多くの国民が、愛子さまの成長を、まるでわが子のように見守ってきた。昨年12月に成人を迎えられ、自然と次に関心を集めるのは愛子さまの“恋路”。しかし、天皇家のひとり娘として生まれた愛子さまの前には、さまざまな障壁が立ちはだかる。
【写真】パンツスタイルの雅子さまと手つなぎの小学生の愛子さま。他、ティアラをつけた輝く愛子さま、チェック柄ジャケットで首を伸ばされる姿も 愛子さまは今年3月に成年会見に臨まれた。「これからもどうかお体を大切に。これからも長く一緒に時間を過ごせますように」 そのお言葉は、「両親に伝えたいこと」を記者から問われた際に発せられたものだ。皇室ジャーナリストが解説する。

「この言葉に、愛子さまのご覚悟が感じられました。というのも、女性皇族は結婚するまでは皇族として務めを果たし、結婚後は皇籍を離れて民間人になると皇室典範で定められています。そのため、愛子さまの『長く一緒に』というのは、結婚はせず、両陛下とともに今後も皇族として歩まれようというお気持ちがにじみ出たもののようにも感じられたのです」 両陛下の存在が、愛子さまにとってどれほど大きいかが伝わってくる。「特に、愛子さまと雅子さまのつながりは強力です。かつては“母子密着”といわれたこともありました。先のエリザベス女王の葬儀のため両陛下がイギリスを訪問された際には、オンライン通話を楽しまれていたと聞きます。 雅子さまはいまだ療養中であり、愛子さまは寄り添いたいとお考えなのでしょう。成年会見でのお言葉は、“できるだけそばにいるから安心してください”という雅子さまへのメッセージだったようにも思えるのです」(皇室記者) しかし、こと結婚へと思いを巡らせると、強い母親思いの側面は、マイナスに働いてしまいかねない。「雅子さまは、常に皇族としての自覚を持った行動をされるよう、愛子さまをお育てになってきました。仮にご結婚へと舵が切られようとしても、目を光らせる雅子さまの手前、“愛子さまがされたい結婚”よりも “愛子さまに期待される結婚”を優先させてしまうこともあるのではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)仕事も住む場所もガラリと変わる 愛子さまが「ご自身の思うまま」にご結婚のお相手を選ばれることが難しいのは、雅子さまを思ってのことだけではない。「もちろん、結婚は当人の意思が重要で、誰かに無理強いされたり、“政略結婚”のようなことがあったりしてはなりません。それは大前提ではあるものの、愛子さまの将来のお立場が大変不安定な現状では、進む話も進まない」(別の皇室記者) 昨年12月、皇室の皇位継承のあり方などを議論する有識者会議が最終報告書を取りまとめた。「議論は国会へと移されましたが、その後、話し合いは遅々として進んでいない。結婚されて民間人になるのか、それとも結婚後も皇族のままなのか、愛子さまとしても将来へのご不安がおありでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト) それは裏を返せば、お相手候補にも重大な選択を迫る。「結婚後の妻が、民間人か皇族か、立場が定まっていないわけです。話がどちらに転ぶかによって、仕事も住む場所も生活スタイルもガラリと変わってしまうわけですから、そう簡単に、愛子さまへ“プロポーズ”というわけにはいかないでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト) また、最終報告書には、「旧11宮家」の子孫を想定した「皇統に属する男系の男子」が養子縁組をして皇族になる案も含まれた。 一方、今年1月18日、与野党の代表者が衆院議長公邸で最終報告書についての説明を受けた場で、養子縁組で皇籍復帰した旧宮家の男系男子に子供が生まれた場合、「その子は皇位継承資格を持つ」と認めるようなやりとりがあったとされる。すなわち、仮に愛子さまが旧宮家の男系男子と結婚し子供が生まれれば、その子は皇位継承権を持つということだ。「旧賀陽宮家には、愛子さまと同年代の男子がおり、水面下で“調整”が進んでいるといわれています。旧宮家に生まれたとはいえ、生まれてこのかた、民間人として生きてきたわけです。にもかかわらず、将来“天皇の父”になるかもしれないと言われれば、いくら旧宮家の男系男子と言えどすぐに覚悟が決められるわけもない。 男系男子が相手なら、なんとなく皇位継承問題も収まりそうという周囲の腹づもりもあるのでしょうが、そんな形で結婚の話がまとまったとしても、愛子さまにとっての幸せな未来につながっていくとは到底思えない」(前出・宮内庁関係者) 昨年の誕生日会見で、陛下は愛子さまのご結婚について問われ、「結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」と述べられた。だが、話し合うのみで恋の障壁が取り除かれるほど、愛子さまのご結婚を取り巻く状況は容易ではなさそうだ。※女性セブン2022年10月27日号
愛子さまは今年3月に成年会見に臨まれた。
「これからもどうかお体を大切に。これからも長く一緒に時間を過ごせますように」
そのお言葉は、「両親に伝えたいこと」を記者から問われた際に発せられたものだ。皇室ジャーナリストが解説する。
「この言葉に、愛子さまのご覚悟が感じられました。というのも、女性皇族は結婚するまでは皇族として務めを果たし、結婚後は皇籍を離れて民間人になると皇室典範で定められています。そのため、愛子さまの『長く一緒に』というのは、結婚はせず、両陛下とともに今後も皇族として歩まれようというお気持ちがにじみ出たもののようにも感じられたのです」
両陛下の存在が、愛子さまにとってどれほど大きいかが伝わってくる。
「特に、愛子さまと雅子さまのつながりは強力です。かつては“母子密着”といわれたこともありました。先のエリザベス女王の葬儀のため両陛下がイギリスを訪問された際には、オンライン通話を楽しまれていたと聞きます。
雅子さまはいまだ療養中であり、愛子さまは寄り添いたいとお考えなのでしょう。成年会見でのお言葉は、“できるだけそばにいるから安心してください”という雅子さまへのメッセージだったようにも思えるのです」(皇室記者)
しかし、こと結婚へと思いを巡らせると、強い母親思いの側面は、マイナスに働いてしまいかねない。
「雅子さまは、常に皇族としての自覚を持った行動をされるよう、愛子さまをお育てになってきました。仮にご結婚へと舵が切られようとしても、目を光らせる雅子さまの手前、“愛子さまがされたい結婚”よりも “愛子さまに期待される結婚”を優先させてしまうこともあるのではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)
愛子さまが「ご自身の思うまま」にご結婚のお相手を選ばれることが難しいのは、雅子さまを思ってのことだけではない。
「もちろん、結婚は当人の意思が重要で、誰かに無理強いされたり、“政略結婚”のようなことがあったりしてはなりません。それは大前提ではあるものの、愛子さまの将来のお立場が大変不安定な現状では、進む話も進まない」(別の皇室記者)
昨年12月、皇室の皇位継承のあり方などを議論する有識者会議が最終報告書を取りまとめた。
「議論は国会へと移されましたが、その後、話し合いは遅々として進んでいない。結婚されて民間人になるのか、それとも結婚後も皇族のままなのか、愛子さまとしても将来へのご不安がおありでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
それは裏を返せば、お相手候補にも重大な選択を迫る。
「結婚後の妻が、民間人か皇族か、立場が定まっていないわけです。話がどちらに転ぶかによって、仕事も住む場所も生活スタイルもガラリと変わってしまうわけですから、そう簡単に、愛子さまへ“プロポーズ”というわけにはいかないでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
また、最終報告書には、「旧11宮家」の子孫を想定した「皇統に属する男系の男子」が養子縁組をして皇族になる案も含まれた。
一方、今年1月18日、与野党の代表者が衆院議長公邸で最終報告書についての説明を受けた場で、養子縁組で皇籍復帰した旧宮家の男系男子に子供が生まれた場合、「その子は皇位継承資格を持つ」と認めるようなやりとりがあったとされる。すなわち、仮に愛子さまが旧宮家の男系男子と結婚し子供が生まれれば、その子は皇位継承権を持つということだ。
「旧賀陽宮家には、愛子さまと同年代の男子がおり、水面下で“調整”が進んでいるといわれています。旧宮家に生まれたとはいえ、生まれてこのかた、民間人として生きてきたわけです。にもかかわらず、将来“天皇の父”になるかもしれないと言われれば、いくら旧宮家の男系男子と言えどすぐに覚悟が決められるわけもない。
男系男子が相手なら、なんとなく皇位継承問題も収まりそうという周囲の腹づもりもあるのでしょうが、そんな形で結婚の話がまとまったとしても、愛子さまにとっての幸せな未来につながっていくとは到底思えない」(前出・宮内庁関係者)
昨年の誕生日会見で、陛下は愛子さまのご結婚について問われ、「結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」と述べられた。だが、話し合うのみで恋の障壁が取り除かれるほど、愛子さまのご結婚を取り巻く状況は容易ではなさそうだ。
※女性セブン2022年10月27日号