大分県、宿泊施設関係者を刑事告発 コロナ旅行支援策を不正利用

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大分県は27日、新型コロナウイルスに伴う旅行支援策で県内の宿泊者向けに発行している電子クーポン約1130万円分を不正利用したとして、同県別府市にある二つの宿泊施設の関係者らを、氏名不詳のまま詐欺などの容疑で県警に刑事告発した。
自分の唾でコロナ補助金申請 検査巡り巨額不正 不正が発覚したのは、全国旅行支援の一環で1月から実施した事業。宿泊先で渡されるチラシのQRコードを宿泊者がスマートフォンで読み取ると、1人に1泊当たり最大2000円分のクーポンが付与され、県内の飲食店や観光施設などで利用できる。

県によると、4月に「特定のアカウントで100万円以上が使われている」などと事業を委託している旅行代理店から連絡があった。調査したところ、別府市内の宿泊施設2カ所に送られたチラシから取得されたクーポンと判明。四つのアカウントでそれぞれ約170万~450万円が使われていた。2施設はいずれも客室が10室未満だが、一つの施設は約8600枚、もう一方の施設は約1万枚のチラシを委託先に発注していたことも分かった。施設側が県の調査に応じないため告発に踏み切ったという。 県によると、他に大分市など県内四つの宿泊施設関係者による計約730万円分の不正利用も確認されたが、全額返還したため告発は見送ったという。県の担当者は、チラシの発注が施設の利用実態に応じたものか確認する仕組みが不十分だったことを認め「今後は不正がないよう発送段階でチェックし再発防止に努める」と話した。【石井尚】
不正が発覚したのは、全国旅行支援の一環で1月から実施した事業。宿泊先で渡されるチラシのQRコードを宿泊者がスマートフォンで読み取ると、1人に1泊当たり最大2000円分のクーポンが付与され、県内の飲食店や観光施設などで利用できる。
県によると、4月に「特定のアカウントで100万円以上が使われている」などと事業を委託している旅行代理店から連絡があった。調査したところ、別府市内の宿泊施設2カ所に送られたチラシから取得されたクーポンと判明。四つのアカウントでそれぞれ約170万~450万円が使われていた。2施設はいずれも客室が10室未満だが、一つの施設は約8600枚、もう一方の施設は約1万枚のチラシを委託先に発注していたことも分かった。施設側が県の調査に応じないため告発に踏み切ったという。
県によると、他に大分市など県内四つの宿泊施設関係者による計約730万円分の不正利用も確認されたが、全額返還したため告発は見送ったという。県の担当者は、チラシの発注が施設の利用実態に応じたものか確認する仕組みが不十分だったことを認め「今後は不正がないよう発送段階でチェックし再発防止に努める」と話した。【石井尚】

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