「マンションの植え込みにおしっこ」「靴ベラまで盗まれた」 やりたい放題の外国人観光客……インバウンド復活で激増する「観光公害」

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コロナ禍から日常を取り戻しつつあるなか、日本各地でインバウンド客が爆発的に増加している。観光業界でうれしい悲鳴が上がる一方、トラブルも増加していて……。
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【写真を見る】警備員の制止もむなしく… 車道で写真を撮る外国人観光客たち 江ノ電の鎌倉高校前駅付近の踏切が人気アニメ「スラムダンク」に登場し、以来、海外のファンに聖地とあがめられ、大勢の人を誘引していることはメディアで報じられてきた。しかし現在のごった返しぶりは少々常軌を逸している。

江ノ電が踏切を通過する際、逃さず写真を撮ろうとして脇目もふらずに車道を横切り突進する外国人観光客たち。踏切手前で停止した車を彼らが囲み、“写真の邪魔だから早くどけ”とばかりに窓をバシバシたたきまくる場面も。雷門もこの賑わい 踏切前のマンションに住む女性が渋い表情でこう嘆く。「韓国や中国系の方が多いようですが、マナーにも頭を悩ませてます。ペットボトルや食べ物のゴミをポイ捨てするだけじゃなく、マンションの敷地の植え込みにおしっこまでするんですよ。管理人も当初は注意していたのですが、最近はすっかり諦め気味です」 夜間に中国系と思しき観光客同士が大声で怒鳴り合いを演じることもあるとか。警備員が注意しても… 頼みの警察はというと、「見回りには来るものの、なにも注意せずに立ち去ってしまいます」 現場で孤軍奮闘、警備に当たる男性に聞いた。「鎌倉市から業務委託されて、午前10時から午後6時までの間、ここで立っています。たまに外国語で道を聞かれても、何を言っているのかさっぱり分からない。毎日人数を数えてますが、1日で延べ千人は来てますよ。笛を鳴らして“飛び出さないで”“花壇にのぼらないで”と声をかけてはいますけど、ちっとも聞き入れてなんてもらえません」 韓国からきた女性4人組はみな大学生だという。うち一人は明るい声で、「スラムダンクが好きな子がいてここに来ました。江ノ島にも行ったんですけど、お店はどこも行列でお昼ご飯が食べられませんでした。ここは韓国人ばかりなので、道を歩いていても地元にいるみたい!」「備品を持っていかれてしまう」 活況を呈しているのは東京都内・浅草も同じ。東京スカイツリーや雷門を背に写真撮影に興じるインバウンド客の間をすり抜けつつ浅草寺の「仲見世通り」に入ると、向こうがまったく見えないほどの混雑ぶりだ。浅草寺近くの喫茶店店主は、「外国人は増えたけど、あいつら金を全然使わないからね。お店で注文するときも、人数分を頼まない。この前も東南アジア系の8人組が“ミックスサンドは8切れだから、これ1皿を頼んでみんなで食べる”なんて言い出してさ。席はしっかり8人分使っておいて、ふざけんなって話だよ」 ボヤキは止まらない。「今朝一番で入った東南アジア系の2人組は、店内に『撮影禁止』って(貼り紙に)書いてあるのに知らん顔して写真を撮るんだよ。注意しても無視だし。しかも注文された飲み物を出したら、自分たちで持ってきたポテトチップスを食べ始めるんだから。“ノー・イートよ”と言っても、全然聞かないし」 浅草のさるホテル支配人も、こんな一件を“告発”する。「備品を持っていかれてしまうんです。靴ベラやシャンプー、ボディソープのボトルなどです。気付くのはチェックアウトされた後で、追いかけるわけにもいかず、まあしょうがないかな、という感じですね」 思い返せば、コロナ禍前にも、インバウンドによる「観光公害」は問題になっていたはずなのだが……。5月10日発売の「週刊新潮」では、北海道など外国人に人気の観光地で激増している、観光客による傍若無人な振る舞いについて詳報する。「週刊新潮」2023年5月18日号 掲載
江ノ電の鎌倉高校前駅付近の踏切が人気アニメ「スラムダンク」に登場し、以来、海外のファンに聖地とあがめられ、大勢の人を誘引していることはメディアで報じられてきた。しかし現在のごった返しぶりは少々常軌を逸している。
江ノ電が踏切を通過する際、逃さず写真を撮ろうとして脇目もふらずに車道を横切り突進する外国人観光客たち。踏切手前で停止した車を彼らが囲み、“写真の邪魔だから早くどけ”とばかりに窓をバシバシたたきまくる場面も。
踏切前のマンションに住む女性が渋い表情でこう嘆く。
「韓国や中国系の方が多いようですが、マナーにも頭を悩ませてます。ペットボトルや食べ物のゴミをポイ捨てするだけじゃなく、マンションの敷地の植え込みにおしっこまでするんですよ。管理人も当初は注意していたのですが、最近はすっかり諦め気味です」
夜間に中国系と思しき観光客同士が大声で怒鳴り合いを演じることもあるとか。
頼みの警察はというと、
「見回りには来るものの、なにも注意せずに立ち去ってしまいます」
現場で孤軍奮闘、警備に当たる男性に聞いた。
「鎌倉市から業務委託されて、午前10時から午後6時までの間、ここで立っています。たまに外国語で道を聞かれても、何を言っているのかさっぱり分からない。毎日人数を数えてますが、1日で延べ千人は来てますよ。笛を鳴らして“飛び出さないで”“花壇にのぼらないで”と声をかけてはいますけど、ちっとも聞き入れてなんてもらえません」
韓国からきた女性4人組はみな大学生だという。うち一人は明るい声で、
「スラムダンクが好きな子がいてここに来ました。江ノ島にも行ったんですけど、お店はどこも行列でお昼ご飯が食べられませんでした。ここは韓国人ばかりなので、道を歩いていても地元にいるみたい!」
活況を呈しているのは東京都内・浅草も同じ。東京スカイツリーや雷門を背に写真撮影に興じるインバウンド客の間をすり抜けつつ浅草寺の「仲見世通り」に入ると、向こうがまったく見えないほどの混雑ぶりだ。浅草寺近くの喫茶店店主は、
「外国人は増えたけど、あいつら金を全然使わないからね。お店で注文するときも、人数分を頼まない。この前も東南アジア系の8人組が“ミックスサンドは8切れだから、これ1皿を頼んでみんなで食べる”なんて言い出してさ。席はしっかり8人分使っておいて、ふざけんなって話だよ」
ボヤキは止まらない。
「今朝一番で入った東南アジア系の2人組は、店内に『撮影禁止』って(貼り紙に)書いてあるのに知らん顔して写真を撮るんだよ。注意しても無視だし。しかも注文された飲み物を出したら、自分たちで持ってきたポテトチップスを食べ始めるんだから。“ノー・イートよ”と言っても、全然聞かないし」
浅草のさるホテル支配人も、こんな一件を“告発”する。
「備品を持っていかれてしまうんです。靴ベラやシャンプー、ボディソープのボトルなどです。気付くのはチェックアウトされた後で、追いかけるわけにもいかず、まあしょうがないかな、という感じですね」
思い返せば、コロナ禍前にも、インバウンドによる「観光公害」は問題になっていたはずなのだが……。5月10日発売の「週刊新潮」では、北海道など外国人に人気の観光地で激増している、観光客による傍若無人な振る舞いについて詳報する。
「週刊新潮」2023年5月18日号 掲載

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