石油ストーブ・ヒーター事故の半数は「誤使用」 使い始める前に5つのチェックポイント

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暖房が必要になる季節を前に、石油ストーブや石油ファンヒーターを適切に使用するよう、製品評価技術基盤機構(NITE)が呼び掛けている。
NITEによると、過去5年に起きた事故のうち誤使用や不注意を原因とするものは、ほぼ半数。事故は例年、11月頃から増え始めるといい、使い始める前にチェックすべきポイントを5つ挙げている。
平成30年度から令和4年度までの5年間に、NITEに通知があった石油ストーブ・ヒーターの事故は269件で、このうち死者が出たのは47件。原因の調査を終えた233件のうち115件が、誤った使い方や不注意に起因するものだった。33件は給油口の蓋の閉め忘れなどにより漏れた灯油に引火したもので、誤ってガソリンを給油したものも28件あった。
こうした事故原因の分析から、NITEは事故を防ぐためのチェックポイントを5つ示している。
?異常燃焼の原因となるほこりがたまっていたら掃除する
?自動消火装置が作動するか状態を確認する
?ガソリンは別の場所で保管し、給油の際は劣化して異常燃焼を引き起こすおそれがある前年度の灯油ではなく、新しいものを使う
?給油口の蓋をしっかり閉め、灯油がこぼれないことを確認してから本体にセットする
?機器と周囲の物や天井、壁との間に十分な距離を確保する
また、年代別では年齢が高くなるほど事故の件数が多く、年代が判明した事故206件のうち、70代以上の高齢者が被害者のものは131件に上った。担当者は「加齢に伴う判断力や身体機能の低下に加え、長期使用での慣れによる油断が要因として考えられる」と指摘。家族や近所同士での見守りを通じ、正しい使い方を確認するよう呼び掛けている。

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