88歳のおばあちゃんに、人生初のネイルを塗ってあげる孫の投稿が「温かくて涙が出る」とInstagramで話題です。
【動画】人生初のネイルを孫に塗ってもらうおばあちゃん投稿主の安部圭司さんは、「Hair Salon CELL代官山」(渋谷区)で働く美容師さん。2カ月に1度のペースで愛知県の実家に帰り、おばあちゃんの髪をカットしてあげています。この日はおばあちゃんの誕生日が近かったことから、いつものカットに加え、ネイルにも挑戦。「せっかくだから良いものを」と、マニキュアもデパコスブランドから選びました。

おばあちゃんの手を取り、「いくよ!」とマニキュアを塗り始める安部さん。人生で初めて自分の爪が彩られていく様子に、おばあちゃんの口からは思わず「へえぇぇぇ~!」という声が飛び出します。照れくさいのか、「畑やれへんぎゃ」「この爪はいかんだろ」「こんな指の歪んだ人間に…」などと言いながらも、「まあぁぁ~…生まれて初めてだぎゃ」と嬉しそうにつぶやくおばあちゃん。その方言と言い回しに、「笑わかせんといて~、はみ出しちゃうから(笑)」と答えながら、安部さんは1本ずつ丁寧にネイルを仕上げていきます。おばあちゃんがうっかり爪を触ってしまって、何度かネイルを塗り直している間も、2人はずっと楽しそう。そして最後は、「恥ずかしい」と照れつつも、おばあちゃんが彩られた両手を嬉しそうにカメラに向けます。おばあちゃんと孫の温かいやりとりには「人生初めてのネイルをお孫さんに塗ってもらえるなんてとっても素敵」といったコメントのほか、「老人ホームに入所していた母の爪に綺麗なピンク色のマニキュアが塗られていて、母はこの施設で幸せな時間を過ごさせてもらっているんだなと泣きそうになったことを思い出しました」「昔おしゃれが大好きだった祖母に、私もネイルを塗ってあげようと思います」「孫を優しく抱っこしていた手を、今度は孫が美しくしてあげている。感動して泣けました」といったエピソードや感動の声が続出。2000件を超えるコメントと共に、13.4万の「いいね」が集まっています。実は安部さん、美容師としてはベテランである一方、ネイルは美容学校時代に少し習っただけなんですって。「ネイルについては素人なので、今度はもっと上手に塗れるように練習道具を揃えようと思っています」と話します。安部さんに、おばあちゃんとの時間について伺いました。――おばあさま、すごく嬉しそうに見えました。いつものカットとは桁違いに喜んでくれて、親戚やお友達にも自慢していたみたいです。こんなに喜んでくれるならまた塗りたいし、次はもっときれいに仕上げたいのですが、技術云々よりも先に、祖母の方言に笑わずにいられるかどうかが課題です(笑)。僕や母は使わないような方言が飛び出すので、いつもつい笑っちゃう。カットなら慣れているので問題ないですが、慣れないネイルだと、笑うとどうしても手元がブレますね。――おばあさまの手はいかがでしたか?今もずっと畑仕事をしているので、日焼けしていて硬くて。働いてきた人の手だなと感じました。大人になると、家族と手をつなぐ機会なんてなかなかないけれど、ネイルなら照れずに手に触れられるからいいですね。また、カットと違って直接向き合いながら施術できるのも、僕はとても楽しかったです。――2カ月に1回のペースで帰省されているのだとか。コロナ前は月1回ペースだったのですが、コロナ禍以降は3年ほど帰れずにいました。最近やっと帰省できるようになってきたのでうれしいです。――おばあちゃんっ子だったのですか?特別おばあちゃんっ子というわけではないですが、10年ほど前に祖父が僕の目の前で倒れて、そのまま他界したんです。そこから、「一緒にいられる時間は有限なんだ」と改めて感じて。僕にとって家族はみんな大切な存在なので、その時々に自分ができることをしていきたいなと思っています。――おばあさまとの思い出で、印象に残っていることはありますか?高校を卒業するまで実家で一緒に暮らしていて、僕が小さい頃は、いつも歌で寝かしつけてくれていました。童謡の「月の砂漠」という歌で、それは今でも覚えています。――それにしても素敵な動画でした。そう言っていただけるのはすごく嬉しいのですが、僕は自分が会いたいから実家に帰っているだけだし、おばあちゃんにカットやネイルをしている時間が、ただ楽しいんです。僕がたまたま動画投稿をしているだけで、家族にできることをされている方は、きっとたくさんいらっしゃる。そういう意味では、僕のしていることは別に特別ではないと思うんです。ただ、もしもこの発信が、誰かが家族を思い出すきっかけになったなら、それはそれですごく嬉しいです。ちなみにおばあちゃんは、今も毎日自転車に乗って畑仕事に向かうくらいお元気だそう。ハンバーガーやピザなど、孫世代が好きな食べ物にも興味津々なんですって。「ハンバーガーが食べたいと言っていたので、今度また一緒に買いに行こうと思います」と楽しそうに話す安部さん。お正月はきっとまた、おばあちゃんと安部さんの笑い声が実家に響くのでしょうね。安部さんのInstagramアカウントには、笑顔が絶えないおばあちゃんとの触れ合いのほか、美容師さんとしてのカット、カラーの投稿もたくさん掲載されています。生活スタイルに合わせた髪型を提案してくれる美容師さんなので、温かな気持ちになりたい人はもちろん、髪型に悩む人もぜひチェックしてみてください!(まいどなニュース特約・鶴野 浩己)
投稿主の安部圭司さんは、「Hair Salon CELL代官山」(渋谷区)で働く美容師さん。2カ月に1度のペースで愛知県の実家に帰り、おばあちゃんの髪をカットしてあげています。
この日はおばあちゃんの誕生日が近かったことから、いつものカットに加え、ネイルにも挑戦。「せっかくだから良いものを」と、マニキュアもデパコスブランドから選びました。
おばあちゃんの手を取り、「いくよ!」とマニキュアを塗り始める安部さん。人生で初めて自分の爪が彩られていく様子に、おばあちゃんの口からは思わず「へえぇぇぇ~!」という声が飛び出します。
照れくさいのか、「畑やれへんぎゃ」「この爪はいかんだろ」「こんな指の歪んだ人間に…」などと言いながらも、「まあぁぁ~…生まれて初めてだぎゃ」と嬉しそうにつぶやくおばあちゃん。その方言と言い回しに、「笑わかせんといて~、はみ出しちゃうから(笑)」と答えながら、安部さんは1本ずつ丁寧にネイルを仕上げていきます。
おばあちゃんがうっかり爪を触ってしまって、何度かネイルを塗り直している間も、2人はずっと楽しそう。そして最後は、「恥ずかしい」と照れつつも、おばあちゃんが彩られた両手を嬉しそうにカメラに向けます。
おばあちゃんと孫の温かいやりとりには「人生初めてのネイルをお孫さんに塗ってもらえるなんてとっても素敵」といったコメントのほか、
「老人ホームに入所していた母の爪に綺麗なピンク色のマニキュアが塗られていて、母はこの施設で幸せな時間を過ごさせてもらっているんだなと泣きそうになったことを思い出しました」
「昔おしゃれが大好きだった祖母に、私もネイルを塗ってあげようと思います」
「孫を優しく抱っこしていた手を、今度は孫が美しくしてあげている。感動して泣けました」といったエピソードや感動の声が続出。2000件を超えるコメントと共に、13.4万の「いいね」が集まっています。
実は安部さん、美容師としてはベテランである一方、ネイルは美容学校時代に少し習っただけなんですって。「ネイルについては素人なので、今度はもっと上手に塗れるように練習道具を揃えようと思っています」と話します。
安部さんに、おばあちゃんとの時間について伺いました。
――おばあさま、すごく嬉しそうに見えました。
いつものカットとは桁違いに喜んでくれて、親戚やお友達にも自慢していたみたいです。こんなに喜んでくれるならまた塗りたいし、次はもっときれいに仕上げたいのですが、技術云々よりも先に、祖母の方言に笑わずにいられるかどうかが課題です(笑)。僕や母は使わないような方言が飛び出すので、いつもつい笑っちゃう。カットなら慣れているので問題ないですが、慣れないネイルだと、笑うとどうしても手元がブレますね。
――おばあさまの手はいかがでしたか?
今もずっと畑仕事をしているので、日焼けしていて硬くて。働いてきた人の手だなと感じました。大人になると、家族と手をつなぐ機会なんてなかなかないけれど、ネイルなら照れずに手に触れられるからいいですね。また、カットと違って直接向き合いながら施術できるのも、僕はとても楽しかったです。
――2カ月に1回のペースで帰省されているのだとか。
コロナ前は月1回ペースだったのですが、コロナ禍以降は3年ほど帰れずにいました。最近やっと帰省できるようになってきたのでうれしいです。
――おばあちゃんっ子だったのですか?
特別おばあちゃんっ子というわけではないですが、10年ほど前に祖父が僕の目の前で倒れて、そのまま他界したんです。そこから、「一緒にいられる時間は有限なんだ」と改めて感じて。僕にとって家族はみんな大切な存在なので、その時々に自分ができることをしていきたいなと思っています。
――おばあさまとの思い出で、印象に残っていることはありますか?
高校を卒業するまで実家で一緒に暮らしていて、僕が小さい頃は、いつも歌で寝かしつけてくれていました。童謡の「月の砂漠」という歌で、それは今でも覚えています。
――それにしても素敵な動画でした。
そう言っていただけるのはすごく嬉しいのですが、僕は自分が会いたいから実家に帰っているだけだし、おばあちゃんにカットやネイルをしている時間が、ただ楽しいんです。
僕がたまたま動画投稿をしているだけで、家族にできることをされている方は、きっとたくさんいらっしゃる。そういう意味では、僕のしていることは別に特別ではないと思うんです。ただ、もしもこの発信が、誰かが家族を思い出すきっかけになったなら、それはそれですごく嬉しいです。
ちなみにおばあちゃんは、今も毎日自転車に乗って畑仕事に向かうくらいお元気だそう。ハンバーガーやピザなど、孫世代が好きな食べ物にも興味津々なんですって。
「ハンバーガーが食べたいと言っていたので、今度また一緒に買いに行こうと思います」と楽しそうに話す安部さん。お正月はきっとまた、おばあちゃんと安部さんの笑い声が実家に響くのでしょうね。
安部さんのInstagramアカウントには、笑顔が絶えないおばあちゃんとの触れ合いのほか、美容師さんとしてのカット、カラーの投稿もたくさん掲載されています。生活スタイルに合わせた髪型を提案してくれる美容師さんなので、温かな気持ちになりたい人はもちろん、髪型に悩む人もぜひチェックしてみてください!
(まいどなニュース特約・鶴野 浩己)