大山登山道など鳥取県西部の山間部で、猛毒のキノコ「カエンタケ」が相次いで見つかっている。
触るだけで炎症を起こし、過去には食べた人が死亡した例もある。県は「見つけても絶対に触ったり、採取したりしないで」と呼びかけている。
県によると、8月中旬以降、大山の夏山登山道や江府町の木谷沢渓流などで70個体以上が見つかっており、すでに昨年(14個体)の5倍に上っている。枯れた木の根元に生えることが多く、今年の大発生は2020年に大山周辺で起きた大規模なナラ枯れが影響しているとみられるという。
主に夏から秋にかけて発生し、オレンジがかった赤色でトサカや手の指のような形状。毒性が非常に強く、汁が皮膚につくと炎症を起こすほか、食べると下痢や嘔吐(おうと)、手足のしびれなどを起こし、死亡するおそれもある。
これまでに見つかったものは県が撤去しているが、今後も発生する可能性が十分あり、当面は注意が必要という。