大阪地裁が保管していた公文書を引き裂いたとして、大阪府警捜査1課は13日、公文書毀棄(きき)の疑いで、大阪弁護士会所属の中道一政弁護士(42)=大阪府枚方市=を書類送検した。
検察に起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
書類送検容疑は7月19日午前10時35分ごろ、地裁の事務室で、弁護を担当する刑事事件記録の電話聴取書を引き裂いたとしている。
府警によると、電話聴取書には、中道弁護士が同日出廷する予定だった刑事事件の公判の中止に関し、地裁書記官と電話でやり取りした際の発言内容が記録されていた。
中道弁護士は容疑を認め、「書記官の作成した電話聴取書が(自身の)発言の一部を切り取った内容で作成されていた」と話しているという。
中道弁護士は5月、地裁の法廷内で録音しようとしたとして裁判官から退廷命令を受けた。その際、抵抗したため手錠で拘束され、裁判所の職務を妨害した場合に開かれる「制裁裁判」で過料3万円を命じられ確定した。