コロナワクチン推進の女性官僚、WHO幹部に就任…「日本の経験を生かしたい」

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厚生労働省がん・疾病対策課長を務めた中谷祐貴子さん(49)が、2日付でスイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)本部に赴任した。
感染症ワクチンなど途上国向けの医薬品や、医療機器の品質審査を担当する部門のトップに就いた。
中谷さんは2021年から新型コロナウイルスワクチンの接種推進を担当する内閣参事官としても活躍しており、「日本の経験を生かしたい」と抱負を語る。
WHOでは、事務局長補を務める。テドロス・アダノム事務局長直属の幹部12人の1人で、主にアフリカやアジアなどの途上国向けの医薬品や医療機器の品質を審査し、安全性を保証する業務を取り仕切る。
中谷さんは旭川医科大(北海道)を卒業し、小児科医として神奈川県立こども医療センターで勤務した。厚労省には01年に医系技官として入省。新医師臨床研修制度の創設や、国際的な感染症が発生した際の危機管理体制づくりなどに携わり、21年2月からは、新型コロナワクチンの接種率向上に奔走してきた。
WHOへの派遣は12~14年に途上国向けの医療機器の供給体制づくりに携わって以来、2度目となる。
中谷さんは「感染症対策などで培った経験やノウハウで、途上国の医療体制の強化に貢献したい」と話している。

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