コロナ禍収束で「キャンプブーム」終了? テントや寝袋「ブックオフ大量陳列」写真が波紋

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テントや寝袋などを入れたとみられるバッグや袋が、5段ほどの棚にズラリと並ぶ――大手リサイクルショップ「ブックオフ」の店に行ったときに撮った写真だという。
この写真のX(旧ツイッター)投稿では、ほぼ新品のようなキャンプ用品が破格の値段で売っていたと報告された。コロナ禍で起こったとされる「キャンプブーム」が終わったのではないか、と話題になっている。
大量陳列の写真が、2024年1月25日にX上で投稿されると、こんなリプライが相次いだ。1000万回以上が閲覧されるほどの反響を呼んでいる。
「これから始めるには良いかもね」と逆に狙い目だとの見方も出る一方で、「ブーム終了というよりバブル終了」「まだまだキャンプ場も予約取れない」との声もあった。
新型コロナウイルスの感染拡大の中では、3密が避けられるとして、野外で過ごすキャンプの人気が高まったともされた。にわかキャンパーも話題になり、予約が取りにくくなって混雑するキャンプ場の様子が度々報じられた。
ところが、ワクチン接種が進んで、コロナ感染が収束傾向になると、キャンプ人気に陰りが出てきたとされるようになった。
日本オートキャンプ協会が23年7月に発表した「オートキャンプ白書」によると、22年のオートキャンプ参加人口は、コロナ禍にあった前年から13%減って650万人になった。また、キャンプ用品メディア「CAMPxGEAR」が23年8月に実施した調査結果によると、コロナをきっかけにキャンプを始めた人の22%が、コロナ収束でキャンプを止めたことが分かった。この結果、中古市場には通常より多くの商品が販売されているとみられるとした。
実際に、リサイクルショップなどでは、キャンプ用品を売りに来る人が増えているのだろうか。
ブックオフグループホールディングスの広報担当者は1月26日、J-CASTニュースの取材に対し、ブックオフチェーンでは、コロナ禍にあった20年6月~21年5月に比べ、コロナが収束しつつあった22年6月~23年5月は、キャンプ用品の買い取り点数が30%ほど増えていると明かした。
キャンプ用品を手放す人が増えた背景については、「コロナ前のように自由に外出して3密を避ける場所を気にせずに様々なことを楽しめるようになったのではないでしょうか」と分析した。その一方で、「キャンプをやめた方もいらっしゃると思いますが、新しいギアの買い替えなどを目的としてお売りいただくケースもあるのではないでしょうか」との見方も示した。
キャンプ用品の値段については、次のように明かした。
では、キャンプ場では、実際に人気がどうなっているのだろうか。
東京・奥多摩で「氷川キャンプ場」などを運営する奥多摩町など出資の第3セクター「奥多摩総合開発」の担当者は26日、取材に対し、「現在は、キャンプブームは落ち着いて下火になっています」と説明した。
ただ、ブームが落ち着いて、愛好者にはメリットもあるとした。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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