GW、観光客は回復した?メイド喫茶、ラーメン、家電…現場で聞いた

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ゴールデンウイーク(GW)最終日の7日、全国的にあいにくの雨だったものの、各地で買い物や観光を楽しんだ多くの訪日外国人客(インバウンド)の姿が見られた。新型コロナウイルス禍からの脱却を目指し、商店主らからは更なる観光回復を望む声が聞かれた。
こどもファストトラック、政策効果に懐疑的な声 東京・秋葉原では、雨脚が強い時間帯もあったが、家電量販店やゲーム・アニメグッズ販売店などで店の前に人だかりができるほどのにぎわいを見せていた。

中国から来た李静さん(26)は日本に住む友人とともに訪れた。JR秋葉原駅構内で互いに購入した物を見せ合いながら「ずっと欲しかった物が買えました」と人気アニメのフィギュアを掲げて笑みを浮かべた。 土産物を運ぶスーツケースを買ったエリオット・ウィーバーさん(55)は家族でカナダから5年ぶりの来日。3日には観光名所の高尾山(東京都八王子市)にも登った。「日本は自然も買い物も楽しめる最もお気に入りの国の一つです」 あるメイド喫茶の女性従業員(20代)は、年明けから街で外国人に声をかけられることが多くなり、インバウンドの復調を実感している。「『一緒に写真を撮ってほしい』と頼まれることも多く、テンションが上がります」と話した。 駅前のラーメン店の男性店主(30代)は「昨年と比べたらお客さんが3倍は来ていると思う。久々に怒濤(どとう)の忙しさだったが、コロナ禍が明けたらもっと増えてくれると期待しています。新メニューも用意するつもりです」と力を込めた。 秋葉原の家電量販店「オノデン」の小野一志社長は「インバウンドの客足はコロナ前の6、7割まで戻ってきました。(入国規制の緩和によって)中国からのお客さんが完全に戻れば、コロナ前を超えるでしょう」と予測する。今は土産物やキャラクターグッズの販売が好調だといい、「店も忙しくなってきて、ありがたい限りです」と語った。 日本政府観光局(JNTO)によると、3月に日本を訪れた外国人客数は約181万人で、コロナ前の2019年同月比で65・8%にまで回復している。 欧米などからの訪日が全体数を押し上げており、3月は個人旅行の再開(昨年10月)以降で最高を記録した。円安なども背景に、GW中も多く外国人客が日本を訪れたとみられる。 関西国際空港の国際線出発ロビーでは7日、スーツケースや土産物を手にした外国人観光客らが出国手続き待ちの列を作っていた。 韓国から友人3人と訪れ、京都市の神社仏閣巡りや大阪・道頓堀での食べ歩きを楽しんだ会社員のイ・ホウさん(26)は「コロナは少し不安でしたが、アニメが好きで、初めて日本に来た。金閣寺はすごくきれいで日本らしく、感動しました」と興奮気味だった。 フィリピンから訪れ、交際相手の女性と1週間の観光を楽しんだ男性(28)は「京都、大阪、奈良に行った。特にユニバーサル・スタジオ・ジャパンが楽しかったけれど、混んでいてアトラクションに入るのに1時間半くらい待ちました」。 来日する前、日本ではマスクが必要だと友人から助言を受けたといい「マスクをするのは良いことだと思うが、暑いのであまり使いませんでした」と話した。 JR東海によると、東海道新幹線の上り指定席の予約は7日午前はほぼ満席。午後に新大阪発車時点で「のぞみ」自由席の乗車率が120%となったが、下り指定席の予約は終日空席があり、目立った混雑はなかった。【松本光樹、斉藤朋恵、遠藤浩二】九州でも外国人観光客目立つ 九州の玄関口・福岡でも連休中は大きなスーツケースを手にした外国人観光客の姿が目立った。 オーストラリアから来日し、20日間の予定で東京や京都、福岡などを旅行しているというセーラ・ロイードさん(32)は、阿蘇(熊本県)や別府(大分県)の温泉を堪能したという。7日は福岡市博多区の上川端商店街で買い物を楽しみ「福岡はおいしい食べ物がいっぱいで楽しい」と笑顔で話した。米カリフォルニア州から訪れ、九州有数の繁華街、福岡・天神で買い物を楽しんだ60代の男性は「福岡の前は佐賀県唐津市で焼き物を見て回った。新型コロナはもう全く怖くない。ワクチンも4回接種済みで、安心して観光を楽しめる」と話していた。 博多ラーメンの人気店「一蘭」の本社総本店(博多区)では連休中、昼食の時間帯を中心に1時間以上の待ち時間が発生するなどにぎわった。特に韓国からの観光客が多く、店頭で記念撮影をする団体客の姿も見られたという。【近松仁太郎】
東京・秋葉原では、雨脚が強い時間帯もあったが、家電量販店やゲーム・アニメグッズ販売店などで店の前に人だかりができるほどのにぎわいを見せていた。
中国から来た李静さん(26)は日本に住む友人とともに訪れた。JR秋葉原駅構内で互いに購入した物を見せ合いながら「ずっと欲しかった物が買えました」と人気アニメのフィギュアを掲げて笑みを浮かべた。
土産物を運ぶスーツケースを買ったエリオット・ウィーバーさん(55)は家族でカナダから5年ぶりの来日。3日には観光名所の高尾山(東京都八王子市)にも登った。「日本は自然も買い物も楽しめる最もお気に入りの国の一つです」
あるメイド喫茶の女性従業員(20代)は、年明けから街で外国人に声をかけられることが多くなり、インバウンドの復調を実感している。「『一緒に写真を撮ってほしい』と頼まれることも多く、テンションが上がります」と話した。
駅前のラーメン店の男性店主(30代)は「昨年と比べたらお客さんが3倍は来ていると思う。久々に怒濤(どとう)の忙しさだったが、コロナ禍が明けたらもっと増えてくれると期待しています。新メニューも用意するつもりです」と力を込めた。
秋葉原の家電量販店「オノデン」の小野一志社長は「インバウンドの客足はコロナ前の6、7割まで戻ってきました。(入国規制の緩和によって)中国からのお客さんが完全に戻れば、コロナ前を超えるでしょう」と予測する。今は土産物やキャラクターグッズの販売が好調だといい、「店も忙しくなってきて、ありがたい限りです」と語った。
日本政府観光局(JNTO)によると、3月に日本を訪れた外国人客数は約181万人で、コロナ前の2019年同月比で65・8%にまで回復している。
欧米などからの訪日が全体数を押し上げており、3月は個人旅行の再開(昨年10月)以降で最高を記録した。円安なども背景に、GW中も多く外国人客が日本を訪れたとみられる。
関西国際空港の国際線出発ロビーでは7日、スーツケースや土産物を手にした外国人観光客らが出国手続き待ちの列を作っていた。
韓国から友人3人と訪れ、京都市の神社仏閣巡りや大阪・道頓堀での食べ歩きを楽しんだ会社員のイ・ホウさん(26)は「コロナは少し不安でしたが、アニメが好きで、初めて日本に来た。金閣寺はすごくきれいで日本らしく、感動しました」と興奮気味だった。
フィリピンから訪れ、交際相手の女性と1週間の観光を楽しんだ男性(28)は「京都、大阪、奈良に行った。特にユニバーサル・スタジオ・ジャパンが楽しかったけれど、混んでいてアトラクションに入るのに1時間半くらい待ちました」。
来日する前、日本ではマスクが必要だと友人から助言を受けたといい「マスクをするのは良いことだと思うが、暑いのであまり使いませんでした」と話した。
JR東海によると、東海道新幹線の上り指定席の予約は7日午前はほぼ満席。午後に新大阪発車時点で「のぞみ」自由席の乗車率が120%となったが、下り指定席の予約は終日空席があり、目立った混雑はなかった。【松本光樹、斉藤朋恵、遠藤浩二】
九州でも外国人観光客目立つ
九州の玄関口・福岡でも連休中は大きなスーツケースを手にした外国人観光客の姿が目立った。
オーストラリアから来日し、20日間の予定で東京や京都、福岡などを旅行しているというセーラ・ロイードさん(32)は、阿蘇(熊本県)や別府(大分県)の温泉を堪能したという。7日は福岡市博多区の上川端商店街で買い物を楽しみ「福岡はおいしい食べ物がいっぱいで楽しい」と笑顔で話した。米カリフォルニア州から訪れ、九州有数の繁華街、福岡・天神で買い物を楽しんだ60代の男性は「福岡の前は佐賀県唐津市で焼き物を見て回った。新型コロナはもう全く怖くない。ワクチンも4回接種済みで、安心して観光を楽しめる」と話していた。
博多ラーメンの人気店「一蘭」の本社総本店(博多区)では連休中、昼食の時間帯を中心に1時間以上の待ち時間が発生するなどにぎわった。特に韓国からの観光客が多く、店頭で記念撮影をする団体客の姿も見られたという。【近松仁太郎】

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