東北勢で初となる夏の甲子園優勝を果たした仙台育英。
悲願達成に宮城県内は「育英フィーバー」に沸き、各地で優勝セールやキャンペーンが行われている。
登米市に本店を構える「ウジエスーパー」では、県内全32店舗で優勝セールを実施。28日までステーキや刺し身などを2~5割引きで販売している。仙台市太白区の長町店では決勝当日、ラジオの試合中継を店内に流したという。店内の至る所に「宮城に感動をありがとう!」とメッセージを掲げ、2倍の数を用意したヒレカツがほぼなくなるなど、にぎわいを見せている。
24日に訪れた同区の主婦(80)は「今日はお祝いも兼ねてお刺し身」と喜んでいた。南條太輔店長(41)は「県民の応援あっての優勝。店としても還元したい」と話した。
「育英生坊主0円」。JR仙台駅から徒歩3分の理髪店「ハンサムS.feel仙台店」(仙台市青葉区)では、育英の在校生限定で坊主刈りの無料キャンペーンを31日まで行っている。偉業への感謝の気持ちを込め、店のサービスと野球部のイメージをかけあわせた。カット代2200円分が無料となり、在校生から問い合わせが寄せられている。
仙台うみの杜水族館(同市宮城野区)ではアシカの一種、オタリアが口にくわえた筆で「祝」の文字を書き上げる書道パフォーマンスで祝福した。
育英は学校のシンボルマークから「ライオン軍団」と呼ばれ、アシカも英名は「シーライオン」。オタリアの「チェン」(オス・18歳)がたてがみを揺らして筆を走らせると、来場者から拍手がわき上がった。家族と訪れた泉区の小学2年の男児(7)は「育英が勝ってうれしい。上手に文字を書いていてびっくり」と話した。パフォーマンスは正午から約10分、26日まで行う。