レースから引退した馬を引き取る北海道・日高町の牧場「yogiboヴェルサイユリゾートファーム」がツイッターで公開した動画に驚きの声が広がっている。映されているのは、引退馬が鳴き声をあげながら柵に向かって突進し、牧柵を杭ごとなぎ倒す様子だ。
J-CASTニュースの取材は2022年8月22日、代表の岩崎崇文さんに取材した。
牧柵をなぎ倒したのは8歳の引退馬「スイーズドリームス」。父はディープインパクト、母はスイープトウショウのサラブレッドだ。今年5月にレースを引退し、yogiboヴェルサイユリゾートファームにやってきた。
牧場は21日、スイーズドリームスが暴れまわる動画をツイッターに投稿した。
尾を高く上げるようにジャンプしていたスイーズドリームスが鳴き声を上げると、柵をめがけて突進。柵の前で飛び上がるも、高さが足りずにぶつかり、柵ごと倒れてしまった。
この様子にツイッターでは「ヤバすぎる!本当、怪我だけはしないでくれ!」「本当にかなりドキッとする状況」と驚く声が寄せられている。また一部のユーザーからは、「動画撮ってる人はなんで止めようともしないで冷静に動画撮ってるの」「人が見てるときは止めればいいのに」「ちゃんと対策考えてんのかな?」といった疑問の声も寄せられている。
なぜここまで暴れてしまったのか。取材に対し牧場の岩崎代表は、次のように話す。
動画を撮影したのはスイーズドリームスが牧場に来てすぐの5月ごろ。馬主に動画を送ろうと撮影していたところ、このような事故が起こってしまったのだという。
岩崎代表によれば、スイーズドリームスは育成場にいる時から放馬を繰り返しており、預かるときにも気を付けるよう連絡を受けていた。普通の馬は、柵を飛び越えようとせず止まるものだという。
かつて勤めていた競走馬の生産牧場でもこのような気性の荒い馬はそれなりにいたそうだが、今回は予想外の出来事だったようだ。
ツイッターで「(馬を)止めればいいのに」といった声が広がっていることを受けては、次のように話す。
すでに対策は済ませている。牧場ではスイーズドリームスが突進したその日のうちに牧柵を打ち換えた。飛びこえようとしないように高くしたうえで、柵の場所も改めた。それ以降、スイーズドリームスは飛び越えようとすることはなくなったという。
岩崎代表は、スイーズドリームスを心配する人々に対し、牧場での様子を見てほしいとコメントした。