親が旧統一教会など信者である、いわゆる宗教2世らが会見し、信仰を理由とする暴力などについても「虐待である」と法律に明記するべきと訴えました。旧統一教会の“2世”らはどのような立場におかれたのか?また、被害者救済に向けた動きはどうなっているのでしょうか?【写真を見る】“土下座に断食”旧統一教会”宗教2世”が親から受けた虐待の実態■宗教2世「信者の子を奴隷化」 親から虐待“土下座に断食”ホラン千秋キャスター:10月27日、旧統一教会などの宗教2世らが会見を行いました。井上貴博キャスター:この一連の旧統一教会を巡る問題に、政治がどこまで踏み込んでいけるのか、新たな訴えです。

【旧統一教会の“2世”とは】まずは宗教2世とは何なのか、というところから見ていきます。ジャーナリスト・鈴木エイト氏によると、旧統一教会における考え方ですが、宗教2世と言っても2つに分けられるという考え方があります。「信仰2世」親が入信する前に生まれた子ども「祝福2世」親が入信した後に合同結婚式を経て生まれた子どもこの「祝福2世」の方が教団では“神と子”と呼ばれ、大事にされるとはいうものの、旧統一教会の中で洗脳などを受けていくわけです。鈴木エイト氏「どちらの“2世”も親が献金に力をいれるため、虐待などを経験し苦しんでいる。精神を病む2世も多いという情報がある」そして27日、2世の皆さんが会見を行いました。高橋みゆきさん(仮名)「(旧統一教会などの)カルトと呼ばれる宗教は、家庭内という閉ざされた環境で子どもに好き勝手やってきた。信者の子どもを奴隷化してきた」【厚生労働省の見解】信仰を理由とするものだとしても・身体的な暴力・子どもの心を傷つける言動を繰り返し行うなど→信仰を盾にしても虐待にあたるですので、信仰を理由とした暴力などは虐待である、こういったことを明確に明文化してほしい、法律に明記すべきである、ということが会見での訴えでした。他にもこんな事例がありましたと、虐待の被害報告がこの会見で行われました。【公表された資料によると】・学校のフォークダンスで異性と手を繋いだり、テストの点数が悪いと、土下座120回、3日間断食・教団を否定すると「アルバイトや学校に行かせない」と脅された、包丁を向けられたことも・幼少期に病院に連れて行ってもらえず、前歯と奥歯を計6本を失ったなどこういったものは氷山の一角です。宗教2世の小川さゆりさん(仮名)は国に対し、「被害者を放置してきた国の問題なので、被害者の救済を超党派で進めていただきたい」と話しています。ホランキャスター:旧統一教会に限らず、宗教2世の皆さん、幼い子どもだと、例えば何か症状があっても薬を使わせてもらえないとか、学校行事に参加させてもらえないとか、様々な不便というものを大人になってから、「あれはおかしいことだったんだ」と感じられる方も多いようですが、こういったものを、暴力なども含めて、虐待だということを法律に明記すべきという指摘にはどうお考えですか?萩谷麻衣子弁護士:土下座とか包丁を向けられたとか、これは明らかな虐待ですよね。ただ問題は、心理的な虐待だと思います。心理的虐待というのは、「死ね」とか「お前なんかいらない子」とか、汚い言葉で罵るとか、怒鳴るようなことはわかりやすいですけど、宗教の場合は一見表面的には穏やかな言葉で、その宗教における宗教的なものを押し付ける、それによって苦痛を受けるということだと、厚生労働省の見解の「子どもの心を傷つける言動を繰り返し行う」ということに入らない可能性がある。周りの人も「あの家は宗教だから」といって虐待通報を控えてしまう、ということがあるので、やっぱり宗教という特殊性を踏まえた具体的な基準を作っていく必要があると思います。ホランキャスター:目に見えない傷というものをどうケアしていくかっていうことですよね。萩谷弁護士:それこそ本当に深い傷になって、後々まで残る、そこをもっと認識しなきゃいけないなと思います。井上キャスター:もう少し広く見ると、他にも旧統一教会のような団体が宗教法人である可能性がある。旧統一教会を叩くという事ばかりにいってしまうと、森を見失うような気もするんです。萩谷弁護士:当然そのように思いますし、2世の問題というのは子どもが未成年者のことが多くて、自分で本当に傷ついているのか、虐待を受けているのかがわからない。重要なのは学校なんです。学校だけが、これは虐待だと認識しても、「いやそれは親の躾です」と言われると、そこまでなってしまうので、警察・行政・司法とかが共通の認識を持ってこれは虐待に当たる、救済しなきゃいけない、という認識を広めていかなきゃいけないと思いますね。本当はオウム真理教の事件の後に、行政も政府もその問題はわかっていたはずなので、もっと早く取り組むべきだった。でも今からでも取り組んでいかなきゃいけないと思います。■「被害者救済」政府の対策は?「高額献金」取り消しは?井上キャスター:今からどう踏み込んでいけるのかという面です。岸田総理(10月24日 衆院予算委)「被害者、弁護士の方々をはじめとするみなさま方の話を聞くことは重要。私も直接お話を聞かせていただきたいと思っています」一方で与野党で協議が行われているのは、被害者をどうやって救い出していくのか。被害者の救済法案では、被害者の家族が寄付を取り消すことができる制度なども入っています。ですが、被害者本人ではなく家族がそういった寄付を取り消すことができるとなると、被害者本人の財産権をどう考えるんだ、こういった法律的な観点からなかなか難しいところがある。ですが、もうこれは待ったなしなので、どう折り合いをつけていくのか。一方、団体側は前回の会見(10月20日)で20人の2世信者を幹部クラスである教区長に昇格させると発表しました。旧統一教会教会改革推進本部勅使河原秀行本部長「同じような悩みをいま抱えている2世信徒さんに対応するには、彼らが最もふさわしいだろう。2世信徒の意見も彼らであれば吸収しやすい」今、悩みを抱えている2世信徒に対応するには、彼らが最もふさわしいだろうとしているんですが、ここに出てきた2世信者の皆さんは、洗脳をまだ受けていると考えると、まったくもってこういったことが意味をなさないと言われている。教団が自分で変わらないのであれば、周りからの手でどう変えていけるのか。鈴木エイト氏▼国の“救済”について「高額献金の問題だけでなく、虐待問題や子どもの“信教の自由”などについての議論も必要」▼教区長 2世信者の昇格について「現役の2世信者を利用し、脱会希望の信者を“元の神の道に戻す”という事しか考えていないのでは、苦しんでいる2世信者に必要なケアとは全く思えない」ホランキャスター:萩谷さん、教団内で出てくる不満みたいなものを、教団内で吸収するというのは、何か問題があったときにそれを顕在化させない、結局、隠蔽に繋がってしまう懸念もありますよね。萩谷弁護士:それで今の法律の改正の問題も財産の面に着目したことをやっていますが、やっぱり心理的、それから環境面というものをどうやってサポートしていくか、その制度作りも議論していく必要があると思います。
親が旧統一教会など信者である、いわゆる宗教2世らが会見し、信仰を理由とする暴力などについても「虐待である」と法律に明記するべきと訴えました。旧統一教会の“2世”らはどのような立場におかれたのか?また、被害者救済に向けた動きはどうなっているのでしょうか?
【写真を見る】“土下座に断食”旧統一教会”宗教2世”が親から受けた虐待の実態■宗教2世「信者の子を奴隷化」 親から虐待“土下座に断食”ホラン千秋キャスター:10月27日、旧統一教会などの宗教2世らが会見を行いました。井上貴博キャスター:この一連の旧統一教会を巡る問題に、政治がどこまで踏み込んでいけるのか、新たな訴えです。

【旧統一教会の“2世”とは】まずは宗教2世とは何なのか、というところから見ていきます。ジャーナリスト・鈴木エイト氏によると、旧統一教会における考え方ですが、宗教2世と言っても2つに分けられるという考え方があります。「信仰2世」親が入信する前に生まれた子ども「祝福2世」親が入信した後に合同結婚式を経て生まれた子どもこの「祝福2世」の方が教団では“神と子”と呼ばれ、大事にされるとはいうものの、旧統一教会の中で洗脳などを受けていくわけです。鈴木エイト氏「どちらの“2世”も親が献金に力をいれるため、虐待などを経験し苦しんでいる。精神を病む2世も多いという情報がある」そして27日、2世の皆さんが会見を行いました。高橋みゆきさん(仮名)「(旧統一教会などの)カルトと呼ばれる宗教は、家庭内という閉ざされた環境で子どもに好き勝手やってきた。信者の子どもを奴隷化してきた」【厚生労働省の見解】信仰を理由とするものだとしても・身体的な暴力・子どもの心を傷つける言動を繰り返し行うなど→信仰を盾にしても虐待にあたるですので、信仰を理由とした暴力などは虐待である、こういったことを明確に明文化してほしい、法律に明記すべきである、ということが会見での訴えでした。他にもこんな事例がありましたと、虐待の被害報告がこの会見で行われました。【公表された資料によると】・学校のフォークダンスで異性と手を繋いだり、テストの点数が悪いと、土下座120回、3日間断食・教団を否定すると「アルバイトや学校に行かせない」と脅された、包丁を向けられたことも・幼少期に病院に連れて行ってもらえず、前歯と奥歯を計6本を失ったなどこういったものは氷山の一角です。宗教2世の小川さゆりさん(仮名)は国に対し、「被害者を放置してきた国の問題なので、被害者の救済を超党派で進めていただきたい」と話しています。ホランキャスター:旧統一教会に限らず、宗教2世の皆さん、幼い子どもだと、例えば何か症状があっても薬を使わせてもらえないとか、学校行事に参加させてもらえないとか、様々な不便というものを大人になってから、「あれはおかしいことだったんだ」と感じられる方も多いようですが、こういったものを、暴力なども含めて、虐待だということを法律に明記すべきという指摘にはどうお考えですか?萩谷麻衣子弁護士:土下座とか包丁を向けられたとか、これは明らかな虐待ですよね。ただ問題は、心理的な虐待だと思います。心理的虐待というのは、「死ね」とか「お前なんかいらない子」とか、汚い言葉で罵るとか、怒鳴るようなことはわかりやすいですけど、宗教の場合は一見表面的には穏やかな言葉で、その宗教における宗教的なものを押し付ける、それによって苦痛を受けるということだと、厚生労働省の見解の「子どもの心を傷つける言動を繰り返し行う」ということに入らない可能性がある。周りの人も「あの家は宗教だから」といって虐待通報を控えてしまう、ということがあるので、やっぱり宗教という特殊性を踏まえた具体的な基準を作っていく必要があると思います。ホランキャスター:目に見えない傷というものをどうケアしていくかっていうことですよね。萩谷弁護士:それこそ本当に深い傷になって、後々まで残る、そこをもっと認識しなきゃいけないなと思います。井上キャスター:もう少し広く見ると、他にも旧統一教会のような団体が宗教法人である可能性がある。旧統一教会を叩くという事ばかりにいってしまうと、森を見失うような気もするんです。萩谷弁護士:当然そのように思いますし、2世の問題というのは子どもが未成年者のことが多くて、自分で本当に傷ついているのか、虐待を受けているのかがわからない。重要なのは学校なんです。学校だけが、これは虐待だと認識しても、「いやそれは親の躾です」と言われると、そこまでなってしまうので、警察・行政・司法とかが共通の認識を持ってこれは虐待に当たる、救済しなきゃいけない、という認識を広めていかなきゃいけないと思いますね。本当はオウム真理教の事件の後に、行政も政府もその問題はわかっていたはずなので、もっと早く取り組むべきだった。でも今からでも取り組んでいかなきゃいけないと思います。■「被害者救済」政府の対策は?「高額献金」取り消しは?井上キャスター:今からどう踏み込んでいけるのかという面です。岸田総理(10月24日 衆院予算委)「被害者、弁護士の方々をはじめとするみなさま方の話を聞くことは重要。私も直接お話を聞かせていただきたいと思っています」一方で与野党で協議が行われているのは、被害者をどうやって救い出していくのか。被害者の救済法案では、被害者の家族が寄付を取り消すことができる制度なども入っています。ですが、被害者本人ではなく家族がそういった寄付を取り消すことができるとなると、被害者本人の財産権をどう考えるんだ、こういった法律的な観点からなかなか難しいところがある。ですが、もうこれは待ったなしなので、どう折り合いをつけていくのか。一方、団体側は前回の会見(10月20日)で20人の2世信者を幹部クラスである教区長に昇格させると発表しました。旧統一教会教会改革推進本部勅使河原秀行本部長「同じような悩みをいま抱えている2世信徒さんに対応するには、彼らが最もふさわしいだろう。2世信徒の意見も彼らであれば吸収しやすい」今、悩みを抱えている2世信徒に対応するには、彼らが最もふさわしいだろうとしているんですが、ここに出てきた2世信者の皆さんは、洗脳をまだ受けていると考えると、まったくもってこういったことが意味をなさないと言われている。教団が自分で変わらないのであれば、周りからの手でどう変えていけるのか。鈴木エイト氏▼国の“救済”について「高額献金の問題だけでなく、虐待問題や子どもの“信教の自由”などについての議論も必要」▼教区長 2世信者の昇格について「現役の2世信者を利用し、脱会希望の信者を“元の神の道に戻す”という事しか考えていないのでは、苦しんでいる2世信者に必要なケアとは全く思えない」ホランキャスター:萩谷さん、教団内で出てくる不満みたいなものを、教団内で吸収するというのは、何か問題があったときにそれを顕在化させない、結局、隠蔽に繋がってしまう懸念もありますよね。萩谷弁護士:それで今の法律の改正の問題も財産の面に着目したことをやっていますが、やっぱり心理的、それから環境面というものをどうやってサポートしていくか、その制度作りも議論していく必要があると思います。
ホラン千秋キャスター:10月27日、旧統一教会などの宗教2世らが会見を行いました。
井上貴博キャスター:この一連の旧統一教会を巡る問題に、政治がどこまで踏み込んでいけるのか、新たな訴えです。
【旧統一教会の“2世”とは】
まずは宗教2世とは何なのか、というところから見ていきます。
ジャーナリスト・鈴木エイト氏によると、旧統一教会における考え方ですが、宗教2世と言っても2つに分けられるという考え方があります。
「信仰2世」親が入信する前に生まれた子ども「祝福2世」親が入信した後に合同結婚式を経て生まれた子どもこの「祝福2世」の方が教団では“神と子”と呼ばれ、大事にされるとはいうものの、旧統一教会の中で洗脳などを受けていくわけです。鈴木エイト氏「どちらの“2世”も親が献金に力をいれるため、虐待などを経験し苦しんでいる。精神を病む2世も多いという情報がある」そして27日、2世の皆さんが会見を行いました。高橋みゆきさん(仮名)「(旧統一教会などの)カルトと呼ばれる宗教は、家庭内という閉ざされた環境で子どもに好き勝手やってきた。信者の子どもを奴隷化してきた」【厚生労働省の見解】信仰を理由とするものだとしても・身体的な暴力・子どもの心を傷つける言動を繰り返し行うなど→信仰を盾にしても虐待にあたるですので、信仰を理由とした暴力などは虐待である、こういったことを明確に明文化してほしい、法律に明記すべきである、ということが会見での訴えでした。他にもこんな事例がありましたと、虐待の被害報告がこの会見で行われました。【公表された資料によると】・学校のフォークダンスで異性と手を繋いだり、テストの点数が悪いと、土下座120回、3日間断食・教団を否定すると「アルバイトや学校に行かせない」と脅された、包丁を向けられたことも・幼少期に病院に連れて行ってもらえず、前歯と奥歯を計6本を失ったなどこういったものは氷山の一角です。宗教2世の小川さゆりさん(仮名)は国に対し、「被害者を放置してきた国の問題なので、被害者の救済を超党派で進めていただきたい」と話しています。ホランキャスター:旧統一教会に限らず、宗教2世の皆さん、幼い子どもだと、例えば何か症状があっても薬を使わせてもらえないとか、学校行事に参加させてもらえないとか、様々な不便というものを大人になってから、「あれはおかしいことだったんだ」と感じられる方も多いようですが、こういったものを、暴力なども含めて、虐待だということを法律に明記すべきという指摘にはどうお考えですか?萩谷麻衣子弁護士:土下座とか包丁を向けられたとか、これは明らかな虐待ですよね。ただ問題は、心理的な虐待だと思います。心理的虐待というのは、「死ね」とか「お前なんかいらない子」とか、汚い言葉で罵るとか、怒鳴るようなことはわかりやすいですけど、宗教の場合は一見表面的には穏やかな言葉で、その宗教における宗教的なものを押し付ける、それによって苦痛を受けるということだと、厚生労働省の見解の「子どもの心を傷つける言動を繰り返し行う」ということに入らない可能性がある。周りの人も「あの家は宗教だから」といって虐待通報を控えてしまう、ということがあるので、やっぱり宗教という特殊性を踏まえた具体的な基準を作っていく必要があると思います。ホランキャスター:目に見えない傷というものをどうケアしていくかっていうことですよね。萩谷弁護士:それこそ本当に深い傷になって、後々まで残る、そこをもっと認識しなきゃいけないなと思います。井上キャスター:もう少し広く見ると、他にも旧統一教会のような団体が宗教法人である可能性がある。旧統一教会を叩くという事ばかりにいってしまうと、森を見失うような気もするんです。萩谷弁護士:当然そのように思いますし、2世の問題というのは子どもが未成年者のことが多くて、自分で本当に傷ついているのか、虐待を受けているのかがわからない。重要なのは学校なんです。学校だけが、これは虐待だと認識しても、「いやそれは親の躾です」と言われると、そこまでなってしまうので、警察・行政・司法とかが共通の認識を持ってこれは虐待に当たる、救済しなきゃいけない、という認識を広めていかなきゃいけないと思いますね。本当はオウム真理教の事件の後に、行政も政府もその問題はわかっていたはずなので、もっと早く取り組むべきだった。でも今からでも取り組んでいかなきゃいけないと思います。■「被害者救済」政府の対策は?「高額献金」取り消しは?井上キャスター:今からどう踏み込んでいけるのかという面です。岸田総理(10月24日 衆院予算委)「被害者、弁護士の方々をはじめとするみなさま方の話を聞くことは重要。私も直接お話を聞かせていただきたいと思っています」一方で与野党で協議が行われているのは、被害者をどうやって救い出していくのか。被害者の救済法案では、被害者の家族が寄付を取り消すことができる制度なども入っています。ですが、被害者本人ではなく家族がそういった寄付を取り消すことができるとなると、被害者本人の財産権をどう考えるんだ、こういった法律的な観点からなかなか難しいところがある。ですが、もうこれは待ったなしなので、どう折り合いをつけていくのか。一方、団体側は前回の会見(10月20日)で20人の2世信者を幹部クラスである教区長に昇格させると発表しました。旧統一教会教会改革推進本部勅使河原秀行本部長「同じような悩みをいま抱えている2世信徒さんに対応するには、彼らが最もふさわしいだろう。2世信徒の意見も彼らであれば吸収しやすい」今、悩みを抱えている2世信徒に対応するには、彼らが最もふさわしいだろうとしているんですが、ここに出てきた2世信者の皆さんは、洗脳をまだ受けていると考えると、まったくもってこういったことが意味をなさないと言われている。教団が自分で変わらないのであれば、周りからの手でどう変えていけるのか。鈴木エイト氏▼国の“救済”について「高額献金の問題だけでなく、虐待問題や子どもの“信教の自由”などについての議論も必要」▼教区長 2世信者の昇格について「現役の2世信者を利用し、脱会希望の信者を“元の神の道に戻す”という事しか考えていないのでは、苦しんでいる2世信者に必要なケアとは全く思えない」ホランキャスター:萩谷さん、教団内で出てくる不満みたいなものを、教団内で吸収するというのは、何か問題があったときにそれを顕在化させない、結局、隠蔽に繋がってしまう懸念もありますよね。萩谷弁護士:それで今の法律の改正の問題も財産の面に着目したことをやっていますが、やっぱり心理的、それから環境面というものをどうやってサポートしていくか、その制度作りも議論していく必要があると思います。
「信仰2世」親が入信する前に生まれた子ども
「祝福2世」親が入信した後に合同結婚式を経て生まれた子ども
この「祝福2世」の方が教団では“神と子”と呼ばれ、大事にされるとはいうものの、旧統一教会の中で洗脳などを受けていくわけです。
鈴木エイト氏「どちらの“2世”も親が献金に力をいれるため、虐待などを経験し苦しんでいる。精神を病む2世も多いという情報がある」
そして27日、2世の皆さんが会見を行いました。
高橋みゆきさん(仮名)「(旧統一教会などの)カルトと呼ばれる宗教は、家庭内という閉ざされた環境で子どもに好き勝手やってきた。信者の子どもを奴隷化してきた」
【厚生労働省の見解】信仰を理由とするものだとしても・身体的な暴力・子どもの心を傷つける言動を繰り返し行うなど→信仰を盾にしても虐待にあたる
ですので、信仰を理由とした暴力などは虐待である、こういったことを明確に明文化してほしい、法律に明記すべきである、ということが会見での訴えでした。
他にもこんな事例がありましたと、虐待の被害報告がこの会見で行われました。
【公表された資料によると】・学校のフォークダンスで異性と手を繋いだり、テストの点数が悪いと、土下座120回、3日間断食
・教団を否定すると「アルバイトや学校に行かせない」と脅された、包丁を向けられたことも
・幼少期に病院に連れて行ってもらえず、前歯と奥歯を計6本を失ったなど
こういったものは氷山の一角です。
宗教2世の小川さゆりさん(仮名)は国に対し、「被害者を放置してきた国の問題なので、被害者の救済を超党派で進めていただきたい」と話しています。
ホランキャスター:旧統一教会に限らず、宗教2世の皆さん、幼い子どもだと、例えば何か症状があっても薬を使わせてもらえないとか、学校行事に参加させてもらえないとか、様々な不便というものを大人になってから、「あれはおかしいことだったんだ」と感じられる方も多いようですが、こういったものを、暴力なども含めて、虐待だということを法律に明記すべきという指摘にはどうお考えですか?
萩谷麻衣子弁護士:土下座とか包丁を向けられたとか、これは明らかな虐待ですよね。ただ問題は、心理的な虐待だと思います。心理的虐待というのは、「死ね」とか「お前なんかいらない子」とか、汚い言葉で罵るとか、怒鳴るようなことはわかりやすいですけど、宗教の場合は一見表面的には穏やかな言葉で、その宗教における宗教的なものを押し付ける、それによって苦痛を受けるということだと、厚生労働省の見解の「子どもの心を傷つける言動を繰り返し行う」ということに入らない可能性がある。
周りの人も「あの家は宗教だから」といって虐待通報を控えてしまう、ということがあるので、やっぱり宗教という特殊性を踏まえた具体的な基準を作っていく必要があると思います。
ホランキャスター:目に見えない傷というものをどうケアしていくかっていうことですよね。
萩谷弁護士:それこそ本当に深い傷になって、後々まで残る、そこをもっと認識しなきゃいけないなと思います。
井上キャスター:もう少し広く見ると、他にも旧統一教会のような団体が宗教法人である可能性がある。旧統一教会を叩くという事ばかりにいってしまうと、森を見失うような気もするんです。
萩谷弁護士:当然そのように思いますし、2世の問題というのは子どもが未成年者のことが多くて、自分で本当に傷ついているのか、虐待を受けているのかがわからない。重要なのは学校なんです。学校だけが、これは虐待だと認識しても、「いやそれは親の躾です」と言われると、そこまでなってしまうので、警察・行政・司法とかが共通の認識を持ってこれは虐待に当たる、救済しなきゃいけない、という認識を広めていかなきゃいけないと思いますね。
本当はオウム真理教の事件の後に、行政も政府もその問題はわかっていたはずなので、もっと早く取り組むべきだった。でも今からでも取り組んでいかなきゃいけないと思います。
井上キャスター:今からどう踏み込んでいけるのかという面です。
岸田総理(10月24日 衆院予算委)「被害者、弁護士の方々をはじめとするみなさま方の話を聞くことは重要。私も直接お話を聞かせていただきたいと思っています」
一方で与野党で協議が行われているのは、被害者をどうやって救い出していくのか。被害者の救済法案では、被害者の家族が寄付を取り消すことができる制度なども入っています。ですが、被害者本人ではなく家族がそういった寄付を取り消すことができるとなると、被害者本人の財産権をどう考えるんだ、こういった法律的な観点からなかなか難しいところがある。ですが、もうこれは待ったなしなので、どう折り合いをつけていくのか。
一方、団体側は前回の会見(10月20日)で20人の2世信者を幹部クラスである教区長に昇格させると発表しました。
旧統一教会教会改革推進本部勅使河原秀行本部長「同じような悩みをいま抱えている2世信徒さんに対応するには、彼らが最もふさわしいだろう。2世信徒の意見も彼らであれば吸収しやすい」
今、悩みを抱えている2世信徒に対応するには、彼らが最もふさわしいだろうとしているんですが、ここに出てきた2世信者の皆さんは、洗脳をまだ受けていると考えると、まったくもってこういったことが意味をなさないと言われている。教団が自分で変わらないのであれば、周りからの手でどう変えていけるのか。
鈴木エイト氏▼国の“救済”について「高額献金の問題だけでなく、虐待問題や子どもの“信教の自由”などについての議論も必要」▼教区長 2世信者の昇格について「現役の2世信者を利用し、脱会希望の信者を“元の神の道に戻す”という事しか考えていないのでは、苦しんでいる2世信者に必要なケアとは全く思えない」
ホランキャスター:萩谷さん、教団内で出てくる不満みたいなものを、教団内で吸収するというのは、何か問題があったときにそれを顕在化させない、結局、隠蔽に繋がってしまう懸念もありますよね。