東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件で、逮捕された元理事が、大会の組織委員会側に対し、正式発表の1年以上前に「AOKIがスポンサーに決まった」と伝えたとみられることが分かりました。
この事件は大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者(78)が、紳士服大手「AOKI」創業者の青木拡憲容疑者(83)らからオリンピックのスポンサー契約などで便宜を求められ、およそ5100万円の賄賂を受けた疑いで東京地検特捜部に逮捕されたものです。
その後の関係者への取材で、AOKIが大会スポンサーとして正式発表された2018年10月より1年以上前に、高橋容疑者が組織委員会側に対し「AOKIがスポンサーに決まった」と伝えていたとみられることが分かりました。
高橋容疑者はAOKIの金銭提供について「オリンピックとは関係ない」と容疑を否認していますが、特捜部は両者の面会時の会話の録音などを入手し、裏付けを進めているものとみられます。