と処分は11月14日付。
3人は「捜査が面倒だった」と話し、いずれも別の警察署に異動した。
県警によると、3人は3月28日、車の当て逃げ事件の捜査を担当。現場周辺に防犯カメラがあることを確認したが、映像を見るにはデータを保存している関東地方の会社に向かう必要があることがわかり、口裏を合わせて捜査資料に「防犯カメラはなかった」と虚偽の記載をした。
3人は被害者にもカメラはない、とうその説明をしたが、被害者が「現場にはカメラがある」と県公安委員会に苦情を申し立て、不正が判明した。カメラのデータはすでに消えており、容疑者は特定できていない。
また、県警は勤務する阪神地域の警察署の女子トイレに侵入したとして、40歳代男性巡査部長を建造物侵入容疑で地検尼崎支部に書類送検し、11月18日付で減給3か月(10分の1)の懲戒処分にした。巡査部長は同日付で依願退職した。