東京ディズニーリゾートで聞けるBGMから、「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー」が消える――、ツイッター上のディズニーファンの間で、騒ぎになっている。
運営会社オリエンタルランド(千葉県浦安市)に取材すると、「2022年8月19日からディズニーリゾートラインの駅舎内で使用されていたBGM『ジッパ・ディー・ドゥー・ダー』の楽曲使用を一部取りやめています」と明かした。
この陽気な曲は、ディズニーへの玄関口・JR舞浜駅構内の発車メロディーや、ディズニーリゾートライン、そしてテーマパーク内アトラクション「スプラッシュ・マウンテン」などで流れる。現地で聞けば、「ディズニーに来た」と思う人も多いのではないだろうか。
ところが、同曲が「ディズニーリゾートライン」から消えた。そして、今後すべての東京ディズニーリゾートBGMから消えるのではないかといったうわさが、インターネット上で飛び交っている。
「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー」は、ディズニーの映画「南部の唄」(1946年)の挿入歌で、米国映画主題歌ベスト100にも選ばれている名曲だ。しかし、この「南部の唄」と、それをモデルに建設したスプラッシュ・マウンテンは、米国で問題視されていた。
日本経済新聞の2020年6月26日付報道によると、映画内の黒人の描写に批判があり、米国内2つのテーマパークでは「スプラッシュ・マウンテン」について変更すると、6月25日に発表。オリエンタルランドの広報は日本経済新聞の取材に対して、東京ディズニーランドについては変更についての検討を始めた段階だと答えていた。
「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー」については前述のとおり、オリエンタルランドが、ディズニーリゾートラインの駅舎内での使用取りやめを認めた。同曲は他の場所でもBGMに採用されている。曲の変更については、継続的に検討しているが、具体的な時期は未定と同社広報は答えた。
変更理由については「ディズニーテーマパークにおいては、多様性を反映することですべてのゲストがより気持ちよくお過ごしいただくことが重要であると考えており、今回の変更はその一環です」と説明した。