【独自】「車でひいたら事故扱い」八田容疑者と留置場で過ごした男性が語る驚きの新事実 元刑事「これは有力情報。供述証拠になる」 大分・別府ひき逃げ事件

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別府ひき逃げ死亡事件の八田與一(はった・よいち)容疑者(27)と暮らした経験があるという男性に取材。驚きの新事実が発覚した。【映像】ひき逃げ死亡事件で逃走中、八田容疑者の特徴 大学生が犠牲になった別府ひき逃げ死亡事件の八田容疑者は、自身の車で大学生2人を死傷させ、現場から逃走し、重要指名手配されている。今回、八田容疑者と2カ月間、同じ部屋で過ごしたという男性、Tさんから証言を得た。Tさんは、ある事件を起こし、拘留されていた2021年7月から8月まで、大分の留置場で同部屋だったという。「僕が留置場に入って、1、2カ月ぐらいした頃に、八田くんが入ってきた。最初は部屋が別々だったが、途中から同じ部屋になって、一緒に生活していた」(Tさん) 実は八田容疑者は、ひき逃げ事件の前に逮捕歴があり、執行猶予付きの有罪判決を受けていた。つまり、ひき逃げ事件は執行猶予中に起こされたものだった。 Tさんは留置場で事件につながる話があったと思い出し、何かの手がかりになればと取材に応じた。同じ部屋になった第一印象は「謙虚で真面目な礼儀正しい人だなと思った」という。よそよそしく、逮捕理由も答えたがらなかったそうだ。打ち解け始めたのは、女性の話題からだった。Tさんが好みのタイプを聞くと、八田容疑者は「真面目で清楚な感じ」が好きだと明かし、マッチングアプリをすすめてきた。そんな共同生活を続けるなかで、「ちょっとナルシストかな、というところがあった」と振り返る。「歯磨きの時とか、鏡を見る時間があるが、その時間にずっと自分の髪の毛を触っている。私物の美容液は持ち込めないが、オロナインが支給されると、顔に塗りたくる」(Tさん)
他にも、誰にも見られないのに爪のケアをしたり、美意識が高く、男性の化粧にも興味があったりした。また、留置場の中でも体づくりを欠かさず、整形経験を明かしてきたこともあったそうだ。そんな生活を続ける上で、Tさんが感じたのは、「ケチ」だということ。留置場内は1週間で上限2000円まで、菓子や生活用品などを購入できる。入所前に財布をなくし無一文だったTさんは、なにも購入することができなかったが、周囲はお菓子をくれるなどの手助けをしてくれた。「でも八田くんは1個もくれない」と語った。 ある時、どうやってストレス発散するかという話題になり、八田容疑者は「クレーム」で発散すると答えたという。レストランで頼んだ商品がなかなか届かないとき、「どうなってんだよ!」「もっと早く出せよ!」と言い、頭を下げる店員に怒鳴る。駅ホームで割り込む高齢者を前に、ホームドアを蹴飛ばし、驚いた駅員に怒鳴り散らかす……など、過度なクレームでストレス発散していると語っていたという。
犯罪心理学に詳しい、明星大学心理学部の藤井靖教授によると、八田容疑者は「ダークトライアド(Dark Triad)」に当てはまると推測する。「敵意や攻撃性が高く、人に対する共感性が低い。犯罪や反社会性傾向を示す人に特徴的に現れるパーソナリティを端々から感じられる。罪の意識も欠け、無責任に行動をとる。かつ他人を容赦なくおとしめたり、イジメたりという冷酷な気質が行動から感じられる」(明星大学・藤井靖教授) 八田容疑者のもとには、何度か母親からの手紙が届いた。読み終えた八田容疑者は、顔を伏せ泣いていたが、Tさんは違和感を覚えていたそうだ。「全く反省してなかったんじゃないか。『(留置場を)出たい』しかなくて、被害者に対する償いとか全く出てこなかった。『あんなことしなかったら、ここには来てない』。そういう話ばっかりだった」(Tさん) Tさんと八田容疑者の隣の部屋には、窃盗で逮捕された20代男性のYが、ひとりで入っていた。Tさんいわく「反社(反社会的勢力)だと思う」というYは、裏社会に精通し、法や制度の知識を持っていた。 ある時、八田容疑者が「生活保護を受ければ働かなくていいと聞いた」と話しかけると、Yは「最低限のお金はもらえるし、やり方によっては、ある程度の生活ができる」と返した。Tさんは「細かいやり方や制度の話は、その人(Y)に聞いていた」と語る。また、「人ともめた時の対処法」も教わったという。八田容疑者が「人ともめてムカついて攻撃したい時」について聞くと、Yは拉致を提案。車を横付けして、相手を乗せて、「ボコボコにして、傷が消えるまで監禁しておけばいい」。他にもYは「シャブ打って、山にでも捨てる。仮に通報されても、薬物中毒患者のざれ言になる」といった趣旨の話をしていたという。その会話の中で、一番手っ取り早い方法として紹介されたのが、「車でひいたらいい」。事故扱いになるため、仮に捕まっても、暴行や傷害には問われないとYは説明。八田容疑者は「その手があったか」と納得していたという。留置場での会話の影響があったかは不明ながら、約1年後にひき逃げ事件が発生した。「ある種の犯罪のアイデアみたいなものは、八田容疑者には刺さりやすい。ダークトライアドのようなパーソナリティを持っている場合は、目的のためなら手段を選ばない性格特性も備えている。反社会性を示す人とか、犯罪傾向がある人たちと共感する」(明星大学・藤井靖教授) 逃亡を続ける八田容疑者に、Tさんは「自分でやったことは、自分でケツを拭くべき」と呼びかける。「生きている以上、その責任は負っていかないといけない。いつか捕まることを願っている」。 元徳島県警警部の秋山博康氏は、留置場での会話を「大きな供述証拠になる」として、犯行の動機や手段につながる、有力な証拠であると説明した。 情報提供は別府警察署(0977-21-2131)、X(旧Twitter)の番組公式アカウント(@News_ABEMA)のダイレクトメッセージまで。
(『ABEMA的ニュースショー』より)

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