スズメバチに42人が刺される マラソン大会の“振動”が原因か

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■スズメバチに42人が刺される
狙った獲物を何度でも刺すことができる毒針。今回、42人を刺したのは、日本では野生動物による死亡事故で特に多いとされる「キイロスズメバチ」。この週末のイベントをキイロスズメバチが襲いました。
岐阜県高山市で行われたマラソン大会。参加者は起伏が激しく、険しい山道を登っていきますが、その道中で参加者のうち42人が刺されました。
大会実行委員長 森本文夫さん:「(大会開催)1週間前の一日に下見をしているんですが、がけ崩れや倒木などが中心で(ハチの巣に)気付かなかった」
この日、刺された42人のうち3人が入院する事態となったキイロスズメバチの特徴は…。
スズメバチ研究者 中村雅雄氏:「(刺された場合)最初は鋭い痛さ。ミツバチのように1回、刺したら針が抜けちゃうというのがない。場合によっては同じ個体が何回か刺すというふうに襲ってくる」
■マラソン大会中 集団被害なぜ
下見の時にはハチに刺されなかったにもかかわらず、なぜ今回ここまで被害者が出たのでしょうか。
スズメバチ研究者 中村雅雄氏:「集団になればなるほど巣に影響を与える、興奮させる。これだけ集団で次から次へと来たことが一番の原因」
■マラソン大会の“振動”原因か
スズメバチに詳しい専門家は、マラソン大会で大人数で移動したことによる地面の振動がハチの巣を刺激したと指摘します。
スズメバチ研究者 中村雅雄氏:「かなり離れていても振動が少しずつ伝わっていく。次から次へと人が来るから、今度は音が聞こえてきたりとか見回っているハチが人の動きを見るとか、攻撃がエスカレートしてきたと」
さらに、キイロスズメバチは見つけにくいところに巣を作る特徴があるといいます。
スズメバチ研究者 中村雅雄氏:「キイロスズメバチはどこにでも巣を作る。ちょっと大きい穴があれば、地中でも巣を作る」
外敵から身を守るため、目立たない土の中にも巣を作るそうです。

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